イベント情報&レポート

sunabarコミュニティイベント第23弾

sunabarコミュニティイベント#23 「活用企業と語る、ここまで使える銀行APIのいま」

こんにちは。sunabarイベント担当の村田です。
2023年6月15日(木)に、sunabarコミュニティイベント#23 「活用企業と語る、ここまで使える銀行APIのいま」を開催しました。

今回は、法人向けファイナンスアプリ「BlueBank」を提供し、実際に銀行APIで社内DXも実践している、Scheeme株式会社(以下、Scheeme)代表取締役 CEOの杉守 一樹氏(以下、杉守氏)をゲストにお迎えし、GMOあおぞらネット銀行(以下、当社)執行役員 小野沢 宏晋(以下、小野沢)・CTO 矢上 聡洋(以下、矢上)と共に、プライベートAPIを始めとした、銀行APIの利活用について深掘りしました。

sunabarコミュニティイベント#23 「活用企業と語る、ここまで使える銀行APIのいま」
杉守 一樹 氏(Scheeme株式会社 代表取締役 CEO)
杉守 一樹 氏Scheeme株式会社 代表取締役 CEO
会計事務所にてSMB向けの資金繰り・資金調達支援を経験した後、2016年にScheeme株式会社を創業。
SMB・スタートアップに対して融資・補助金にて累計20億円以上の資金調達支援を行う。2022年12月にSMB向けにBNPLやビジネスカード・口座管理機能をモバイルで提供するB2Bファイナンスアプリ「BlueBank(ブルーバンク)」を提供。

恒例の「完勝(かんしょう)」からスタート

sunabarイベントは、人が集いグラスを交わしながらセッションを行います。飲み物を片手に、司会の小野沢によるGMOインターネットグループ流の乾杯(かんぱい)ならぬ、完勝(かんしょう)からスタートしました。

銀行APIのいま

まず、当社のCTOである矢上から、銀行APIの種類や利用状況についての説明がありました。

矢上「銀行APIには、参照系・更新系といった分類に加え、本人確認・通知・情報提供系などが含まれます。国内の銀行APIでは、本人確認・通知・情報提供系の活用は限られており、今後お客さまの同意を得て、情報の相互連携を進めることが目指されています。」

銀行APIの種類

「また、iPaaS事業者が金融サービス、SaaS、Google CloudなどとAPIを通じて連携し、包括的なサービス提供を行う事例や、さまざまな銀行APIをまとめて事業者に提供するAPIアグリゲーション事業者なども増えてきています。」

当社の銀行APIを活用した事例

矢上「当社の銀行APIは、多くの企業さまにご活用いただいております。

例えば、自社宛てに届いた請求書をアップロードするだけで、振込実行までを自動で完結する「ペイトナー請求書」は、当社の更新系・参照系のAPIをご利用いただいております。」

ペイトナー請求書

「また、当社の銀行APIを利用して、ふるさと納税返礼品事業者さまのキャッシュフローを改善するためのソリューションなども提供しています。」

ふるさと納税返礼品事業者さまのキャッシュフロー

海外の事例から見る、日本の銀行APIの課題

続いて、海外と国内の銀行APIに関する違いから見る、日本の課題と、発展性についてのディスカッションがありました。

矢上「海外ではAPIの標準化が推進されています。下記の事例は、イギリスの公共料金の支払いに関するものです。標準化の仕組みの裏側では、決済代行業者であるStripeさんが役割を担い、多様な決済手段の組み込みを可能にしています。日本でも、標準化の考え方はあるが、まだまだ浸透していない現状があります。」

杉守氏「サービス提供者からしても標準化は重要な観点です。標準化されると、さらに事業の幅を広げることができると考えています。」

小野沢「例えば、金融犯罪への厳格な対策が求められる昨今において、銀行としても、KYC(本人確認)など膨大な労力をかけています。標準化が進むことで、銀行として望むべき姿により近づくのではと考えています。」

標準化レベルが高まったユースケース
出所:https://www.fisc.or.jp/document/fintech/file/FinTech_20230228_05.pdf

エンジニアフレンドリーなサービス開発

会場に参加されていた、Scheeme社の社員の方からご質問がありました。実はご質問者の方は、当社が主催したichibarハッカソンで優勝した方で、業務でもsunabarをご利用いただいています。

質問:「金融領域はレガシーで、エンジニアからすると扱いにくい印象あります。しかし御社が提供している銀行APIなどのサービスには、使いやすさを感じています。サービスを開発するうえで、エンジニアが使いやすいような工夫を、どのようにされていますか?」

矢上「当社は、あおぞら銀行とGMOインターネットグループのジョイントベンチャーです。そのため、ほかのIT企業と同じようにテクノロジーを活用し、テックファーストでエンジニアフレンドリーなサービス開発を心がけています。」

ビジネスパートナーとしてのGMOあおぞらネット銀行への期待感

最後に、杉守さまに当社へ期待する点を伺いました。

杉守氏「これまでの経験から、会社設立をするうえでの口座を開設するハードルを感じていました。アメリカの金融市場と比較すると、日本の金融業界は口座開設ひとつ見ても改善の余地が多いと感じています。GMOあおぞらネット銀行とは、日本の金融市場を一緒に良くするために伴走できるパートナーとして期待しています」。

ビジネスパートナーとしてのGMOあおぞらネット銀行への期待感

会場では、恒例の懇親会を開催しました。飲食を交えながら、参加者同士の活発な交流が行われました。

※本レポートは2023年6月15日時点の情報です。

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