個人事業主口座は開設すべき?4つのメリット&デメリット

法人口座開設を完全ガイド|経営者が失敗しない銀行の選び方とは

「事業用の入出金が増えて資金管理が大変だから、ビジネス用の口座を開設したい。」
「個人事業主として活動しているので屋号が付く口座を開設したいが、どのような口座なのか。どうすれば開設できるのか。」

事業の課題解決やさらなる事業発展のために、事業用の口座を開設すべきか悩む個人事業主の方も多いと思います。

銀行によっては、個人事業主用のビジネス口座が開設できる銀行もあります。

個人事業主口座の特長は下記のとおりです。

個人事業主口座にはビジネスに役に立つメリットがありますが、一方で、 個人口座よりも振込手数料やインターネットバンキング利用料が高くなりやすい というデメリットがあります。

そのため、個人事業主口座がどのくらい自分の事業に役立つのかを考え、本当に開設する必要があるかどうかを見極めることが大切です。

屋号を持たない事業者や、ビジネス向けサービスを必要としない事業者が開設したとしても、銀行コストの負担が大きくなるだけで、事業にはプラスに働きづらいでしょう。

また、開設すると決めた場合でも、手数料が安い金融機関や料金プランを選んだり、同一振込先への支払回数を減らしたりするなど、コストを抑制に取り組むことが大切です。

この記事で分かること
●個人事業主口座の特長:個人口座との比較
●個人事業主口座開設のメリット・デメリット
●個人事業主口座の開設がおすすめな人
●【開設する場合】ケース別金融機関の選び方
●【開設する場合】開設するための手順

本記事を読めば、 個人事業主口座がどのような口座かを理解でき、開設すべきかどうかを判断できる ようになります。

そして、開設すると決めた場合は、自分の事業に合った金融機関を選べて、開設するための手順を実践できるようになります。

ぜひ最後まで読んでいってくださいね。

※既に個人事業主口座を開設すると決めていて、金融機関選びや開設方法について知りたいという場合は、5.【ケース別】個人事業主口座開設に向いている金融機関から読み進めていくようにしてください。

1.個人事業主が開設できる事業用口座「個人事業主口座」

個人事業主口座とは、その名のとおり 個人事業主が事業目的に使用する口座 です。

金融機関によって呼び名はさまざまで、「個人ビジネス口座」「営業性個人口座」「屋号付き口座」と呼ぶこともあります。

金融機関によっては、個人口座を事業用として使用することはNGの場合もあり、事業専用として使いたい場合は個人事業主用の口座を開設しないといけない場合もあります。

では、個人事業主口座とはどのようなもので、個人口座とは何が違うのでしょうか。

まず、大きな特長としては、口座名義に屋号(店舗名など事業用の名称)を付帯できるという点が挙げられます(※金融機関によっては屋号を付帯できない場合もあり)。

そのほかの特長について、個人口座と比較したものを下表にまとめたのでご覧ください。

【個人口座と比較して見る個人事業主口座の特長】
  個人事業主口座 個人口座
名義 屋号+氏名または氏名 のみ(※) 氏名
使用用途 事業用 生活・貯蓄用
手数料 個人口座より高い場合もある 低い
金融機関提供サービス ビジネスに役立つサービス 生活に役立つサービス
開設審査書類 本人確認書類+事業内容が分かる書類 原則、本人確認書類のみ
開設所要日数 最短即日~1カ月 最短即日~2週間

※屋号のみは原則不可、金融機関によっては屋号+氏名、氏名+屋号等、屋号の付帯位置を選択できる場合がある

上表の内容をふまえ、利用するとどのようなメリット・デメリットがあるのかを、次章以降で見ていきましょう。

2.個人事業主口座を開設する4つのメリット

個人事業主口座の利用には下記4つのメリットがあります。

【個人事業主口座を開設する4つのメリット】
1.銀行口座に屋号が付くから、取引先や顧客からの信用度が高まる
2.ビジネスに役立つサービスを受けられる場合もある
3. プライベート用口座と分けることで資金管理がスムーズに
4.確定申告やインボイス制度にも対応できる

2-1.銀行口座に屋号が付くから、取引先や顧客からの信用度が高まる

個人事業主口座の最大のメリットは、名義に屋号を 付けられるという点です。屋号が付くので、取引先や顧客からの信用度を高められます。
※金融機関によっては屋号を付帯できない場合があります。申込前に各金融機関のWebサイト等でご確認ください。

名義に屋号が付くと、下記のような効果があります。

【名義に屋号が付くことの効果】
●取引先が安心して振込みやすくなる
●屋号をアピールでき、ブランドイメージを強化できる
●事業者としての格・信頼度が上がる

例えば、商品を購入して代金を振込むときに、口座名義が個人名だけだと、少し不安になりますよね。

しかし、屋号も付いていると、 事業用であることがはっきりと分かるため、顧客や利用者は安心して取引を行えます

このように、屋号付きの口座があることは 対外的に信用度を大きく向上 させるので、ビジネスの拡大や成長につながりやすくなるでしょう。

実際に個人事業主口座を利用している人も、次のように述べています。

【個人事業主口座利用者の声】
行政書士/男性
「事務所名が0行政書士事務所であるのに、振込先口座が山田(仮名)なので、お客さまに請求書に渡すと、「個人の口座なんですか?」と、怪訝な顔をされることがあった。屋号付き口座を開設したことで、お客さまとのやりとりをスムーズにできるようになった。」

上記のとおり、多くの事業者が屋号付き口座の効果を実感されています。

2-2.ビジネスに役立つサービスを受けられる場合もある

個人事業主口座を持つと、ビジネスに役立つ様々なサービスを受けられます。

金融機関は、口座利用者に対して様々なサービスを提供していますが、個人口座の場合は生活に役立つサービスの提供が中心です。

一方、個人事業主口座の場合は、事業者のビジネス発展をサポートするため、下記のようなサービスを提供している金融機関もあります。

【金融機関の事業者向けサービス】
・事業の相談に乗ってもらえる
・ビジネスセミナーや商談会に案内してもらえる
・ビジネスマッチングの機会・サービスの提供
・ビジネスカードを発行できる
・総合振込や一括振込を利用できる
・ビジネス向け融資

※提供サービスは金融機関によって異なります。 申込前に各金融機関のWebサイト等でご確認ください。

上記のようなサポートを受けられるのは、ビジネスの協力者を得にくい個人事業者にとって、大きな助けとなるでしょう。

サービスを上手く活用することで、 事業の課題を解決できたり、業務を効率化できたり、集客率の向上につなげる ことも期待できます。

実際に個人事業主口座を利用している人の声を見てみましょう。

【個人事業主口座利用者の声】
・化粧品OEM販売者/女性
「OEM販売の事業を始めるにあたって委託先を探していることを銀行の担当に話していたら、後日希望に合う製造業者を紹介してもらえた。」

・食品加工業者/女性
「資金繰りに行き詰っていたところ、銀行が利用できそうな自治体の助成金制度を教えてくれた。さらに審査に通るよう申請のアドバイスももらえた。」

上記のとおり、多くの事業者がビジネス向けサポートの効果を実感されています。

2-3. プライベート用口座と分けることで資金管理がスムーズに

個人事業主口座を開設することで、プライベート用の口座と分けられるので、資金管理がしやすくなります。

資金管理を分けた場合と混同した場合で比較してみましょう。

【資金管理の比較】
個人口座でビジネス資金を扱う場合 ・ビジネスのお金とプライベートのお金を仕分する作業が必要になる
・プライベートのお金も混ざっている場合、会計ソフトと連動させづらい
・通帳を見ただけでは事業のキャッシュフローや財務状況が把握しづらい
・資金の流れが不明瞭であるため、税務調査で追及される可能性も
個人事業主口座でビジネス資金を扱う場合 ・事業のお金の入出金しかないので、キャッシュフローが一目で分かる
・経理処理がスムーズ
・会計ソフトと連携することで経理処理がさらに効率化

上記のとおり、 プライベート用と事業用を混同していると、経理業務に時間も労力もかかるうえ、ミスやトラブルを引き起こす 可能性も高まります。

個人事業主口座で事業のお金だけを取り扱うことで、資金管理の改善を期待できるでしょう。

実際に個人事業主口座を利用している人も、次のように述べています。

【個人事業主口座利用者の声】
・小売業者/男性
「これまでは、月末に経費を集計しようとすると、事業の支出と個人の買物が混在していて、「これどっちだっけ?」と毎回確認作業に追われていた。
事業用口座を開設してからは、記帳作業が格段に楽になり、特に確定申告の大幅な効率化を実感できている。
また、事業の実際の収益を正確に把握できるようになり、事業者として意識をより高く持てるようになった。」

2-4. 確定申告やインボイス制度にも対応できる

事業用口座を開設することは、確定申告やインボイス制度においてもメリットがあります。

事業用の口座を持つことで、事業に関する収入と経費を個人用の口座から分けることができ、日々の取引の管理がしやすくなります。

これにより、確定申告時に必要な書類を整理しやすくなり、記帳作業や税務署への提出がスムーズに行えます。

インボイス制度では、消費税の課税事業者が適格請求書を発行する際に、事業者名や登録番号の記載が必要になります。

事業用口座を開設し、その口座に屋号を付けることで、屋号付きの請求書を発行できるようになり、インボイス制度に対応しやすくなります。

また、事業用口座に屋号を付けておくことで、請求書や領収書に事業名義での記載が可能になります。これにより、取引先に対して適格な形で請求書を発行でき、消費税の処理や申告が適正に行うことができます。

3.個人事業主口座を開設するデメリット|個人口座より手数料が高い場合も

個人事業主口座を利用することのデメリットは、個人口座より手数料が高くなる場合もあるという点です。

金融機関によって大きく異なりますが、個人事業主口座の手数料は、個人口座の約1.5~2倍の金額に設定されている場合が多いです。

下表に、利用頻度の高い「インターネットバンキング利用料」と「振込手数料」について、標準的な金融機関の手数料相場をまとめました。

【個人口座と個人事業主口座の相場料金比較】
  個人事業主口座 個人口座
インターネットバンキング利用料/月 0~5,000円 0円
振込手数料(他行宛て・3万円以上)/件 145~600円 75~300円

※2025年2月GMOあおぞらネット銀行調べ

インターネットバンキング利用料は、個人口座だと無料で利用できるところがほとんどですが、個人事業主口座だと月額利用料が発生するところが多いです。

振込手数料も、個人事業主口座だと個人口座より高く設定されている傾向があります。

コストを抑えるためには、手数料が安い金融機関を探すほか、入金専用口座にしたり、同一振込先への支払回数を減らしたりなどの工夫が必要 です。

4.個人事業主口座の開設がおすすめな人

前章までのメリット・デメリットをふまえると、個人事業主口座の開設がおすすめな人は下記のとおりです。

【個人事業主口座開設について】
開設がおすすめな人 屋号で活動している事業者 、または、 金融機関提供のビジネス向けサービスを利用したい事業者

開設がおすすめな人について、もう少し詳しく見ていきましょう。

【個人事業主口座の開設がおすすめな人】
1.屋号で活動している事業者
2.金融機関提供のビジネス向けサービスを利用したい事業者

4-1.屋号を持つ事業者

屋号を持つ下記の事業者は個人事業主口座の開設がおすすめです。

【個人事業主口座開設がおすすめな屋号を持つ事業者】
・顧客が法人である事業者
・顧客が一般消費者で、代金は口座振込で請求する事業者(士業・講師・建設業・IT系そのほか多数)

メリットの章で述べたとおり、上記の個人事業主は 屋号が付く名義の口座を持つことで、取引先や顧客からの信頼を得やすく なります。

顧客が法人の場合、個人口座しか持っていないと取引を敬遠するところも少なくありません。顧客が一般消費者の場合も、振込先が個人口座と分かると利用者は躊躇してしまいます。

屋号付きの口座を持つことで、新しい取引獲得のチャンスが広がり、事業の拡大に役立てることができるでしょう。

4-2.金融機関提供のビジネス向けサービスを利用したい事業者

下記のような、金融機関提供のビジネス向けサービスを活用できる事業者も、個人事業主口座の開設がおすすめです。

【個人事業主口座開設がおすすめな金融機関が提供するビジネス向けサービスを活用できる事業者】
・地域で活動し、地域の情報やつながりが欲しい事業者
・経理業務の効率化を目指す事業者

メリットの章で述べたとおり、上記の個人事業主は 金融機関のサービスを活用することで、事業の課題を解決できたり、業務を効率化できたりしやすく なります。

地域で活動する事業者にとって、地域の情報やつながりが欠かせません。地域に詳しい金融機関から、お得な制度や人材の紹介を受けることで、スムーズな事業運営に役立てられるでしょう。金融のプロの目線から、経営に関するアドバイスももらえるかもしれません。

また、業務効率化を目指す事業者にとっても、金融機関のサービスを活用することで、経理業務を改善しやすくなります。

例えば、振込件数が多い場合は総合振込や一括振込を利用すれば、複数の振込処理を済ませることができるので業務効率化にもつながります。

5.【ケース別】個人事業主口座開設に向いている金融機関

個人事業主口座を開設しようと決めた場合、まずはどの金融機関で開設するかを決めましょう。

金融機関は大きく都市銀行・地方銀行・信用金庫・ネット銀行に分かれ、それぞれ特長が大きく異なるので、自分の事業に合った金融機関を選ぶことが大切です。

下表に各金融機関の特長と、向いているケースをまとめました。

【金融機関の種類と特長】
金融機関 手数料 口座開設の難易度 審査期間
都市銀行 高め 高め 約2~4週間
地方銀行 やや高め 高め 約2~3週間
信用金庫 やや高め やや高め 約1~2週間
ネット銀行 店舗型銀行と比較すると
低め
店舗型銀行と比較すると
低め
即日~約2週間
【ケース別向いている金融機関】
金融機関 向いている個人事業主
都市銀行 実績や資金が十分であり、信用度を高めたい事業者
地方銀行 地域に根差した事業を行う事業者
信用金庫 地域に根差した事業を行う事業者
ネット銀行 ・オンラインショップやフリーランスの事業者
・小規模事業やスタートアップの事業者
・低コストで運営したい事業者

各金融機関についてもう少し詳しく見ていきましょう。

POINT!

最終の決め手は手数料・サービス内容・立地(店舗とATM)
金融機関の種類を決めたら、近隣の金融機関の手数料・サービス内容・立地(店舗とATM)を比較し、候補の金融機関を選びましょう。

5-1.都市銀行

都市銀行とは、全国的に支店展開している銀行のことです。

知名度・信頼度が高く、全国・海外の広いネットワークを生かしたサービスを強みとしています。

都市銀行の口座を持っていると、事業者としての格が上がり、対外的な信用度を高められますが、個人事業主でも信用度や事業内容、事業歴が重視されます。審査が厳しく、口座開設を断られるケースも少なくありません。

実績や資金が十分であり、かつビジネスの信用度を高めたい事業者に向いています。

5-2.地方銀行

地方銀行とは、特定の地域に根差した銀行で、 地域の情報網を生かしたサービスを強み としています。

地域性のある事業を行う場合は、地方銀行の口座を持っていると信用度が高くなります。

都市銀行と信用金庫の中間ぐらいの位置づけであるため、実績があり、地域に根差した事業を行う事業者に向いています。

5-3.信用金庫

信用金庫とは、会員による出資で運営される非営利の金融機関です。

地域住民や事業者の支援を目的としており、親身に寄り添ってくれるサポート体制が強みです。

地方銀行よりも対応エリアがやや狭くなり、個人事業主や小規模企業の事業者が多く利用しています。

開業したてでも開設審査では柔軟に対応してもらいやすいので、実績がまだ不十分で、地域に根差した事業を行う事業者におすすめです。

5-4.ネット銀 行

ネット銀行とは、店舗や専用ATMを持たず、オンライン上で取引を行う銀行のことです。

店舗型銀行より、手数料を安く設定している点が最大の魅力です。下表に手数料の相場をまとめたのでご覧ください。

【個人事業主口座|ネット銀行と店舗型銀行の比較】
  ネット銀行 店舗型銀行
インターネットバンキング利用料/月 0円 0~5,000円/件
振込手数料(他行宛て・3万円以上)/件 145~250円/件 200~600円/件
振込手数料(同行宛て)/件 0~60円/件 0~200円/件

※2025年2月GMOあおぞらネット銀行調べ

インターネットバンキング利用料はかからず、他行宛て振込手数料も約145~250円と、店舗型銀行と比較するとかなり低い水準で利用することができます。

また、テクノロジーを活用して、口座開設や融資審査にも積極的にテクノロジーを導入し、効率化を進めており、短期間での審査を実現している銀行も多いです。

加えて、決算書や保証人不要で、入出金明細データ連携を行うことで、都市銀行ではサポートが行き届きにくい小規模事業者へのサービス提供等により利用者数を増やすことに成功しています。

反面、オンラインでの対応が中心であるため、 対面によるサポートは原則受けられません

以上のことから、ネット銀行は、特に「コスト削減」「手続きの簡便さ」「インターネットを使ったビジネスの効率化」に重きを置いている個人事業主にとって非常に適しているでしょう。

6.個人事業主口座を開設するための手順3STEP

候補の金融機関が決まったら、口座開設の手続きに取り掛かりましょう。

個人事業主口座は、下記手順で開設を進めていきます。

【個人事業主口座の開設手順】
STEP1.必要書類を用意する(約1~2週間)
STEP2.金融機関に申し込む(数日)
STEP3.審査を通過できたら口座を開設できる(約1~4週間)

準備から開設までは約1カ月程度かかる と見込んでおきましょう。

ただし、事業状況や金融機関によって大きく変わるので、数日で開設できる場合もあれば、2カ月近くかかる場合もあります。

個人口座や法人口座と同様、個人事業主口座の開設には審査があり、 「きちんと事業を行っている個人事業主である」と認めてもらえないと、口座開設を断られてしまいます

審査に通過するためには、STEPごとに下記にてお伝えするポイントをしっかりと押さえるようにしましょう。

6-1.STEP1.必要書類を用意する(約1~2週間)

まずは申し込みたい金融機関のWebサイトを調べて、申込に必要な書類を確認しましょう。

必要書類は金融機関によって異なりますが、一般的には下記の書類が求められるケースが多いです。

【個人事業主口座開設の必要書類(例)】
・本人確認書類
・個人事業の開業届出書
・事業内容の確認書類
・確定申告書
・許認可証
・事業所の住所確認書類

※必要書類は各金融機関によって異なります。事前に申し込む金融機関のWebサイトをご確認ください。

必要書類は、 事業活動を行っていれば、既に手元に揃っている書類ばかり です。

ただし、開業したばかりのケースや、紛失してしまったケースは、取得に時間がかかる場合があります。

書類によっては1カ月以上かかる場合もあるので、早めに準備に取り掛かるようにしましょう。

【書類準備のポイント】
・金融機関が求める形式に沿っている
・有効期限があるものは期限を過ぎていない
・印鑑が必要な書類に正しく押印がある
・書類と事業実態の間で相違や矛盾がない
・(屋号がある場合)屋号で営業していることが客観的に分かる

6-2.STEP2.金融機関に申し込む(数日)

必要書類を揃えたら、金融機関に申し込みましょう。

申込方法は金融機関によって指定されており、ネット銀行だとオンラインまたは郵送、店舗型銀行だと店舗にて直接申込のケースが多いです。

オンラインや郵送の場合はいつでも手続きできますが、直接申込の場合は事前予約が必要になるので、早めに予約しておくようにしましょう。

店舗型銀行だと、書類審査だけでなく、面談を行う場合もあります。

面談がある場合は、良い印象を与えるためにも、下記ポイントを抑えておきましょう。

【面談のポイント】
・身なりを整える
・事業の資料(事業計画書、収支計画書)や商品サンプルを用意しておく
・面談で聞かれやすい質問の回答を用意しておく

面談でよく聞かれる質問は下記のとおりです。

【面談でよく聞かれること】
・事業者の経歴
・創業の経緯
・主な事業概要、自社の強み、弱み
・主な取引先について、事業計画
・口座開設後の利用目的や取引の見込み
など

6-3.STEP3.審査を通過できたら口座を開設できる(約1~4週間)

審査を通過できたら、金融機関から連絡が届くので、口座開設の手続きを進めます。

口座を利用できるようになったら、個人口座から事業の資金を移すようにしましょう。

その後、経理業務の口座変更の手続きと、関係各所への連絡を行います。

7.ネット銀行なら「GMOあおぞらネット銀行」がおすすめ

5章でネット銀行を選んだ方は、便利&おトクなサービスで個人事業主のビジネス発展を後押しするGMOあおぞらネット銀行を選択肢の一つとして検討されてはいかがでしょうか。

GMOあおぞらネット銀行は 、高いテクノロジーを生かしたサービスを低価格で提供 しています。

GMOあおぞらネット銀行の特長をほかのネット銀行と比較してみましょう。

【GMOあおぞらネット銀行とほかのネット銀行との違い】
  GMOあおぞら
ネット銀行
ネット銀行A ネット銀行B
事業主口座開設スピード 最短翌日 最短即日 1週間~
事業主口座申込方法 オンライン オンライン 郵送
同行宛て振込手数料 0円 55円 52円
他行宛て振込手数料 145円 160円 3万円未満:150円
3万円以上:229円
ビジネス向けサービス ・総合振込・一括振込
・つかいわけ口座(10口座まで)
・ビジネスデビットカード還元率1.0%
・総合振込
・追加口座(20口座まで)
・事業融資
・総合振込・一括振込
・ビジネスデビットカード還元率1.0%
・事業融資

※2025年2月GMOあおぞらネット銀行調べ

上表の内容をふまえ、当社の数ある強みの中から下記2点について紹介していきます。

【GMOあおぞらネット銀行の強み2つ】
1.おトクな手数料!振込手数料は145円/件で低水準
2.ビジネスに役立つサービスが充実!経理業務の効率化を実現

7-1.おトクな手数料!振込手数料は145円/件で低水準

GMOあおぞらネット銀行は、手数料が安いネット銀行の中でも、さらにおトクな利用料で各種サービスを提供しています。

【GMOあおぞらネット銀行の手数料】
当社間振込手数料 他行宛て振込手数料 インターネットバンキング利用料 提携ATM入出金利用料
0円/件 145円/件 0円 110円/件

他行宛て振込手数料は金額に関わらず一律145円/件と低水準で利用可能です。
また、当社宛ての振込手数料と、インターネットバンキング利用料はかかりません。

ほかの金融機関の個人口座と変わらない水準であるため、 個人口座から切り替えても、銀行コストの負担が増えることなく利用 できます。

7-2.ビジネスに役立つサービスが充実!経理業務の効率化を実現

GMOあおぞらネット銀行は、個人事業主のビジネスをサポートするためのサービスが充実しています。

【GMOあおぞらネット銀行の個人事業主口座サービス】
ビジネスデビットカード ・最大1.0%キャッシュバック(※)
・即時決済でWeb明細にすぐ反映されるため、経理業務に便利
つかいわけ口座 ・事業用・納税用・投資用など、目的別に最大10口座まで開設できる
・定額自動振替を利用すれば、口座間でかんたんに資金振替ができる
総合振込 ・サービス利用料なしで最大9,999件までまとめて振込可能

※税金や公共料金など一部キャッシュバック率が異なる利用先があります。詳細はこちら

上記サービスはすべて、 初期費用・月額利用料ともに無料 で利用していただけます(振込手数料は発生)。

GMOあおぞらネット銀行の個人事業主向けサービスを上手く活用することで、経理業務の効率化を実現しやすくなるでしょう。

まとめ

最後に本文の要点を振り返ります。

個人事業主は、事業用の口座として「個人事業主口座」を開設することができます (屋号付き口座とも呼ぶ)。

個人事業主口座のメリット・デメリットは下記のとおりです。

【個人事業主口座のメリット・デメリット】
メリット 1.銀行口座に屋号が付くから、取引先や顧客からの信用度が高まる
2.ビジネスに役立つサービスを受けられる場合もある
3.プライベート用口座と分けることで資金管理がスムーズに
4.確定申告やインボイス制度にも対応できる
デメリット 個人口座と比較すると手数料が高い場合もある

個人事業主口座を開設すると決めた場合は、 都市銀行・地方銀行・信用金庫・ネット銀行 の中から自分に合った金融機関を選び、下記手順で開設を進めていきましょう。

ネット銀行は、特に「コスト削減」「手続きの簡便さ」「インターネットを使ったビジネスの効率化」に重きを置いている個人事業主にとって非常に適しています。

少ない手間で銀行業務を行いたい人や、小規模でフレキシブルな運営を行っている事業主に特におすすめです。

【個人事業主口座の開設手順】
STEP1.必要書類を集める(約1~2週間)
STEP2.金融機関に申し込む(数日)
STEP3.審査を通過できたら口座を開設できる(約1~4週間)

以上、本記事が個人事業主さまの事業に役立てば幸いです。

※ 本コラムは2025年2月15日現在の情報に基づいて執筆したものです。
※ 当社広告部分を除く本コラムの内容は執筆者個人の見解です。

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