イベント情報&レポート
sunabarコミュニティイベント第21弾
FinTech Journalと考える
「組込型金融のさらなる一手」
こんにちは。sunabarイベント担当の門馬です。
2023年2月21日(火)に、sunabarコミュニティイベント#21 FinTech Journalと考える「組込型金融のさらなる一手」を開催しました。
FinTech Journalは、金融の未来を見通す情報メディアとして、最新のFinTechテクノロジー情報はもちろん、金融に関するトレンドやライセンス制度など、幅広いテーマを数多く掲載されている情報メディアです。
今回は、FinTech Journal副編集長の山田 竜司さんをゲストに、世界中で広がりを見せる組込型金融がこの先に目指すカタチを、メディアと銀行(当社)の視点から展望しました。
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山田 竜司 氏SBクリエイティブ株式会社 ビジネス+IT編集部 FinTech Journal編集部
複数のWebメディアで、プランナー、マーケティング、編集者、記者を経験後、 2017年SBクリエイティブ)に入社。ITを軸に官公庁の政策、金融、マーケティング領域を10年以上取材している。
FinTech Journal:https://www.sbbit.jp/fj
念願のBAR開催。まずは乾杯の音頭からイベントがスタート!
GMOインターネットグループは、2023年2月6日に新型コロナウイルス感染対策の完全撤廃を発表しました。そこで、sunabarイベントもついに飲食提供が可能となりました。司会の小野沢による乾杯の音頭からイベントがスタートしました。
司会の小野沢(写真左)による乾杯の音頭からイベントがスタート。
日本の組込型金融は盛り上がっている?
山田 竜司氏(以降、山田氏)「日本の組込型金融は、識者の間では盛り上がっていますが、組込型金融が先行している海外の潮流と日本の状況の差を感じています。」
山田さまからの鋭い指摘から始まった今回のイベント。国内外の組込型金融の差を、BNPL(後払い)を例に考察を紹介いただきました。海外はふたつの大きな特徴があると言います。
1:「ネット経済のバリューチェーンに対応したビジネス」に金融機関がコミットしている
2:ネット経済圏で戦うためのシステム基盤、パートナー戦略を備えている
山田氏「海外(例えば米国)は、APIをフル活用できるクラウド基盤(フルクラウド)が普及しています。しかしながら、日本は各行で違います。」
小野沢「たしかに銀行によってシステムはそれぞれ違いますので、新しいサービスを提供される事業者さまが、各システムに接続するためのコストが必要な側面もありますね。電子決済等代行業の皆さまがご苦労されたと記憶しています。」
山田氏「このような点が、ここ数年の日本における、組込型金融の盛況を左右する大きなトピックだと感じています。」
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組込型金融普及の鍵はネーミング?
続いては、山田さまが当社に取材するという形式で、イベントが進行しました。
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山田氏「組込型金融の普及についてお聞きします。API連携による即時性のメリットは、事業者さまにとって魅力的だと思いますが、導入されていない事業者さまも多い印象です。」
矢上「多くの事業者さまに広く伝わっていないと感じています。それはひとえに我々の発信力不足とも言えると思います。」
矢上「また「組込型金融」というネーミングについても考える点があると思っています。例えば「BNPL(後払い)」は後払いのサービスだとすぐにイメージできますが、組込型金融だと、何が実現できるのかイメージしづらいのではと感じています。」
矢上「もう1点は、組込型金融は基本的にAPIを組込む必要があり、自社にエンジニアが在籍していない事業者さまだと、技術的なハードルが発生します。」
銀行APIの利用にライセンスは必須?
山田氏「御社のかんたん組込型組込サービスを利用する際、事業者さまが選択するライセンスは、銀行代理業、電子決済等代行業、金融サービス仲介業ではどれが多いのでしょうか」
小野沢「組込型金融に関して、銀行代理業は必須ではありません。また、当社ではプライベートAPIと呼んでいる接続更新系APIで、ご自身の口座をAPI接続する場合は、ライセンスは不要です。」
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山田氏「ライセンスへの理解が、事業者さまに伝わっていないように感じます。一方、取材をしていると、ライセン スを取得して、組込型金融を実現できて本当に良かったと言われる事業者さま方が多いです。もともとは高齢者向けサービスだったものが、組込型金融でデジタル化することで、若い層のお客さまにも広く利用された、といった例も存在します。」

小野沢「ライセンスの取得を含め、事業者さまの投資に似合ったメリットを得られるビジネスモデルを考えることも、組込型金融の普及には重要ですね。」
逆取材!? FinTech Journalさまに聞く「かんたん組込型金融サービス」
次のセッションでは、当社CTOの矢上が当社の「かんたん組込型金融サービス」における活動を紹介し、山田さまに感想を伺う逆取材を行いました。
矢上「かんたん組込型金融サービスの契約数累計は、436件になりました(2023年1月末現在)。3年で10倍以上となっています。企業年齢や企業規模は若いお客さまが多いですが、広い層のお客さまにご利用いただいています。
「かんたん組込型金融サービス」の契約累計数は436件(2023年1月末現在)。
矢上「銀行APIにより返金までの流れや人手を効率化した、DX事例をご紹介します。ふるさと納税は返戻金が返礼品事業者さまに支払われるまでの手続きに時間がかかっていました。銀行APIを利用することで、自動ですぐに支払いが可能になりました。」
ふるさと納税返礼品事業者向け 自動スグ払いサービス「ARLY」。返礼品事業者さまの資金繰りを改善すると共に、自治体の寄付増加やDX等に寄与します。
矢上「また、銀行APIや組込型金融の開発実績のある企業さまを、事業者さまに紹介する「銀行APIパートナープログラム」を開始しました。こちらは、エンジニアがいらっしゃらない事業者さまへの開発支援をさせていいただいています。」
銀行APIや組込型金融の開発リソースの解消・新規ビジネスの創出を目的とした「銀行APIパートナープログラム」。
山田氏「まず感じたこととして、御社は組込型金融でやれることは、すべてされている印象です(笑)。APIの提供を積極的に続けることは大変だと想像しますが、契約数も増えているなか、さらにスケールしていくのではと思いました。決済をサービスに組込むことは当たり前になる時代がもうすぐ訪れると実感しています。開発から融資まで面倒を見てくれる御社の存在は、組込型金融のさらなる一手になり得るのではと感じました。」
会場では懇親会を開催しました。本イベントから飲食の提供が実現できたことで、参加者同士のより活発な交流が行われました。
※本レポートは2023年2月21日時点の情報です。
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FinTech Journalと考える
「組込型金融のさらなる一手」
こんにちは。sunabarイベント担当の門馬です。
2023年2月21日(火)に、sunabarコミュニティイベント#21 FinTech Journalと考える「組込型金融のさらなる一手」を開催しました。
FinTech Journalは、金融の未来を見通す情報メディアとして、最新のFinTechテクノロジー情報はもちろん、金融に関するトレンドやライセンス制度など、幅広いテーマを数多く掲載されている情報メディアです。
今回は、FinTech Journal副編集長の山田 竜司さんをゲストに、世界中で広がりを見せる組込型金融がこの先に目指すカタチを、メディアと銀行(当社)の視点から展望しました。
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山田 竜司 氏SBクリエイティブ株式会社 ビジネス+IT編集部 FinTech Journal編集部
複数のWebメディアで、プランナー、マーケティング、編集者、記者を経験後、 2017年SBクリエイティブ)に入社。ITを軸に官公庁の政策、金融、マーケティング領域を10年以上取材している。
FinTech Journal:https://www.sbbit.jp/fj
念願のBAR開催。まずは乾杯の音頭からイベントがスタート!
GMOインターネットグループは、2023年2月6日に新型コロナウイルス感染対策の完全撤廃を発表しました。そこで、sunabarイベントもついに飲食提供が可能となりました。司会の小野沢による乾杯の音頭からイベントがスタートしました。
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日本の組込型金融は盛り上がっている?
山田 竜司氏(以降、山田氏)「日本の組込型金融は、識者の間では盛り上がっていますが、組込型金融が先行している海外の潮流と日本の状況の差を感じています。」
山田さまからの鋭い指摘から始まった今回のイベント。国内外の組込型金融の差を、BNPL(後払い)を例に考察を紹介いただきました。海外はふたつの大きな特徴があると言います。
1:「ネット経済のバリューチェーンに対応したビジネス」に金融機関がコミットしている
2:ネット経済圏で戦うためのシステム基盤、パートナー戦略を備えている
山田氏「海外(例えば米国)は、APIをフル活用できるクラウド基盤(フルクラウド)が普及しています。しかしながら、日本は各行で違います。」
小野沢「たしかに銀行によってシステムはそれぞれ違いますので、新しいサービスを提供される事業者さまが、各システムに接続するためのコストが必要な側面もありますね。電子決済等代行業の皆さまがご苦労されたと記憶しています。」
山田氏「このような点が、ここ数年の日本における、組込型金融の盛況を左右する大きなトピックだと感じています。」
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組込型金融普及の鍵はネーミング?
続いては、山田さまが当社に取材するという形式で、イベントが進行しました。

山田氏「組込型金融の普及についてお聞きします。API連携による即時性のメリットは、事業者さまにとって魅力的だと思いますが、導入されていない事業者さまも多い印象です。」
矢上「多くの事業者さまに広く伝わっていないと感じています。それはひとえに我々の発信力不足とも言えると思います。」
矢上「また「組込型金融」というネーミングについても考える点があると思っています。例えば「BNPL(後払い)」は後払いのサービスだとすぐにイメージできますが、組込型金融だと、何が実現できるのかイメージしづらいのではと感じています。」
矢上「もう1点は、組込型金融は基本的にAPIを組込む必要があり、自社にエンジニアが在籍していない事業者さまだと、技術的なハードルが発生します。」
銀行APIの利用にライセンスは必須?
山田氏「御社のかんたん組込型組込サービスを利用する際、事業者さまが選択するライセンスは、銀行代理業、電子決済等代行業、金融サービス仲介業ではどれが多いのでしょうか」
小野沢「組込型金融に関して、銀行代理業は必須ではありません。また、当社ではプライベートAPIと呼んでいる接続更新系APIで、ご自身の口座をAPI接続する場合は、ライセンスは不要です。」
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山田氏「ライセンスへの理解が、事業者さまに伝わっていないように感じます。一方、取材をしていると、ライセン スを取得して、組込型金融を実現できて本当に良かったと言われる事業者さま方が多いです。もともとは高齢者向けサービスだったものが、組込型金融でデジタル化することで、若い層のお客さまにも広く利用された、といった例も存在します。」
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小野沢「ライセンスの取得を含め、事業者さまの投資に似合ったメリットを得られるビジネスモデルを考えることも、組込型金融の普及には重要ですね。」
逆取材!? FinTech Journalさまに聞く「かんたん組込型金融サービス」
次のセッションでは、当社CTOの矢上が当社の「かんたん組込型金融サービス」における活動を紹介し、山田さまに感想を伺う逆取材を行いました。
矢上「かんたん組込型金融サービスの契約数累計は、436件になりました(2023年1月末現在)。3年で10倍以上となっています。企業年齢や企業規模は若いお客さまが多いですが、広い層のお客さまにご利用いただいています。
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矢上「銀行APIにより返金までの流れや人手を効率化した、DX事例をご紹介します。ふるさと納税は返戻金が返礼品事業者さまに支払われるまでの手続きに時間がかかっていました。銀行APIを利用することで、自動ですぐに支払いが可能になりました。」
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矢上「また、銀行APIや組込型金融の開発実績のある企業さまを、事業者さまに紹介する「銀行APIパートナープログラム」を開始しました。こちらは、エンジニアがいらっしゃらない事業者さまへの開発支援をさせていいただいています。」
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山田氏「まず感じたこととして、御社は組込型金融でやれることは、すべてされている印象です(笑)。APIの提供を積極的に続けることは大変だと想像しますが、契約数も増えているなか、さらにスケールしていくのではと思いました。決済をサービスに組込むことは当たり前になる時代がもうすぐ訪れると実感しています。開発から融資まで面倒を見てくれる御社の存在は、組込型金融のさらなる一手になり得るのではと感じました。」
会場では懇親会を開催しました。本イベントから飲食の提供が実現できたことで、参加者同士のより活発な交流が行われました。
※本レポートは2023年2月21日時点の情報です。
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