イベント情報&レポート
sunabarコミュニティイベント第14弾レポート
テックファーストな銀行が考える
エンジニアの未来
こんにちは。sunabarイベント担当の門馬です。
2022年3月3日(木)に、sunabarコミュニティイベント#14「テックファーストな銀行が考える、エンジニアの未来」を開催しました。
当社は、「テックファーストな銀行No.1」を戦略の1つに掲げており、その根幹を成すエンジニアは当社にとって最も大切な仲間です。そこで今回は、今後ますます重要視される「エンジニアの育成」や「エンジニア同士のコミュニティの重要性」について、ゲストにG’s ACADEMY Founder(以下、G’s ACADEMY )の児玉浩康氏をお迎えしイベントを開催しました。
本レポートではイベント内容の一部をご紹介します。(司会:当社 企画・事業開発グループ CTO 矢上聡洋)
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G’s ACADEMY Founder / D ROCKETSインキュベーションマネージャー / デジタルハリウッド株式会社執行役員
児玉 浩康 氏
25年間で、11校の新学校の設立を総合プロデュースし、デジタルハリウッドスク―ルを総括後、2016年6月に「G’s ACADEMY TOKYO BASE」を設立。「G’s ACADEMY TOKYO BASE」卒業生専用のスタートアップ支援機関「D ROCKETS」を創立し、創業指導や支援などを行う。年間で300件の創業支援「メンタリング」を実施し、これまでに73社の起業と、資本調達額は累計83億円に達する。
G’s ACADEMY:https://gsacademy.jp/
ビジネスを作っていけるエンジニアが求められる
第一部では「テックファーストな銀行が考える、エンジニアの未来」と題し、組込型金融の分野でエンジニア陣をリードする当社CTOの矢上聡洋と、テクノロジー&プロセシンググループの岡田修一がエンジニアの現在と未来について語りました。
当社が「テックファーストな銀行No.1」を戦略の一つに掲げる理由は、当社のエンジニアの役割が重要であるからだと岡田は言います。
岡田修一(以下、岡田)「銀行APIを組み込むにあたって、お客さまのサービスや体験価値を最大化するためには、システム開発の話は必須です。当社のエンジニアは、銀行APIの導入を検討しているお客さまに対し、CRE(Customer Reliability Engineer:顧客信頼性エンジニアリング)として、お客さまのやりたいことを実現するためのカウンターパートの役割を担っています。」
矢上聡洋(以下、矢上)「岡田さんの説明を聞くと、スタートアップ企業やクロステック企業の方とお話をしている気分なのですが、逆にレガシーな企業さまとは話がかみ合わなかったりする場合はありませんか?」
岡田「ビジネスサイドでも銀行APIの導入を検討するプロダクトチームが当社には存在します。ですので、エンジニアとビジネスサイドのメンバー(IT×営業)のタッグで、お客さまとコミュニケーションをとらせていただくケースもあります。」
その上で岡田は「特に事業会社に所属するエンジニアには、エンジニアとしての視点はもちろんのこと、ビジネスの視点を持つことが極めて重要だ」と言います。
岡田「私はシステムインテグレータ(以下、SIer)をを経て、現在は、銀行のエンジニアとして働いています。私の経験から、システム開発自体は、Slerと事業会社で大きく違う点はないと感じます。しかし、当社の場合、銀行APIというシステムそのものを開発・提供していることから、当社のエンジニアには、ビジネスの視点を持ってシステム開発をすることが求められます。こうしたエンジニアへの期待は、今後ますます高まってくるものだと思います。」
エンジニアにとって、コミュニティは当たり前の世界
第二部では、エンジニア人材の育成からコミュニティを通じて起業・独立までをサポートされているG’s ACADEMY Founderの児玉浩康氏をお迎えし、今後ますます重要視されるエンジニアの育成やエンジニア同士のコミュニティの重要性についてお話しいただきました。
児玉浩康氏(以下、児玉氏)「G’s ACADEMYでは、エンジニア同士のコミュニティをとても重要視しています。エンジニア同士のコミュニティとは、例えば、お互いのプログラムを交換したり、GitHubに公開したソースコードに大勢の人がプルリクエストを出すなどといったもので、エンジニアコミュニティ内には、みんなで一緒に作り上げるカルチャーが存在します。特にAPIやオープンソースを取り扱うと、自ずとコミュニティが形成されていきます。」
G’s ACADEMYで講師を担当した矢上は、受講生の積極的な姿勢に驚いたそうです。受講生の積極性の高さを生むためにも、コミュニティの存在はとても重要だと児玉氏は言います。
矢上「私は過去にITアーキテクト向けの研修の講師を務めた経験がありますが、G’s ACADEMYの講座では受講生の皆さんの熱量は過去に経験がなく、圧倒されました。これは、個人の方のモチベーションの高さだけが理由ではないと感じましたが、普段からどのような工夫をされているのですか?」
児玉氏「エンジニアを目指す受講生、特にビジネスマンの方は最初、エンジニアのカルチャーに戸惑いを見せることが多いです。エンジニアはとにかく作ることを重視しますが、ビジネスマンは正解を求めることを重視する傾向が強いためです。そこでG’s ACADEMYの講座では、まず全員がオリジナルのプロダクトを作り、レビューし合う場を頻繁に設けています。お互いがプロダクトの有効活用法を検討したり、ゼロから創り上げていくプロセスを通じてコミュニティを形成し、その重要性を体験を通して実感してもらっています。」
目覚ましアプリに銀行APIを連動!? G’s ACADEMY受講生によるアプリケーションアイデア発表会
そして第三部では、先日G’s ACADEMYで行われた「sunabar -GMOあおぞらネット銀行API実験場-」を活用した講座に参加した受講生による、銀行APIを活用したアプリケーションアイデアの発表会が行われました。
「sunabar」は、当社の個人・法人いずれかの口座をお持ちであれば、20種類の当社銀行APIを無償で常時自由に実験・利用できます。動画にもあるように実際にアプリケーションのプロトタイプを作成できます。今回は特別に許可を得て、プレゼンの様子を動画で紹介します。
※ 今回発表されたアプリケーションはサンドボックス環境(sunabar)でのみ稼働するものであり、仮に商用アプリケーションとして稼働させるためにはその他制約等を考慮して別途開発する必要があります。
まずは受講生の川合さん。NFCタグとLINE botで管理する勤怠管理システムに、決済系の銀行APIを連動させた、勤怠管理と給与振込みを行うアプリケーション「Active_PAY」を発表しました。なんと川合さんは講座で発表した内容と違うものを新たに作成して発表してくれました。
矢上「似たような給与の前払いサービスは実際に存在しています。そのなかで川合さんが発表した「Active_PAY」は既存のサービスよりシンプルにしているので、すぐにでも製品化できそうな作品だと感じました。」
川合氏「ありがとうございます。今回貴重な貴重な体験をさせていただきました。決済系、特に銀行系のAPIに触れることを知らなかったので、わくわくしながら作成しました。」
次に受講生の加藤さん。LINE botを決済系の銀行APIと連動させた、目覚ましLINE botアプリケーション「おはよう、まゆこ」を発表しました。加藤さんは説明動画を作成し発表に臨んでくれました。
矢上「金融に関するアプリケーションと「楽しさ」がリンクするという発想がありませんでしたが、加藤さんの「おはよう、まゆこ」はその発想を覆す面白いプロダクトですね。積立できて寝坊もしなくて済むのは一石二鳥だと思いました。」
児玉氏「面白いですね! 社員が遅刻をすると、退職金として積立てられていく、といった展開もできそうです。」
sunabarコミュニティイベントは定期的に開催しています。最新のイベント情報や過去のイベントレポートは「イベント情報」に掲載していますので、ぜひご覧ください。
※ 本レポートは2022年3月3日時点の情報です。
G’s ACADEMY と当社の取り組み
G’s ACADEMYと当社は、2022年2月より、銀行APIおよび開発者コミュニティの活性化に向けたコラボレーションを開始しています。これまでに当社エンジニアによる「sunabar -GMOあおぞらネット銀行API実験場-」を活用したアプリケーション開発の基礎を学習する講座をジーズアカデミー受講生に向けて開講など取り組みを進めています。
テックファーストな銀行が考える
エンジニアの未来
こんにちは。sunabarイベント担当の門馬です。
2022年3月3日(木)に、sunabarコミュニティイベント#14「テックファーストな銀行が考える、エンジニアの未来」を開催しました。
当社は、「テックファーストな銀行No.1」を戦略の1つに掲げており、その根幹を成すエンジニアは当社にとって最も大切な仲間です。そこで今回は、今後ますます重要視される「エンジニアの育成」や「エンジニア同士のコミュニティの重要性」について、ゲストにG’s ACADEMY Founder(以下、G’s ACADEMY )の児玉浩康氏をお迎えしイベントを開催しました。
本レポートではイベント内容の一部をご紹介します。(司会:当社 企画・事業開発グループ CTO 矢上聡洋)
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G’s ACADEMY Founder / D ROCKETSインキュベーションマネージャー / デジタルハリウッド株式会社執行役員
児玉 浩康 氏25年間で、11校の新学校の設立を総合プロデュースし、デジタルハリウッドスク―ルを総括後、2016年6月に「G’s ACADEMY TOKYO BASE」を設立。「G’s ACADEMY TOKYO BASE」卒業生専用のスタートアップ支援機関「D ROCKETS」を創立し、創業指導や支援などを行う。年間で300件の創業支援「メンタリング」を実施し、これまでに73社の起業と、資本調達額は累計83億円に達する。
G’s ACADEMY:https://gsacademy.jp/
ビジネスを作っていけるエンジニアが求められる
第一部では「テックファーストな銀行が考える、エンジニアの未来」と題し、組込型金融の分野でエンジニア陣をリードする当社CTOの矢上聡洋と、テクノロジー&プロセシンググループの岡田修一がエンジニアの現在と未来について語りました。
当社が「テックファーストな銀行No.1」を戦略の一つに掲げる理由は、当社のエンジニアの役割が重要であるからだと岡田は言います。
岡田修一(以下、岡田)「銀行APIを組み込むにあたって、お客さまのサービスや体験価値を最大化するためには、システム開発の話は必須です。当社のエンジニアは、銀行APIの導入を検討しているお客さまに対し、CRE(Customer Reliability Engineer:顧客信頼性エンジニアリング)として、お客さまのやりたいことを実現するためのカウンターパートの役割を担っています。」
矢上聡洋(以下、矢上)「岡田さんの説明を聞くと、スタートアップ企業やクロステック企業の方とお話をしている気分なのですが、逆にレガシーな企業さまとは話がかみ合わなかったりする場合はありませんか?」
岡田「ビジネスサイドでも銀行APIの導入を検討するプロダクトチームが当社には存在します。ですので、エンジニアとビジネスサイドのメンバー(IT×営業)のタッグで、お客さまとコミュニケーションをとらせていただくケースもあります。」
その上で岡田は「特に事業会社に所属するエンジニアには、エンジニアとしての視点はもちろんのこと、ビジネスの視点を持つことが極めて重要だ」と言います。
岡田「私はシステムインテグレータ(以下、SIer)をを経て、現在は、銀行のエンジニアとして働いています。私の経験から、システム開発自体は、Slerと事業会社で大きく違う点はないと感じます。しかし、当社の場合、銀行APIというシステムそのものを開発・提供していることから、当社のエンジニアには、ビジネスの視点を持ってシステム開発をすることが求められます。こうしたエンジニアへの期待は、今後ますます高まってくるものだと思います。」
エンジニアにとって、コミュニティは当たり前の世界
第二部では、エンジニア人材の育成からコミュニティを通じて起業・独立までをサポートされているG’s ACADEMY Founderの児玉浩康氏をお迎えし、今後ますます重要視されるエンジニアの育成やエンジニア同士のコミュニティの重要性についてお話しいただきました。
児玉浩康氏(以下、児玉氏)「G’s ACADEMYでは、エンジニア同士のコミュニティをとても重要視しています。エンジニア同士のコミュニティとは、例えば、お互いのプログラムを交換したり、GitHubに公開したソースコードに大勢の人がプルリクエストを出すなどといったもので、エンジニアコミュニティ内には、みんなで一緒に作り上げるカルチャーが存在します。特にAPIやオープンソースを取り扱うと、自ずとコミュニティが形成されていきます。」
G’s ACADEMYで講師を担当した矢上は、受講生の積極的な姿勢に驚いたそうです。受講生の積極性の高さを生むためにも、コミュニティの存在はとても重要だと児玉氏は言います。
矢上「私は過去にITアーキテクト向けの研修の講師を務めた経験がありますが、G’s ACADEMYの講座では受講生の皆さんの熱量は過去に経験がなく、圧倒されました。これは、個人の方のモチベーションの高さだけが理由ではないと感じましたが、普段からどのような工夫をされているのですか?」
児玉氏「エンジニアを目指す受講生、特にビジネスマンの方は最初、エンジニアのカルチャーに戸惑いを見せることが多いです。エンジニアはとにかく作ることを重視しますが、ビジネスマンは正解を求めることを重視する傾向が強いためです。そこでG’s ACADEMYの講座では、まず全員がオリジナルのプロダクトを作り、レビューし合う場を頻繁に設けています。お互いがプロダクトの有効活用法を検討したり、ゼロから創り上げていくプロセスを通じてコミュニティを形成し、その重要性を体験を通して実感してもらっています。」
目覚ましアプリに銀行APIを連動!? G’s ACADEMY受講生によるアプリケーションアイデア発表会
そして第三部では、先日G’s ACADEMYで行われた「sunabar -GMOあおぞらネット銀行API実験場-」を活用した講座に参加した受講生による、銀行APIを活用したアプリケーションアイデアの発表会が行われました。
「sunabar」は、当社の個人・法人いずれかの口座をお持ちであれば、20種類の当社銀行APIを無償で常時自由に実験・利用できます。動画にもあるように実際にアプリケーションのプロトタイプを作成できます。今回は特別に許可を得て、プレゼンの様子を動画で紹介します。
※ 今回発表されたアプリケーションはサンドボックス環境(sunabar)でのみ稼働するものであり、仮に商用アプリケーションとして稼働させるためにはその他制約等を考慮して別途開発する必要があります。
まずは受講生の川合さん。NFCタグとLINE botで管理する勤怠管理システムに、決済系の銀行APIを連動させた、勤怠管理と給与振込みを行うアプリケーション「Active_PAY」を発表しました。なんと川合さんは講座で発表した内容と違うものを新たに作成して発表してくれました。
矢上「似たような給与の前払いサービスは実際に存在しています。そのなかで川合さんが発表した「Active_PAY」は既存のサービスよりシンプルにしているので、すぐにでも製品化できそうな作品だと感じました。」
川合氏「ありがとうございます。今回貴重な貴重な体験をさせていただきました。決済系、特に銀行系のAPIに触れることを知らなかったので、わくわくしながら作成しました。」
次に受講生の加藤さん。LINE botを決済系の銀行APIと連動させた、目覚ましLINE botアプリケーション「おはよう、まゆこ」を発表しました。加藤さんは説明動画を作成し発表に臨んでくれました。
矢上「金融に関するアプリケーションと「楽しさ」がリンクするという発想がありませんでしたが、加藤さんの「おはよう、まゆこ」はその発想を覆す面白いプロダクトですね。積立できて寝坊もしなくて済むのは一石二鳥だと思いました。」
児玉氏「面白いですね! 社員が遅刻をすると、退職金として積立てられていく、といった展開もできそうです。」
sunabarコミュニティイベントは定期的に開催しています。最新のイベント情報や過去のイベントレポートは「イベント情報」に掲載していますので、ぜひご覧ください。
※ 本レポートは2022年3月3日時点の情報です。
G’s ACADEMY と当社の取り組み
G’s ACADEMYと当社は、2022年2月より、銀行APIおよび開発者コミュニティの活性化に向けたコラボレーションを開始しています。これまでに当社エンジニアによる「sunabar -GMOあおぞらネット銀行API実験場-」を活用したアプリケーション開発の基礎を学習する講座をジーズアカデミー受講生に向けて開講など取り組みを進めています。