
経理書類をはじめとする紙文化をそのままにしていると、印刷費・保管スペース・郵送コストなど“見えない固定費”が積み重なります。
電子帳簿保存法やテレワーク普及を追い風に、ペーパーレス化へ舵を切ることで、経費精算フローの短縮とコスト削減を同時に実現できます。
本記事ではペーパーレス化が進む背景を整理し、ワークフローシステム選定のポイントと、今すぐ着手できる削減アイデア8選を詳しく解説します。
目次
1.経理でペーパーレス化が進んでいる理由とは
近年、経理業務におけるペーパーレス化が急速に進んでいます。その背景には、いくつかの重要な要因があります。まずは、その理由を3つ詳しく解説します。
1-1.電子帳簿保存法へ対応するため
電子帳簿保存法は、企業が経理業務を効率化し、ペーパーレス化を進めるための重要な法律です。この法律により、電子データとして保存された帳簿や書類が法的に認められるようになり、紙の書類を保管する必要がなくなります。企業は印刷や保管にかかるコストを大幅に削減できるだけでなく、業務の迅速化も実現可能となるでしょう。
また、電子帳簿保存法の施行により、企業は税務署への書類提出をスムーズに行えるようになりました。従来の紙ベースの帳簿では、税務調査の際に多くの時間と労力がかかっていましたが、電子データであれば、必要な情報を瞬時に検索し、提出することが可能です。これにより、経理部門の負担が軽減され、より戦略的な業務に集中できる環境が整います。
さらに近年は、テクノロジーの進化に伴い、クラウドサービスや専用ソフトウェアを活用することで、帳簿の管理がさらに容易になっています。
これらのツールは、データのバックアップやセキュリティ対策も充実しており、安心して利用できる点も魅力です。
1-2.テレワークへ対応するため
テレワークの普及は、企業にとって新たな働き方を模索するきっかけとなりました。従来のオフィス中心の業務運営から、リモートでの業務遂行が求められる中、ペーパーレス化はその実現に欠かせない要素となっています。テレワークでは、社員が自宅や外出先から業務を行うため、物理的な書類のやり取りが難しくなります。このような状況下で、紙の書類を使用し続けることは、業務の効率を著しく低下させる要因となります。
ペーパーレス化を進めることで、社員は必要な情報にいつでもアクセスでき、迅速な意思決定が可能になります。また、デジタルデータは検索や共有が容易であり、業務のスピードアップにも寄与します。さらに、ペーパーレス化は環境への配慮にもつながり、企業の社会的責任を果たす一助ともなります。
1-3.経費を削減するため
ペーパーレス化は、経費削減に直結する重要な施策です。紙の使用を減らすことで、印刷費や用紙代、さらには保管スペースのコストを大幅に削減できます。特に、経理部門では大量の書類が発生するため、ペーパーレス化の効果は顕著です。例えば、請求書や領収書を電子化することで、物理的な保管が不要になり、スペースの有効活用が可能になります。
また、ペーパーレス化は業務の効率化にも寄与します。書類の検索や管理がデジタル化されることで、必要な情報に迅速にアクセスできるようになり、業務のスピードが向上します。これにより、経費精算のプロセスがスムーズになり、結果的に人件費の削減にもつながるかもしれません。
さらに、ペーパーレス化は環境への配慮に貢献します。企業の社会的責任(CSR)として、持続可能な経営を目指す中、紙の使用を減らすことは企業イメージの向上や顧客からの信頼獲得にも寄与するでしょう。
2.経費精算で申請〜承認フローを90%短縮できる方法とは
経費精算のプロセスは、多くの企業にとって時間と手間がかかる業務の一つです。しかし、ペーパーレス化を進めることで、このフローを大幅に短縮することが可能です。ここからは、申請から承認までの流れを90%短縮するための具体的なアプローチ方法を、2つご紹介します。
2-1.社内ルールを見直す
経費精算のプロセスを効率化するためには、まず社内ルールの見直しが不可欠です。多くの企業では、経費申請や承認に関するルールが古くからの慣習に基づいており、時代の変化に対応できていないことが少なくありません。これによって無駄な手続きや時間がかかり、結果として経費が増大する原因となり得ます。
社内ルールを見直す際には、まず現行のフローを詳細に分析し、どの部分がボトルネックになっているのかを特定することが重要です。
例えば、承認者が多すぎる場合や申請書類の提出方法が煩雑である場合、これらを簡素化することで大幅な時間短縮が可能です。また、デジタル化を進めることで紙の書類を扱う必要がなくなり、物理的な保管スペースや印刷コストの削減にもつながります。
さらに、社内のコミュニケーションを円滑にするために、ルールの見直しにあたっては従業員からの意見を積極的に取り入れることも大切です。現場の声を反映させることで実効性のあるルールを策定でき、従業員の理解と協力を得やすくなります。
2-2.ワークフローシステムを導入する
経費精算の効率化を図るためには、ワークフローシステムの導入が不可欠です。このシステムは申請から承認までのプロセスを自動化し、ペーパーレス化を促進します。従来の紙ベースの申請書類では、印刷や郵送、保管に多くの時間とコストがかかっていましたが、デジタル化することでこれらの無駄を大幅に削減できるでしょう。
ワークフローシステムを導入すると、申請者はオンラインで簡単に経費を申請でき、承認者もリアルタイムで確認・承認することが可能です。これにより承認フローが迅速化され、業務のスピードが向上します。また、システム内でのデータ管理により、過去の申請履歴や承認状況を簡単に追跡できるため、透明性も確保されます。
さらに、ワークフローシステムはカスタマイズ性が高く、自社の業務フローに合わせた設定が可能です。各部門の特性やニーズに応じた柔軟な運用が実現し、より効率的な経費精算が行えるでしょう。
3.経費精算のワークフローシステムを選ぶ時の比較ポイント
経費精算の効率化を図るためには、適切なワークフローシステムの選定が不可欠です。ここでは、システムを選ぶ際に重視すべき比較ポイントを3つ紹介します。
3-1.承認ルートや機能をカスタマイズできるか
経費精算のワークフローシステムを選ぶ際、承認ルートや機能のカスタマイズ性は非常に重要なポイントとなります。特に、承認プロセスは部署ごとに異なることが一般的で、柔軟に設定できるシステムを選ぶことにより業務の効率化が図れるでしょう。
例えば、特定の経費項目に対して異なる承認者を設定したり、金額に応じて承認ルートを変更できたりする機能があると大変便利です。また、承認者が不在の場合の代行承認機能や、承認状況をリアルタイムで確認できるダッシュボード機能も、業務のスムーズな進行に寄与します。
さらに、カスタマイズ可能な機能としては、経費の種類ごとに異なる申請フォームを作成できることや、特定の条件に基づいて自動的に承認を行うワークフローの設定などがあります。これによって申請者は必要な情報を簡潔に入力でき、承認者も迅速に判断を下すことが可能になります。
3-2.自社の申請方式に対応しているか
経費精算のワークフローシステムを選ぶ際は、自社の申請方式に対応しているかを必ず確認しましょう。企業ごとに経費申請のプロセスやルールは異なり、特に申請書のフォーマットや承認フローは多様です。そのため、導入するシステムが自社の特性に合致しているかを確認することが、スムーズな運用を実現するための鍵となります。
例えば、部門ごとに異なる申請ルールが存在する場合、システムがそれに柔軟に対応できるかどうかを見極める必要があります。また、申請者が使いやすいインターフェースを持っているかも重要です。使い勝手が悪いと申請が滞り、結果的に経費精算のフロー全体が遅延する原因となります。
さらに、システムが自社の業務フローにどれだけスムーズに組み込めるかも考慮すべきです。データの二重入力を避けることができれば、業務効率がさらに向上するでしょう。
3-3.自社の会計や給与システムと連携できるか
経費精算のワークフローシステムを選ぶ際は、自社の会計や給与システムとの連携の可否も考慮しましょう。これにより、経費の申請から承認、そして会計処理までの一連の流れをスムーズに行うことが可能になるためです。例えば、経費精算システムが自動的に会計ソフトにデータを送信できる場合、手動での入力作業が不要になり、ヒューマンエラーのリスクも軽減されます。
また、給与システムとの連携も重要です。経費精算が承認された後、従業員への支払いが迅速に行えるようになります。さらに、月次や年次の決算業務も効率化され、経理業務全体の生産性が向上します。
さらに、必要に応じて自社に合わせたカスタマイズが可能かどうか検討することもおすすめします。
4.今からできるコスト削減のアイデア8選
ペーパーレス化が進む中、企業は経費削減のために、さまざまなアイデアを模索しています。ここでは、ペーパーレス化以外にも比較的実行しやすいコスト削減のアイデア8選をご紹介します。これらを取り入れることで、経費を大幅に削減し、効率的な業務運営を実現できるでしょう。
4-1.事務用品の一括購入と定期的な在庫管理
事務用品の一括購入は、コスト削減につながる効果的な手段です。必要な文房具や消耗品を都度購入すると単価が高くなることが多いですが、一括で購入することで、ボリュームディスカウントを受けられる可能性があります。また、同じ業者からまとめて購入することで、取引先との関係を強化し、さらなる割引や特典を得ることも期待できます。
さらに、定期的な在庫管理を行うことで、無駄な在庫を抱えるリスクを減少させることができます。定期的に在庫をチェックし、消耗品の使用状況を把握することで必要なタイミングで必要な量を発注することが可能になります。これにより、在庫切れによる業務の停滞を防ぎつつ、過剰在庫によるコストの無駄を省くことができるでしょう。
また、在庫管理システムを導入すれば、リアルタイムでの在庫状況の把握が容易になり、発注のタイミングを逃すことが少なくなります。経費の見える化も進み、より効率的な経営が実現可能です。
4-2.電話回線や携帯電話プランの見直し
電話回線や携帯電話プランの見直しもコスト削減の有効な手段です。多くの企業では、通信費が固定費の中で大きな割合を占めていますが、実際には必要以上のプランを契約しているケースが少なくありません。まずは、現在の契約内容を見直し、実際の利用状況に合ったプランに変更することが重要です。
例えば、テレワークが普及している今、固定電話の契約を見直すことでコストを削減できます。さらに、携帯電話プランについても、データ通信量や通話時間を見直し、不要なオプションを外すことで月々の支出を大幅に減らすことが可能です。
また、最近ではMVNO(仮想移動体通信事業者)を利用することで、より安価なプランを選択することもできます。定期的にプランを見直し、最適な選択をすることで無駄なコストを削減できれば、経営の効率化をさらに図ることができるでしょう。
4-3.中古機器の活用
新しい機器を購入する際は、初期投資が大きくなりがちですが、中古機器を選ぶことでコストを大幅に抑えることができます。特に、パソコンやプリンター、オフィス家具などは、中古市場で質の高い商品が手に入ることが多く、十分に機能するものを選ぶことで業務を円滑に進めることが可能です。
また、中古機器を導入すれば、環境への配慮にも貢献できます。リユースやリサイクルを促進することで、廃棄物の削減にも寄与するからです。企業のCSR(企業の社会的責任)活動の一環としても、中古機器の活用は評価されることが多く、企業イメージの向上にもつながります。
ただし、中古機器を導入する際には、信頼できる販売業者から購入することが重要です。保証やアフターサービスが充実している業者を選ぶことで、万が一のトラブルにも対応できるため、安心して利用することができるでしょう。
さらに、こうした備品を購入する際の「支払い方法」を工夫することでも、コスト削減が可能です。 例えば、GMOあおぞらネット銀行のビジネスデビットカードのように、利用額の通常1%(※)が現金で還元されるカードを使えば、経費を支払うたびに実質的なコスト削減が自動的に行われます。 一括購入による割引とカードの現金還元を組み合わせれば、より大きな削減効果が期待できるでしょう。
※税金や公共料金など一部キャッシュバック率が異なる利用先がございます。キャッシュバック率の詳細はこちら
4-4.専門性の高い業務の外部委託
今からできるコスト削減のアイデアに、専門性の高い業務を外部に委託することが挙げられます。専門家を雇用する場合は、給与や福利厚生などの固定費が発生しますが、外部委託であれば必要な時に必要な分だけサービスを利用できるため、無駄なコストを抑えることが可能です。また、外部の専門家は最新の知識や技術を持っているため、業務の質も向上します。
さらに、外部委託を行うことで、社内のリソースを本業に集中させることができ、業務の効率化にもつながります。特に経理業務においては、煩雑な処理や法令遵守のための作業を専門の業者に任せることで、経営者や社員が本来の業務に専念できる環境を整えることができるでしょう。
4-5.支払手数料が低い方法への変更
経費削減を目指す企業にとって、支払手数料の見直しは重要なポイントです。取引先への支払いや経費精算の振込などで発生する振込手数料は、1件あたりは数百円でも、積み重なると年間で大きなコストになります。現在利用している金融機関の手数料を見直し、より手数料が安い銀行、特にネット銀行の活用を検討するのが有効な手段です。
例えば、GMOあおぞらネット銀行は、法人口座の他行宛て振込手数料が143円/件(税込)と業界最安値水準であり、毎月の振込件数が多い企業ほど、銀行を切り替えるだけで大幅なコスト削減につながります。
複数の決済サービスを比較し、最もコストパフォーマンスの良いものを選ぶことも効果的です。特に定期的な支払いが発生する場合は、手数料の差が積もり積もって大きなコストとなるため、慎重に選定する必要があります。さらに、支払い方法を一元化することで管理の手間を減らし、経理業務の効率化を目指す方法もあります。
最近では、フィンテック企業が提供する新しい決済手段も増えており、これらを活用することで、より柔軟で低コストな支払い方法を選択できるようになっています。これにより、企業は経費削減を目指せるだけでなく、業務のスピードアップも図ることができるでしょう。
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4-6.テレワークの導入
従来のオフィス環境では紙の書類が多く使用され、経費や時間が無駄に消費されることが一般的でした。しかし、テレワークを取り入れることで物理的な書類の必要性が減少し、デジタル化が進むことにより経費削減が実現します。
また、テレワークを導入することで社員の働き方が柔軟になり、ワークライフバランスの向上にも寄与します。これにより、社員のモチベーションや生産性が向上し、結果的に企業全体のコスト削減につながるのです。さらに、テレワークは環境への配慮にもつながり、企業の社会的責任を果たす一助ともなります。
テレワークの導入は、経費削減や業務効率の向上を実現するための重要なステップです。企業がこの流れに乗ることで、持続可能な経営を目指すことができるでしょう。
4-7.リースの見直し
リース契約は、企業にとって資産を効率的に利用する手段として広く用いられていますが、見直しを行うことで大幅なコスト削減が可能です。まず、現在のリース契約の内容を精査し、必要な設備や機器が本当にリースである必要があるのかを再評価しましょう。例えば、使用頻度が低い機器や既に古くなった設備については、リースを続けるよりも購入やレンタルに切り替えるほうが経済的な場合があります。
また、リース契約の条件を見直すことも重要です。契約期間や月額料金、メンテナンス費用などを比較し、より有利な条件のリース会社に切り替えることで、長期的なコスト削減を目指しましょう。特に、テクノロジーの進化が早い業界では、最新の機器を短期間で利用することが求められるため、フレキシブルなリース契約を選ぶことが重要です。
さらに、リース契約の見直しは、ペーパーレス化の一環としても効果的です。契約書や関連書類をデジタル化することで、保管スペースの削減や管理の効率化が図れます。これにより、リースに関する情報を迅速に把握し、必要な時にすぐにアクセスできる環境を整えることができるでしょう。
4-8.オフィスの縮小・移転
オフィスの縮小や移転も、非常に効果的なコスト削減策の一つです。テレワークの普及により、従業員がオフィスに常駐する必要がなくなった企業が増えています。この流れを受けて、オフィススペースの見直しを行うことで、賃料や光熱費などの固定費を大幅に削減することが可能です。
具体的には、従業員の出社頻度を見極め、必要なスペースを再評価します。例えば、フリーアドレス制度を導入すると、常に全員がオフィスにいる必要がなくなり、必要最低限のスペースで運営することができます。また、オフィスの移転を検討する際には、立地や賃料だけでなく、周辺環境や交通の便も考慮することで、より効率的な運営が実現可能です。
さらに、オフィスの縮小や移転は、ペーパーレス化との相乗効果を生むことも期待できます。デジタル化が進めば、物理的な書類や資料の保管スペースが不要になり、オフィス内の整理整頓が進むため、業務効率も向上します。オフィスの縮小や移転は、経費削減だけでなく、働き方の見直しにもつながる重要な施策と言えるでしょう。
まとめ
本記事では、ペーパーレス化が進む背景や、経費精算の効率化に向けた具体的な方法、さらには比較的今すぐ実践できる削減アイデア8選を紹介しました。ペーパーレス化や業務効率化と並行して、GMOあおぞらネット銀行のようなネット銀行サービスを活用し、振込手数料や日々の支払いといった金融コストを見直すことも、確実な経費削減に繋がります
これらの取り組みを通じて、企業は経営資源をより有効に活用し、競争力を高めることができるでしょう。
※本コラムは2026年2月27日現在の情報に基づいて執筆したものです。
※ 当社広告部分を除く本コラムの内容は執筆者個人の見解です。

