
ネット銀行で法人口座を開設する企業が増えています。対面手続きが不要で開設が早く、振込手数料などのコストを抑えやすい点が評価されています。
手続きがオンライン完結する利便性は、請求書処理や資金繰りのスピードを高め、業務効率化の鍵になります。本記事では、成功企業がネット銀行を選ぶ理由とメリット、あわせて利用時の注意点を解説します。まずは、ネット銀行の特長を理解し、自社に合う銀行を選びましょう。
目次
1.法人がネット銀行で口座を開設するメリット
近年、法人がネット銀行で口座を開設することが一般的になりつつあります。その理由は、どこにあるのでしょうか。ここでは、主なメリットを5つご紹介していきます。
1-1.口座開設までスピーディーで開設手続きも柔軟である
ネット銀行の法人口座は、店舗型銀行に比べてスピーディーに開設でき、手続きも柔軟な点が大きなメリットです。
一般的に、店舗型銀行で口座を開設する場合、多くの書類提出が求められ、手続きが煩雑になりがちです。開設までに2週間から1カ月ほど時間がかかることも少なくありません。
一方、ネット銀行はオンラインでの手続きが主流のため、必要書類もデータ化されています。法人登記簿謄本や印鑑証明書といった書類も、データとしてアップロードできる場合が多く、店舗へ足を運ぶ手間が省けます。
さらに、銀行によっては特定の条件を満たすことで一部書類の提出を省略できるため、手続きがよりスムーズに進み、時間も節約できます。
1-2.各種手数料が安くなる可能性が高い
ネット銀行で法人口座を開設する際の大きなメリットの一つは、各種手数料が安くなる可能性が高いことです。
店舗型銀行では、対面での手続きや多くの書類が必要となるため、手数料が高く設定されることが一般的でした。しかし、ネット銀行はオンラインでの手続きが中心であるため、これらのコストを大幅に削減することができます。
多くのネット銀行では、口座維持手数料やインターネットバンキング使用料が無料、また振込手数料は非常に低額に設定されていることが多く、特に新興企業やスタートアップにとっては大きな経済的メリットとなります。
さらに、キャンペーンや特典を利用することで、手数料がさらに割引される場合もあります。
1-3.預金の金利が高い場合が多い
ネット銀行の法人口座を開設する際のメリットの一つとして、店舗型銀行と比較すると、預金の金利が高い場合が多いことです。
店舗型銀行と比較して、ネット銀行は店舗運営にかかるコストを大幅に削減できるため、その分を顧客に還元する形で高めの金利を提供しています。特に、企業が資金を預ける際に得られる利息は、長期的な資金運用において重要な要素となります。
高い金利の預金口座を利用することで、企業は資金を効率的に運用し、余剰資金を有効活用することが可能です。例えば、短期的な資金繰りのために預金を行う場合でも、少しでも高い金利を得ることで、企業の利益を増やすことができます。
ネット銀行では、定期預金や積立預金など、さまざまな預金商品が用意されているため、企業のニーズに応じた選択ができる点も魅力です。
さらに、金利が高いことは、資金を長期間預ける際のインセンティブにもなります。企業が将来的な投資や事業拡大を考える際、預金から得られる利息が少しでも多いことは、資金計画において大きな助けとなるでしょう。
1-4.24時間365日、場所を選ばず取引でき業務効率も向上
ネット銀行の最大の魅力の一つは、その利便性の高さです。店舗型銀行は営業時間が限られており、忙しいビジネスパーソンにとって時間的な制約が大きな負担でした。
その点、ネット銀行は、原則24時間365日、インターネットに接続できればいつでもどこでも手続きが可能です。例えば、業務後や休日に急な支払いが発生しても、営業時間を気にせず即座に対応でき、資金繰りの柔軟性が向上します。
さらに、多くのネット銀行はスマートフォンアプリを提供しており、外出先からも簡単に振込や残高確認が行えます。請求書の処理や経費精算といった業務もオンラインで完結できるため、バックオフィス業務全体の効率化が図れます。
このように、オフィスに縛られない働き方が求められる現代の企業にとって、ネット銀行の高い利便性は大きなメリットとなるでしょう。
2.法人がネット銀行を使うとなぜコストが抑えられるのか
ネット銀行を利用することで、企業はさまざまなコストを抑えることができます。その主な理由は、ネット銀行は店舗型銀行と比較して運営コストが低いためです。
ネット銀行は物理的な支店を持たず、オンラインでのサービス提供に特化しているため、店舗維持費や人件費を大幅に削減しています。このコスト削減は、顧客に対する手数料の引き下げや金利の上昇に反映されることが多いのです。
さらに、ネット銀行は振込手数料が安価または無料であることが一般的です。特に企業間の取引では、頻繁に振込を行うケースが多いため、これらの手数料の差は大きなコスト削減につながるでしょう。
また、ネット銀行は、システムメンテナンス時を除いて24時間いつでも振込や残高確認ができるため、業務の効率化にも寄与します。これにより、資金繰りのスピードが向上し、ビジネスの成長を加速させることも期待できます。
さらに、ネット銀行は前述のとおり、預金金利を高く設定している場合が多く、預金を行うことで得られる利息も期待できます。これにより、資金を効率的に運用することが可能となり、結果としてコストを抑えることができるのです。
3. 法人 がネット銀行を選ぶ時に見るべきポイントとは
ネット銀行を選ぶ際には、どのような点を見るべきでしょうか。ここでは知っておきたいポイントを5つ取り上げ、解説していきます。
3-1.手数料はいくらか
ネット銀行を利用する際、最も気になるのは手数料ではないでしょうか。一般的に、ネット銀行は店舗型銀行と比べて手数料が低く設定されていることが多く、特に法人口座においてはその傾向が顕著です。
例えば、振込手数料や口座維持手数料が無料または低額であることが多く、企業の資金コストを削減することに寄与します。
また、ネット銀行は取引の透明性も高く、手数料の詳細が明確に示されているため、企業は経費管理をしやすくなるでしょう。特定の条件を満たすことで手数料が無料になるキャンペーンを実施している銀行も多くあり、これらを利用することでさらにコストを抑えることができます。
ただし、手数料は銀行によって異なるものです。口座開設を検討する際には、各銀行の手数料体系をしっかりと比較検討することをおすすめします。
中でもGMOあおぞらネット銀行は振込手数料の安さで知られており、同行宛てなら無料、他行宛てでも一律143円という業界最安値水準(※)の手数料を実現しています。さらに「振込料金とくとく会員」に加入すれば月額500円で他行宛て振込手数料が129円に優遇されるため、振込の多い企業にとって大きなコスト削減になるでしょう。
\ 振込手数料は業界最安値水準! /
※2026年2月時点の各社公表資料等による当社調べ。調査対象範囲は、大手行およびインターネット専業銀行のうち法人顧客向け口座を提供している銀行を対象にしています。また、各社の手数料割引のプログラムや期間限定のキャンペーン、当社提携サービス口座等は除いております。
3-2.口座開設までにかかる日数はどのくらいか
ネット銀行での法人口座開設は、従来の銀行に比べてスピーディーに進みます。
ネット銀行ではオンラインでの申請が可能であるため、必要な書類を提出することで、早ければ最短から最長でも1週間程度で口座が開設されることが多くなっています。新たにビジネスを始める企業や資金繰りを急ぐ企業にとっては、大きなメリットとなるでしょう。
例えば、GMOあおぞらネット銀行では条件を満たせば最短即日(※)で口座開設が可能です。すぐに口座の利用を始められるため、急いでいる企業にとって大きなメリットとなります。
具体的な日数は、各銀行の審査基準や申請内容によって異なるため、事前確認をしっかり行いましょう。必要書類の準備が整っていれば、さらにスムーズに手続きが進みます。
多くのネット銀行では、申請から口座開設までの進捗状況をオンラインで確認できるサービスも提供しているので、企業側は安心して手続きを進めることができるでしょう。
※取引責任者さま(開設する口座におけるすべての取引の照会・操作・承認を行う権限が付与されたご担当者)と代表者さまが同一かつマイナンバーカード読み取りまたは自撮り動画(セルフィー)で本人確認の場合
<ご注意事項>
・審査の状況によりお時間がかかる場合がございます。あらかじめご了承ください。
・当社休業日にお申し込みいただいた場合は、当日の口座開設はいただけません。あらかじめご了承ください。
・デビット付キャッシュカードは当日ご利用いただけません。後日転送不要の簡易書留にてご登録法人住所宛てにお送りいたします。
・当社から送付する郵便物をお受け取りいただけない場合、口座の利用制限やカード・口座解約となる場合がございます。
3-3.申込方法や必要種類はどのようなものか
ネット銀行で法人口座を開設する際の申込方法は、一般的にオンラインで完結します。まず、各銀行の公式Webサイトにアクセスし、法人口座開設ページを見つけます。
そこから必要事項を入力し、申込フォームを提出する流れになります。多くのネット銀行では、手続きが簡素化されており、数分で申込が完了することも珍しくありません。
必要な書類については、銀行によって異なる場合がありますが、一般的には法人登記簿謄本や印鑑証明書、代表者の本人確認書類(運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなど)が必要です。
また、法人の事業内容や所在地を証明するための書類も求められることがあります。これらの書類は、スキャンしてアップロードする形式が多く、郵送の手間が省けるのもネット銀行の大きなメリットです。
さらに、最近ではAIを活用した本人確認のシステムを導入している銀行も増えており、リアルタイムでの審査が可能になっています。これにより、申込から口座開設までの時間が短縮され、迅速な資金管理が実現します。
3-4.口コミなどの評価が高いか
法人がネット銀行を選ぶ際には、口コミなどの評価も1つの参考としてみてもいいでしょう。
特に、ほかの企業が実際に利用している体験談や評価は、信頼性やサービスの質を判断するうえでの貴重な情報源です。ネット銀行は対面でのサポートが少ないため、オンライン上での評判がそのままサービスの質を反映することが多いのです。
例えば、口座開設のスムーズさや、振込手数料の安さ、カスタマーサポートの対応など、具体的な利用体験に基づいた口コミは、選択の際の大きな指針となります。
また、SNSやレビューサイトでの評価も参考にすることで、ほかの企業がどのような点に満足しているのか、あるいは不満を抱えているのかを把握することができます。
ネット銀行の中には、特定の業種に特化した銀行も存在するため、業界特有のニーズに応じたサービスを提供しているかどうかも確認することが重要です。
これによって、自社のビジネスモデルに最適な銀行を選ぶことができ、長期的な関係を築くための基盤を整えることができるでしょう。
3-5.自社にとって必要なサービスが提供されているのか
ネット銀行ごとに提供されているサービスは、さまざまです。口座を開設してから「必要な機能がなかった」と後悔しないよう、自社の事業内容や将来の展望に合わせて、必要なサービスが備わっているかを事前に確認しましょう。
以下に、比較検討すべき代表的なサービスを挙げます。
■ 海外送金サービス
海外の企業と取引がある場合、海外送金サービスの有無は重要なポイントです。ネット銀行によっては、店舗型銀行より手数料が安く、オンラインで手続きが完結するため、手間とコストを大幅に削減できる場合があります。
■ 会計ソフトとのAPI連携
利用中の会計ソフトとAPI連携が可能かどうかも確認しましょう。連携できれば、取引明細が自動で取り込まれるため、経理業務を劇的に効率化できます。
■ 複数人での口座管理・権限設定
経理担当者など、複数人で口座を管理する必要がある場合は、担当者ごとに操作権限を設定できる機能があるとセキュリティ面で安心です。
■ ビジネスローンや融資サービス
将来的に融資を検討している場合は、ビジネスローンなどの融資サービスを提供しているかも確認しておくとよいでしょう。
これらのサービスがすべて必要とは限りません。まずは自社の業務フローを洗い出し、「絶対に譲れない条件」と「あれば便利な機能」を整理して、事業内容に最も合ったネット銀行を選ぶことが重要です。
4.法人がネット銀行で口座を開設するデメリットとその対策とは
ネット銀行で法人口座を開設することには多くのメリットがありますが、同時にいくつかのデメリットも存在します。ここでは主なデメリットを3つご紹介します。
4-1. 取引先によっては馴染みが薄い場合がある
ネット銀行は比較的新しい形態の銀行であるため、取引先によっては馴染みがなく、不安に思われる可能性がゼロではありません。特に、歴史の長い業界や対面での信頼関係を重視する企業との取引においては、メガバンクや地方銀行の口座が好まれるケースも依然として存在します。
しかし、その状況は大きく変化しています。近年、利便性や手数料の安さからネット銀行を事業用のメインバンクとして利用する企業は急速に増加しています。
実際に、2025年8月15日に東京商工リサーチが発表した「全国160万5,166社の“メインバンク”調査(以下、メインバンク調査)」におけるメインバンクの増加率ランキングにおいて、GMOあおぞらネット銀行が2年連続で第1位を獲得しており(※)、多くの企業からメインバンクとして積極的に選ばれ始めていることが分かります。
※【出典】2025/8/15発表 東京商工リサーチ 全国160万5,166社の“メインバンク”調査
このように、ネット銀行の信頼性や知名度は着実に向上しており、かつて懸念された信用面での不安は、現在では払拭されつつあると言えるでしょう。
4-2.対面でのサポートが受けられない
ネット銀行の法人口座を利用する際のデメリットの一つとして、対面でのサポートが受けられない点が挙げられます。従来の銀行では、窓口での相談や手続きが可能であり、専門のスタッフと直接対話することで、疑問や不安を解消することができました。
しかし、ネット銀行では、そのようなサービスが存在しないため、特に初めての利用者にとっては不安を感じることがあるかもしれません。対面サポートがないことで、トラブルが発生した際の対応が難しくなることも考えられます。
例えば、口座の利用に関する問題や振込手続きのエラーなどが発生した場合、電話やチャットでのサポートを受けることになりますが、対面での迅速な対応に比べると解決までに時間がかかる可能性があります。
このようなデメリットを軽減するためには、事前にネット銀行のサポート体制を確認しておくことが重要です。
多くのネット銀行では、FAQやオンラインチャット、電話サポートなどを提供しており、必要な情報を迅速に得ることができる仕組みが整っています。また、利用者の口コミや評価を参考にすることで、信頼性の高い銀行を選ぶことができるでしょう。
4-3.融資(ビジネスローン)の借入限度額が少なく金利が高い
ネット銀行で法人口座を開設する際のデメリットの一つとして、融資(ビジネスローン)の借入限度額が少なく、金利が高いという点が挙げられます。
ネット銀行は、対面での審査や融資手続きがないため、リスクを抑えるために融資条件が厳しく設定されることが多いのです。特に、資金調達を考える企業は、借入限度額が少ないことに注意が必要です。
急成長を目指す企業や大規模なプロジェクトを計画している場合、必要な資金を確保できない可能性があるためです。また、金利が高い場合は、長期的な返済負担が増すことも考慮しなければなりません。
このようなデメリットを回避するためにも、複数の金融機関を比較検討し、最適な融資条件を見つけることが重要です。
5.資金調達までオンライン完結?ネット銀行の法人融資の最新事情とは
近年、ネット銀行は法人向けの融資サービスを強化しており、資金調達をオンラインで完結できる環境が整いつつあります。
従来の銀行では、融資を受けるためには対面での面談や書類提出が必要でしたが、ネット銀行ではこれらの手続きが大幅に簡素化されています。オンラインでの申請が可能なため、企業は時間を有効に使いながら迅速に資金調達を行うことができます。
特に、AIを活用した審査システムの導入により、融資の審査が迅速化されている点も注目されています。これにより、企業は必要な資金を短期間で手に入れることができ、急な資金需要にも柔軟に対応できるようになっています。
さらに、オンラインでの資金調達の手続きは、書類の提出や確認がスムーズに行えるため、企業の負担を軽減します。これにより、経営者は本業に専念できる時間を増やすことができ、業務の効率化にも寄与するでしょう。
まとめ
ネット銀行で法人口座を開設することは、現代のビジネス環境において多くの企業にとって魅力的な選択肢となっています。
対面手続きが不要で、迅速に口座を開設できる利点は、特に新興企業やスタートアップにとって大きなメリットです。振込手数料や金利が低く設定されていることが多く、資金コストを抑えることができる点も見逃せません。
さらに、オンラインでの手続きが可能なため、業務の効率化が図れ、請求書処理や資金繰りのスピードが向上します。これにより、企業はより迅速に意思決定を行い、競争力を高めることができます。
ネット銀行は多くのメリットを提供する一方で、注意すべき点も存在します。企業は自社のニーズに合った銀行を選び、賢く活用することで、さらなる成長を目指すことができるでしょう。
※本コラムは2026年2月27日現在の情報に基づいて執筆したものです。
※当社広告部分を除く本コラムの内容は執筆者個人の見解です。

