イベント情報&レポート
sunabarコミュニティイベント第9弾
業界トッププレーヤーとのオンライン対談企画
「日本における組込型金融の発展」開催
こんにちは!sunabarイベント担当の村田です。
今回は、2021年9月3日(金)に開催されたsunabarコミュニティイベント第9弾「日本における組込型金融の発展」についてレポートいたします。
まだ「組込型金融」という言葉自体に馴染みはありませんが、知らず知らずのうちに私たちの生活の中に溶け込んでおり、便利なサービスとして利用していることがあります。今後さらに期待される活用の可能性、「組込型金融」がもたらす新しい価値などについて対談いたしました。
- ■イベント名:
- 「日本における組込型金融の発展」
- ■日時:
- 2021年9月3日(金)18:30~20:00
- ■登壇者:
- 林 良太さま (株式会社Finatextホールディングス 共同創業者 / 代表取締役CEO)
小野沢 宏晋 (当社 企画・事業開発グループ長)
橋口 智典 (当社 ichibarプロジェクトリーダー)
金融の基幹システムをSaaS化する
まずは、株式会社Finatextホールディングス(以下、Finatext)の林さまにご登壇いただきました。
株式会社Finatextホールディングスについて
Finatext は多様なライフスタイルに合わせた金融サービスを開発。オルタナティブデータ解析サービスのナウキャスト、証券ビジネスプラットフォームを提供するスマートプラス、次世代デジタル保険のスマートプラスSSIなどを擁し、「金融を”サービス”として再発明する」をミッションに金融がもっと暮らしに寄り添う生活を創造している。
(Wantedly(*1) より引用) *1 https://www.wantedly.com/companies/finatext
セミナーでお話しいただいた「金融の基幹システムをSaaS化する」の内容を一部抜粋してご紹介します。
金融サービスEnablerとしてDXを支援する
従来、金融サービスを担うシステムは、時間もコストも莫大にかかってしまっている。
金融サービスのフロントシステム(ユーザー体験に直接影響するシステム)と基幹システム(金融機能を提供するためのシステム)を分離したクラウド型の金融機関システムで、安いコストとスピード重視のサービス提供を可能とした。
それにより非金融企業の金融サービスへの参入ハードルを下げ、新しい顧客ニーズを創造する新たな金融サービスを開発可能な世界に導くことができる。
デジタル金融の統合基盤
銀行預金、投資信託、生命保険、損害保険等のさまざまな金融商品やサービスを1つのプラットフォームにした、統合基盤の提供を開始した。
銀行機能を持たない企業とよりつながった世界観を作っていく。
続いては、Finatextの林さまに加え、当社の小野沢で「日本における組込型金融の発展」をテーマに座談会を行いました。
座談会の内容を一部抜粋してご紹介します。
組込型金融、BaaS(Banking-as-a-Service) ってどんな存在でしょうか
林さま:空気みたいな存在であるべき。電気みたいな、もしくは黒子のように主張しない存在が理想。
これまでふわっとしていたものに対して「組込型金融」という名前がついたことは、名前を聞けばこれがわかる、という感じでありがたい。
小野沢:実際のサービスに溶け込んでユーザーからは見えていないもの。今後「組込型金融」という言葉が一般名詞になるのが理想である。
今後、Baas提供プレイヤーが増えてきた時、どう差別化を図っていくか
林さま:フロントエンドへのご提案ができるかどうか。いろいろな外部の情報も付加したデータの利活用を提供できる必要がある。
エンドユーザーを抱えているお客さまが「こういうことがやりたい!」と明確に持っているケースが多いので我々はその話をしっかり重ねて実直に答えていく。
小野沢:金融サービスの差別化はビジネスモデルセリング、やはり結局は使いやすく、申し込みやすいというUX(顧客体験)がポイントとなるはず。
林さま:「組込型金融」のビジネスチャンスは日本が一番あると思っている。
今後は新しいビジネスを考えられるスタートアップ企業向けに、収益性の観点からもしっかりと支援をしていきたい。
小野沢:金融機関の立場では、金融のサービス「組込型金融」のパーツを提供し、新しいUX(顧客体験)が生まれる世界を作っていけたらと考えている。
対談中はご参加の皆さまからお寄せいただいたQ&Aに対し、その場で回答いただくなど、盛りだくさんの内容となりました。
デジタルビジネスガレージichibar (*2) 始動
*2 2021年11月現在、組込型金融マーケットプレイスichibarという名称に変更されています
最後のパートでは、当社が新たに取り組む「デジタルビジネスガレージichibar」を当社 ichibarプロジェクトリーダーの橋口より紹介しました。
「ichibar」とは、新たにデジタルビジネスを検討している企業や、アイデアをお持ちの起業家・学生といった幅広い方々に、組込型金融を用いた新たなデジタルサービスのアイデアをテストする、世界初の仕組み(エコシステム)です!
以上、sunabarコミュニティイベント第9弾「日本における組込型金融の発展」についてレポートいたしました。
ありがとうございました。
※ 本レポートは2021年9月3日時点の情報です。