お知らせ
2020/06/10
エンジニアイベント 「DXを推進する銀行APIとは?」(5月29日開催) QAセッション追加回答
2020年5月29日、「DXを推進する銀行APIとは?」と題し、2名のゲストをお迎えしご講演いただいたほか、登壇者全員によるパネルディスカッションも交えたオンラインセミナーを開催しました。今回も200名近くの方にご参加頂き、鋭い質問につい本音が出てしまうなど、非常に盛り上がったセミナーとなりました。ご参加いただきました皆さまには、改めまして御礼申し上げます。
当日、時間の都合によりQAセッションで回答できなかった質問について、各登壇者より回答をいただきましたのでここにお知らせいたします。当社では、今後もセミナーをはじめとするイベントの開催を予定しておりますので、ぜひ、ご参加ください。次回イベントは確定次第、sunabarポータルサイトでお知らせしてまいります。
セミナー時間内に回答できなかったご質問と回答
セッション1:銀行APIと企業DXの可能性
福島 良典 氏
@株式会社LayerX 代表取締役CEO
東京大学大学院工学系研究科卒。大学時代の専攻はコンピュータサイエンス、機械学習。 2012年大学院在学中に株式会社Gunosyを創業、代表取締役に就任し、創業よりおよそ2年半で東証マザーズに上場。後に東証一部に市場変更。 2018年にLayerXの代表取締役CEOに就任。 2012年度IPA未踏スーパークリエータ認定。2016年Forbes Asiaよりアジアを代表する「30歳未満」に選出。2017年言語処理学会で論文賞受賞(共著)。2019年6月、日本ブロックチェーン協会(JBA)理事に就任。
-
- Q1:eKYCとDX、銀行APIを組み合わせれば、今回の10万円給付も各自治体で自動化できるのではないでしょうか?そういったプロダクト化は検討していますか?もしくはどこか自治体と話が進んでいるなどありますか?言える範囲でお願いします。
- A1:まさにそういった世界観を実現したいと思います。自治体とは弊社のパスの問題もあり現状はお話できてない状態です。もしご興味がある自治体の方いましたらぜひ相談いただいきたいと思っています。
-
- Q2:ブロックチェーンプロジェクトでの銀行APIについて、共有できることがあればと思います。
- A2:今回のGMOあおおらネット銀行との協業は、ブロックチェーンにかぎらないDXを推進していきます。現在進めているLayerXとしてのアセットマネジメントPJでは、PM, AM, 投資家との期中の金銭やり取りや配当の自動化などをすすめています。また保険のPJで、病院や移動情報などとデータ連携して保険のclaimの自動執行(契約内容の照合と支払いの自動化)などを推進しています。
ブロックチェーンに関しては一要素技術として、情報の即時共有、監査性・透明性の向上、可用性の向上などが必要な場所に適宜使っていく方針です。メインフォーカスは、お金がまつわる業務のDXをしたいと思っています。
-
- Q3:DXが加速していくと現在、紙帳票を電子化してECMに格納していることが多いと思いますが、紙帳票からDX時代で完全デジタルデータを格納していくことになるとした場合、ECMの未来はどうなるか考えていたりしているでしょうか?
- A3:(恥ずかしながらECMというものを調べました)ざっくり見た感じ、ECMはドキュメント型データベースを各社管理しやすいようにインターフェースをカスタマイズしているものと思われます。今後はECMにあるデータをうまく部署横断や会社横断で使えるようにしていくが重要かと思います。会社横断して使う際は、秘匿化技術などが必須になり、LayerXではそういった技術のソリューションも持っています。デジタル化第一段階が紙媒体から電子媒体への記録の転換であるとすると、第二段階はそのデータを業務にシームレスに繋ぐ・他社横断も含めて活用するといった方に進化していくと思います。
セッション2:デジタル化する本人確認「eKYC」とは
保科 秀之 氏
@株式会社Liquid 取締役最高執行責任者COO
2007年、日本アイ・ビー・エム株式会社に入社し、大手企業の直販営業に従事。2013年、ソフトウェアテスト専門会社の株式会社SHIFTに入社し、マザーズ上場に貢献。2015年株式会社LIQUIDに入社し、生体認証クラウド事業/LIQUID eKYC事業を推進。
-
- Q1:精度向上、誤認識低下の遷移?のデータはあるでしょうか?
- A1:ありますが、非公開です。もともと数百万組の顔データで精度向上しており ますので、あまり改善の余地はありませんが、0.何パーセントの改善を粘り強く 追及しております。
-
- Q2:KYCにおけるDXには究極的にはプロセスまで含めた共通化が重要だが、実際には各社の決めに委ねられるため非効率になっている部分があると感じる。eKYCにとどまらないKYCプロセスの共通化につき展望やご意見があればお伺いしたい。
- A2:KYCプロセスの共通化を目指して歩みを進めております。クラウドの共通化、撮影プロセスの共通化、本人確認項目の共通化等、実際に今現在進めている ことですので、更なるテクノロジーの進化と規制改革により近い将来に実現可能 であると考えております。
-
- Q3:個人の口座開設はeKYC活用等は効率化につながると思いますが、法人等の口座開設の場合はeKYC活用は出来るのでしょうか?
- A3:法人等の口座開設で活用できます。大きくUXが向上することを期待できます。
セッション4:sunabar 最新情報
矢上 聡洋
@GMOあおぞらネット銀行 CTO
日本アイ・ビー・エム(株)入社後、カード・信販系のお客様担当エンジニア、SE、アーキテクトとして従事。その後、金融系チーフアーキテクト部門責任者として、金融全般のお客様におけるエンタープライズアーキテクチャ、インフラアーキテクチャ設計を推進。2019年7月よりGMOあおぞらネット銀行にて現職、sunabar開発をリード。
-
- Q1:銀行システムと聞くと、とてもトラディッショナルで大規模なシステムを思い浮かべてしまいます。全く逆とも言えるオープンAPI化に向けて苦労した点、工夫した点があれば教えていただけますか。
- A1:当社での検討は2018年頃にさかのぼりますが、当時は国内事例もなく、認証フローなども含めどこから手をつけてよいのか不明だったところが正直なところです。そのため各方面の有識者、海外事例などを参考に開発いたしました。とくに気を付けた点はユーザー(開発者)が使いやすいかという点です。API仕様はもとより、開発者の皆様が開発しやすいように開発者ポータル(https://api.gmo-aozora.com/ganb/developer/api-docs/#/STOP0101)やSDKなども公開いたしました。SDKまで公開しているのは当社独自であると考えています。
-
- Q2:今画面にデモ用のアカウントのIDとパスワード表示されてたけど大丈夫ですか?
- A2:ご指摘ありがとうざいます。アカウント、パスワードについては、デモ用のものですので問題ありません。ご心配いただきありがとうございます。