【読むだけで分かる】ネット銀行法人口座のデメリットと対策方法

法人口座開設を完全ガイド|経営者が失敗しない銀行の選び方とは

「ネット銀行は手数料が安いからネット銀行での法人口座開設を考えている。でも、何かデメリットがあるのだろうか。」

近年、急速に利用者が増えているネット銀行ですが、インターネットバンキング専業という新しい形態であるため、実際に使ってみるとどのようなデメリットがあるのか不安に思いますよね。

ネット銀行で法人口座を持つことで考えられる、主な5つのデメリットを下記に挙げました。

本記事では5つのデメリットと、これらのデメリットを軽減させる方法について詳しく解説していきます。

例えば、「対面による相談・サービスを受けられない」というデメリットを回避するために、商工会に加入したり、中小企業診断士などの専門家に相談したりするなど、ビジネスのサポートを受けられる機関・専門家を見つけることが考えられます。

この記事で分かること
●ネット銀行で法人口座を持つことの5つのデメリット
●ネット銀行のデメリットを軽減する方法

ネット銀行は、手数料が安く、使い勝手が良いなどメリットも多いので、デメリットを上手くカバーしながら活用すれば、ビジネスでおおいに役立つでしょう。

ぜひ最後まで読んでいってくださいね。

目次

1.ネット銀行の法人口座のデメリット5つ

ネット銀行で法人口座を持つことには、大きく下記5つのデメリットが挙げられます。

【ネット銀行の法人口座のデメリット5つ】

上記5つのデメリットについて、次章以降でひとつずつ内容を解説していきます。

1.デメリットの内容
2.デメリットによる影響
3.デメリットの軽減方法

デメリットが大きい項目から順に紹介していきますが、気になる項目がある場合は、リンクから移動して読み進めてくださいね。

2.デメリット(1)対面による相談・サービスを受けられない

「対面による相談・サービスを受けられない」デメリットについて、下記の順に見ていきましょう。

【デメリット(1)対面による相談・サービスを受けられない】
1.デメリットの内容
2.デメリットによる影響:情報収集や知識習得が遅れやすい
3.ネット銀行に向いていないケース:地域に根差した事業を行う・相談相手がいないケース
4.デメリットの軽減方法:ビジネスのサポートを受けられる機関・専門家を見つける

2-1.「対面による相談・サービスを受けられない」デメリットの内容

ネット銀行のデメリットとしてまず挙げられることが、対面による相談・サービスを受けられないことです。

ネット銀行はインターネットバンキング専業の形態であるため、原則店舗は設置されていません(一部店舗があるネット銀行もあり)。

そのため、店舗型銀行で受けられるような、銀行員によるサポートを受けることができません。

下記は、GMOあおぞらネット銀行と、信用金庫Aのサポート体制について比較したものです。

【法人が利用できるユーザーサポート】
GMOあおぞらネット銀行 信用金庫A
・AIチャット相談
・電話(コールバック予約)・メール相談
・銀行員の対面による相談
・ビジネスマッチングの機会提供
・商談会開催
・事業承継・M&A個別相談
・セミナー開催
・専門家紹介
・補助金・助成金活用相談
・電話・メール相談
など

上記のとおり、店舗型銀行ならビジネスを支援するさまざまな対面サポートを利用できますが、ネット銀行は非対面サポートのみの提供です。

このように、ネット銀行はオンラインに特化しているため、原則、人と人との直接的なやり取りがありません。
ですが、ネット銀行でもビジネス交流会を開いている銀行もありますよ。

2-2.デメリットによる影響:情報収集や知識習得に遅れやすい

対面による相談・サービスを受けられないと、情報収集や知識習得に遅れをとり、会社の成長を阻むおそれがあります。

具体的には、次のような影響が出やすいでしょう。

【対面による相談・サービスを受けられないことの影響】
・事業や経営に関する相談ができず、最新のビジネスの知識やノウハウをキャッチアップしづらい
・お得な制度や、便利な制度など、情報を取り入れづらい
・地域とのつながりができづらい

もちろん、銀行の対面による相談・サービスを受けられないからといって、必ずしも上記影響が生じるわけではありません。

事業をサポートしてくれる専門家(中小企業診断士やコンサルタント、税理士など)がついている場合は、銀行サポートがなくても特に問題ないでしょう。

しかし、そうでない場合は、自身でビジネスセミナーを探して参加するなど、主体的に動いていく必要があります

2-3.ネット銀行に向いていないケース:地域に根差した事業を行う・相談相手がいないケース

対面による相談・サービスを受けられないことを理由に、ネット銀行に向いていないケースは下記のとおりです。

【対面による相談・サービスを受けられないから、ネット銀行は向いていないケース】
・地域に根差した事業を行う
・ビジネスについて相談できる人がいない

地域に根差した事業を行う会社は、地域の情報収集や地域のつながりを持つことが、事業を成功させるために非常に重要です。

ネット銀行よりも、地域情報に精通している信用金庫や地方銀行の方が向いているでしょう。

ビジネスについて相談できる人がいない場合、自分だけでビジネスを成長させようとしても、行き詰まる場面や失敗してしまう場面が出てくる可能性が高いです。

このケースの場合も、親身に相談に乗ってもらえて、手厚いサポートを受けられる信用金庫の方がおすすめです。

2-4.デメリットの軽減方法:ビジネスのサポートを受けられる機関・専門家を見つける

ビジネスのサポートを受けられる機関・専門家を見つけることで、当デメリットを軽減することができます。

具体的には次の方法を参考にしてみてください。

【対面による相談・サービスを受けられないことへの軽減方法】
・自治体や税務署などに相談する
・商工会に加入する
・専門家(税理士・コンサル・中小企業診断士・社会保険労務士など)に相談する

3.デメリット(2)店舗型銀行と比較すると知名度が高くない

「知名度が高くない」ことのデメリットについて、下記の順に見ていきましょう。

【デメリット(2)知名度が高くない】
1.デメリットの内容
2.デメリットによる影響:取引先からの信頼を得にくい場合も
3.ネット銀行に向いていないケース:会社の権威性を高めたいケース
4.デメリットの軽減方法:出資会社の社会的信用度が高いネット銀行を選ぶ

3-1.「知名度が高くない」ことのデメリットの内容

知名度が高くないことも、ネット銀行のデメリットのひとつです。

ネット銀行と店舗型銀行(都市銀行、地方銀行、信用金庫等)の社会的信用度を構成する要素について、下表で比較しました。

【ネット銀行と店舗型銀行の比較】
  ネット銀行 都市銀行
浴革 歴史が浅く、新しい形態 歴史と実績があり、格式高い
知名度 低い 高い
資金力 あまり多くない
(資本金:200~800億円)
多い
(資本金:数千~数兆円)
事業規模 都市銀行ほど大きくない 大きい
口座開設審査 比較的柔軟 厳しい
社会的信用度 低い 高い

※2025年1月GMOあおぞらネット銀行調べ

若年層やITに詳しい人々にはネット銀行の知名度が高い一方、インターネットを使い慣れていない高齢層などには、ネット銀行の存在があまり知られていないこともあります。

そのため、年齢層や利用者層によって知名度に差が出ることもあります。

3-2.デメリットによる影響:取引先からの信頼を得にくい場合も

会社によっては、取引先がどの銀行を利用しているのかをチェックしている場合があります。特に保守的な会社や大企業ほどその傾向が強まります。

そのような会社からすると、「よく知らない銀行が振込先口座になっているが、この会社は大丈夫なのだろうか」と、不安に思われてしまうことがあるでしょう。

3-3.ネット銀行に向いていないケース:会社の権威性を高めたいケース

会社の権威性を高めたい、ハクをつけたいと考える場合は、ネット銀行は向いていません。

都市銀行や地域で知名度の高い地方銀行を選んだ方がいいでしょう。

3-4.デメリットの軽減方法:出資会社の社会的信用度が高いネット銀行を選ぶ

デメリットを軽減させる方法として、出資会社や親会社の社会的信用度が高いネット銀行を選ぶ方法が挙げられます。

例えば、GMOあおぞらネット銀行は、あおぞら銀行とGMOインターネットグループが共同出資し設立したネット銀行です。

ほかにも、大手金融機関や有名企業が出資会社となっているネット銀行がいくつかあります。

ただ、近年はネット銀行をメインバンクにしている企業が急増しております。


引用:ネット銀行が「メインバンク」の企業が急増、11年間で6.4倍  コロナ禍もデジタルで先行、利便性で金融機関に一石を投じる

ネット銀行は、原則24時間いつでもオンラインで取引ができ、物理的な店舗に行く必要がないため、忙しい現代人にとって非常に便利です。

また、各種手数料が安く、同行間振込が無料でできるなど、従来の銀行に比べてメリットが多いため、利用者が増えています。

4.デメリット(3)セキュリティ対策を万全に行う必要がある

「セキュリティ対策を万全に行う必要がある」というデメリットについて、下記の順に見ていきましょう。

【デメリット(3)セキュリティ対策を万全に行う必要がある】
1.デメリットの内容
2.デメリットによる影響:ネットバンキング犯罪に遭うおそれがある
3.ネット銀行に向いていないケース:ITが極度に苦手であるケース
4.デメリットの軽減方法:ユーザー側の対策をサポートしてくれるネット銀行を選ぶ

4-1.「セキュリティ対策を万全に行う必要がある」デメリットの内容

ネット銀行のデメリットとして、セキュリティ対策を万全に行う必要があることも挙げられます。

インターネットを介した取引には、フィッシング詐欺やハッキングなどのリスクがあります。

もちろん、ネット銀行側もトランザクション認証やSSL通信暗号化など最新技術を導入して、万全なセキュリティ対策を実施しています。

しかし、銀行側の対策だけではネットバンキング犯罪は防げません。

被害に遭わないためには、ユーザー側でも実施しておくべき対策がいくつかあります。

例えば、GMOあおぞらネット銀行では以下のセキュリティ対策をユーザー側にお願いしております。

【ユーザー側でお願いしているセキュリティ対策】
・ウイルス対策ソフトを利用する
・不審なサイトへアクセスしない
・多数の方が使用するパソコンで手続きしない
・OSとブラウザは最新のものを使用する
・暗証番号·パスワードの取り扱いに注意する
・パスワード·暗証番号の設定に注意する
・国内ATMおよびデビット利用のロック機能を活用する

出典:GMOあおぞらネット銀行「簡単なセキュリティ対策」

いずれも簡単な内容ですが、法人口座を使い始めるにあたって、対策を行う手間がかかります。場合によっては、ソフト導入などで費用もかかるでしょう。

このように、インターネットバンキングを安全に利用するためには、セキュリティ対策の実施が欠かせません。

4-2.デメリットによる影響:ネットバンキング犯罪に遭うおそれがある

銀行側でセキュリティ対策がしっかりしている場合が多いものの、万が一の場合に備える必要があります。

【主なネットバンキング犯罪】
・不正送金ウイルス
・フィッシング詐欺
・スパイウェア
・クラウドサービスへの不正アクセス

上記のような犯罪に遭うと、不正出金や情報流出などを被ることになり、会社に大損害を与えてしまいます。

補償は受けられますが、補償の手続きは大変であるうえ、何より社内や関係者に動揺を与えてしまうでしょう。

4-3.ネット銀行に向いていないケース:ITが極度に苦手であるケース

ネット銀行に「セキュリティ対策を万全に行う必要がある」というデメリットがあることから、ITに極度に弱い場合はネット銀行の利用には向いていないでしょう。

その場合は、会社の近くにある店舗型銀行で法人口座を開設するのがおすすめです。

4-4.デメリットの軽減方法:セキュリティ対策がしっかりしているネット銀行を選ぶ

ここまでの説明で、自分はちゃんとセキュリティ対策ができるかどうかを心配されている方も多いのではないでしょうか。

ただ、多くのネット銀行が犯罪被害に遭わないようにセキュリティサービスを提供しているところがほとんどです。

例えば、GMOあおぞらネット銀行では以下のようなさまざまなセキュリティ施策に対応しています。

【GMOあおぞらネット銀行が提供しているセキュリティ対策】
・各取引のリスクレベルに応じてのさまざまな認証を実施
・認証機能による各種制限
・安全に取引できる通信環境の提供
・各種限度額の設定


引用:GMOあおぞらネット銀行「セキュリティ対策」

5.デメリット(4)融資を考えている場合は、金利が高い

「融資を考えている場合は金利が高い」デメリットについて、下記の順に見ていきましょう。

【デメリット(4)融資を考えている場合は金利が高い】
1.デメリットの内容
2.デメリットによる影響:いざというとき、借入できない場合も
3.ネット銀行に向いていないケース:銀行融資を受ける予定があるケース
4.デメリットの軽減方法:ネット銀行の融資は短期借入の利用を考える

5-1.「融資を考えている場合は金利が高い」デメリットの内容

ネット銀行のデメリットとして、融資を扱う銀行が少なく、高金利である点も挙げられます。

ネット銀行は、融資商品がないところも少なくありません。取り扱いがあるところでも、店舗型銀行よりも借入限度額が低く、金利も高く設定されています。

店舗型銀行の融資の特長と比較したので、下表をご覧ください。

【ネット銀行の融資の特長|店舗型銀行との比較】
  ネット銀行 店舗型銀行
融資の種類 ビジネスローン 証書貸付
借入限度額 10万~1億円 ~数億円
(都市銀行なら数百億円も可能)
金利 0.9~14.8% 1~4%
審査期間 最短即日 数週間~数カ月

※2025年1月GMOあおぞらネット銀行調べ

金利は、店舗型銀行が1~4%(都市銀行なら1%台が大半)であるのに対し、ネット銀行は高ければ15%近くになることもあります。

金利は1%でも上がると、利息の負担が大きく増えます。1,000万円借り入れたなら、概算で10万円も利息に差がつくのです。

ネット銀行で法人口座を持ち、いざ融資を受けようと思っても、希望する条件や金利で融資を受けることが難しい可能性もあるでしょう。

5-2.デメリットによる影響:いざというとき、借入や返済で困りやすい

融資を扱う銀行が少なく、高金利であることは、いざ資金が必要になったとき、借入や返済で多くの課題にぶつかりやすくなります

具体的には、次のような状況を引き起こしやすくなるでしょう。

【融資を扱う銀行が少なく、高金利であることの影響】
・金利が高いため、返済が苦しくなる
・ほかの融資を探すことで、手間と時間がかかる

ネット銀行で融資を受けることにすると、金利が高いため返済が苦しくなるおそれがあります。借入で急場をしのげたとしても、経営がより悪化することも考えられるでしょう。

ネット銀行の融資条件が合わないため、別の融資を探そうとすると、それだけ手間も時間もかかります

融資は、法人口座を持っていない銀行に対しても、申し込むことは可能です。

しかし、これまで取引のない銀行にいきなり融資を申し込んでも、信頼関係が築けていないので、有利な条件で融資を受けられる可能性は低いでしょう。審査で断られてしまうケースも少なくありません。

このように、借入と返済がスムーズに進まず、いざというとき困ってしまうおそれがあります。

5-3.ネット銀行に向いていないケース:銀行融資を受ける予定があるケース

当デメリットから、銀行融資を受ける予定があるケースは、ネット銀行は向いていないでしょう。

近いうちに融資を受けようと考えている場合は、金利が低いなど好条件で借入できそうな銀行で法人口座を開設するのがおすすめです。

法人口座を持ち、コツコツと取引実績を積んでいくと、その銀行から信用されやすくなるため、有利な条件で融資を受けやすくなります。

5-4.デメリットの軽減方法:ネット銀行の融資は短期借入の利用を考える

当デメリットの軽減方法として、下記の方法が挙げられます。

【ネット銀行の融資の軽減方法】
・ネット銀行の融資は短期借入の利用を考える
・日本政策金融公庫の融資金返済に利用できるネット銀行を選ぶ

ネット銀行の融資は店舗型銀行と比較すると金利が高く、借入金額が低いのが特長です。

そのため、「売上が入ることは決まっているが一時的に資金が必要」「仕入れをするため一時的に資金が必要」等の短期的に借入をして返済をするという使い方がおすすめです。

例えば、GMOあおぞらネット銀行のビジネスローン「あんしんワイド」では以下のような使い方をされている企業さまの事例もあります。

ビジネスの「攻め」にも「守り」にも活用できる融資枠型ビジネスローンあんしんワイド

“子ども向けプログラムを提供していますが、実際はBtoBビジネスのため、商談開始から入金まで1年から1年半かかります。入金までの期間、給料支払いをはじめとした運転資金の確保が課題だったタイミングでちょうどGMOあおぞらネット銀行からあんしんワイドの融資枠提案メールが届き、すぐに申し込みました。
証書ローンでは、お金が減っていく恐怖があり、1回目は借りられても2回目が借りられるか分からないという不安があります。その点、融資枠では、返済しても目減りではなく「利用枠が増える」イメージで利用でき、安心感があります。”
ご利用事例:CHEERS株式会社さま

また、日本政策金融公庫の融資金返済に利用できるネット銀行を選んでおけば、日本政策金融公庫から借り入れる場合、手続きがスムーズに行えるようになります。

6.デメリット(5)ATMの利用制限や口座振替等のサービスが限られている

「ATMの利用制限や口座振替等のサービスが限られている」デメリットについて、下記の順に見ていきましょう。

【デメリット(5)ATMの利用制限や口座振替等のサービスが限られている】
1.デメリットの内容
2.デメリットによる影響:現金の取り扱いや税金等の支払いの手間がかかる場合も
3.ネット銀行に向いていないケース:現金の取り扱いや税金等の支払いの手間がかかる場合も
4.デメリットの軽減方法:税金の口座振替に対応しているネット銀行を選ぶ

6-1.「ATMの利用制限や口座振替等のサービスが限られている」デメリットの内容

ネットバンクは提携ATMが限られていることが多く、現金の取り扱いが不便です。現金を頻繁に扱う場合、現金の管理が手間になることがあります。

また、税金等の口座振替に使用できないことが多いことも、ネット銀行のデメリットのひとつです。

例えば、ビジネスでは以下の支払いを口座振替で利用することが多いです。

【ビジネスで発生する支払い】
・税金・社会保険料・公共料金の口座振替(別の支払方法も可能)
・日本政策金融公庫の融資金返済
・中小企業基盤整備機構小規模企業共済
・中小企業基盤整備機構経営セーフティ共済

しかし、上記のような支払いに、ネット銀行の法人口座は使えないことが多いのです。

主なネット銀行の、法人口座による各種支払いの可否について下表にまとめました。

【ネット銀行の法人口座による口座振替の可否について】
銀行名 国税 社会保険料 日本政策金融公庫国民生活事業/中小企業事業
融資金返済
中小企業基盤整備機構/小規模企業共済(引き落とし用個人口座) 中小企業基盤整備機構/経営セーフティ共済
GMOあおぞら
ネット銀行
ネット銀行A
ネット銀行B
ネット銀行C

※2025年1月GMOあおぞらネット銀行調べ

上表のとおり、現時点では国税・社会保険料の支払いに対応していないネット銀行の方が多数です。

6-2.デメリットによる影響:現金の取り扱いや税金等の支払いの手間がかかる場合も

ネット銀行は、提携ATMが限られている場合が多く、全国的なATM網に比べると使い勝手が悪いこともあります。

そのため、現金を頻繁に使う場合は不便に感じる場面が多くなります。

また、法人口座が口座振替に使用できないと、手間を感じる場面が多くなります。

【現金の取り扱いや税金等の支払いの手間がかかることの影響】
・提携ATMが限られている:使えるATMが限られているためいざというときに引き出せない
・税金・社会保険料・公共料金:別の方法や口座で支払わないといけないため、手間と時間がかかる

ネット銀行を利用していて、突発的に現金が必要になった場合、近くに提携ATMがない場合も考えられます。

税金・社会保険料・公共料金の支払いは、法人口座による振替ができないと、Pay-easy(ペイジー)や納付書による窓口納付などで支払うことになります。(Pay-easyについて>ペイジー

納付書による納付は、わざわざ銀行などに納付しに行く必要があります。手間と時間がかかるうえ、うっかり納付期限が過ぎてしまうおそれがあります。毎月・毎年続くことなので、かなり負担に感じるでしょう。

6-3.ネット銀行に向いていないケース:現金のやり取りが多い、補助金などの交付が決まっているケース

現金での支払いが多い小売業や飲食業等の現金のやり取りが多い会社は利用できるATMが近くにあったほうが便利でしょう。

また、すでに日本政策金融公庫の融資や、補助金・助成金・国庫金の交付が決まっている場合は、対応している銀行を選ぶようにしましょう。

銀行または各制度のWebサイトから、指定口座にできるかどうかが確認できます。

6-4.デメリットの軽減方法:税金の口座振替に対応しているネット銀行を選ぶ

当デメリットの軽減方法としては、税金の口座振替に使えるネット銀行を選ぶことが一番です。

6-1.の表【ネット銀行の法人口座による各種支払いの可否について】で紹介したとおり、GMOあおぞらネット銀行は、国税・社会保険料・日本政策金融公庫の融資金の支払いに対応しています。

また、多くのネット銀行は、提携している金融機関やコンビニのATMを利用できます。

例えば、セブン銀行やゆうちょ銀行などのATMが利用できる場合が多く、これらのATMが24時間利用可能なため、利便性が高いです。

7.ネット銀行はデメリットよりメリットのほうが大きい!1つはネット銀行の法人口座を持っておくべき!

前章で説明したように、ネット銀行にもデメリットはありますが、それを軽減する方法も紹介してきました。

ですが、デメリットよりも得られるメリットの方がはるかに大きいため、どの会社でもネット銀行の法人口座を1つでも持っておくことがおすすめです。

ネット銀行には、店舗型銀行に比べて、下記のメリットが挙げられます。

【ネット銀行のメリット】
・振込手数料が安い
・いつでも・どこからでも、原則24時間365日利用できる
・申込~開設までがスピーディーで、店舗型銀行と比較すると開設審査も比較的柔軟である

上記3つのメリットについて、ネット銀行はどのくらい優位性があるのか、店舗型銀行との比較を下表にまとめました。

【ネット銀行と店舗型銀行の違い】
  ネット銀行 店舗型銀行
振込手数料 同行間:約0~100円
他行宛て:約150~250円
同行間:約100~200円
他行宛て:約250~500円
インターネットバンキング
月額利用料
0円 約1,000~4,000円
利用可能時間 原則24時間365日(※)
※システムメンテナンス時を除く
窓口:原則平日9時~15時
インターネットバンキング:平均7時~24時
口座開設の審査期間 約1~2週間 約2~4週間
審査の難易度 比較的柔軟 厳しい

※2025年1月GMOあおぞらネット銀行調べ

ネット銀行は、店舗や専用ATMがない分コストがかからないので、振込手数料とインターネットバンキング月額利用料などが格段に安く設定されています。

また、インターネットバンキング専業であるため、いつでも・どこからでも利用できて大変便利です。

さらに、設立直後の会社や小規模企業でも、店舗型銀行と比較すると開設審査が柔軟です。

このように、ネット銀行はコスパもよく手軽で便利なので、法人口座を持っていると、コスト削減や業務効率の改善につながりやすいでしょう。

POINT!

向いていないケースでも、2つ目の銀行としてネット銀行はおすすめ!
目下の状況ではほかの銀行の方が向いているケースも、2つ目以降ならネット銀行もおすすめです。

ビジネスで、法人口座を複数持ち、用途別に使い分けることはよく行われる方法です。

実際、2022年に実施された金融庁の「企業アンケート調査の結果」でも、10,253社のうち79.8%が2行以上の金融機関と取引していることが明らかになりました。

「店舗型銀行+ネット銀行」の組み合わせで法人口座を持つと、双方のデメリットを補完し合うことができ、より便利に使いこなせるようになるでしょう。

8.ネット銀行の法人口座ならGMOあおぞらネット銀行がおすすめ

GMOあおぞらネット銀行は、たったの6年で法人口座の開設数が15万件を突破し、多くの経営者さまに選ばれ続けています。

GMOあおぞらネット銀行とほかのネット銀行のサービスを比べてみましょう。

【GMOあおぞらネット銀行とほかのネット銀行との違い】
  GMおあおぞらネット銀行 ネット銀行A ネット銀行B ネット銀行C
同行宛て
振込手数料
0円 0円 52円 55円
他行宛て
振込手数料
129(※1)
~145円
130~145円 3万円未満:
150円
3万円以上:
229円
160円
口座開設の
審査期間
最短即日 最短翌営業日 1~2週間 最短3~10日
デビット
カード
年会費0円
最大1%キャッシュバック
年会費0円
最大0.8%キャッシュバック
年会費1,100円
最大1%キャッシュバック
年会費0円
還元なし
税金・社会保険料の口座振替 可能 不可 不可 不可

※2025年1月GMOあおぞらネット銀行調べ
※1:振込料金とくとく会員の場合。振込料金とくとく会員には別途月額500円がかかります。

上表のとおりGMOあおぞらネット銀行は、他社と比較しても、スピーディーな口座開設と、安価で優良なサービスを提供できています。

【GMOあおぞらネット銀行のメリット3つ】
1.振込手数料は145円で業界最安値水準(※)
2.条件を満たせば最短即日で開設可能!スピーディー&簡単な法人口座開設
3.ネット銀行でも!税金・社会保険料の口座自動振替可能

8-1.振込手数料は145円で業界最安値水準(※)

GMOあおぞらネット銀行は、各種サービスを圧倒的低価格で提供しています。

【GMOあおぞらネット銀行の手数料】
振込手数料(当社宛て) 0円
振込手数料(他行宛て) 145円
※口座開設月の翌々月まで3カ月間、他行宛て振込手数料が毎月20回無料、さらに設立1年未満なら登記上の設立月から12カ月間、他行宛て振込手数料が毎月20回無料)
口座維持費用
(インターネットバンキング月額利用料)
0円

他行宛ての振込手数料145円/件と、業界最安水準(※)でご利用いただけます。さらに、同社宛ての振込手数料とインターネットバンキング利用料はかかりません。

さらに振込が多い方であれば、月額500円を支払うことで他行宛て振込手数料が129円になる「振込料金とくとく会員」もおすすめです。

法人口座にかかるコストを抑えられるので、経費削減につながるでしょう。

(※2025年1月時点GMOあおぞらネット銀行調べ。調査対象範囲は、大手行およびインターネット専業銀行のうち法人顧客向け口座を提供している銀行。各社の手数料割引のプログラムや期間限定等のキャンペーン等は除く。)

8-2.条件を満たせば最短即日で開設可能!スピーディー&簡単な法人口座開設

GMOあおぞらネット銀行では、スピーディーで簡単な法人口座開設が可能です。

当社は、下記方法で開設手続きを進めるため、お客さまにとって負担のない口座開設が実現できています。

【GMOあおぞらネット銀行の法人口座開設】
・オンラインで完結
・必要書類は身分証明書と事業内容確認書類1点以上のみ(個別の状況に応じて追加書類あり)
・印鑑レス・ペーパーレス・郵送レス

急いでいるときや、忙しくて時間がないときでも、速やかに法人口座をつくることが可能です。

8-3.ネット銀行でも!税金・社会保険料の口座自動振替可能

GMOあおぞらネット銀行では、税金・社会保険料の口座自動振替が可能です。

6-1.「口座振替や資金受取に使用できないことが多い」デメリットの内容で紹介したとおり、口座振替に対応しているネット銀行が少ない中、GMOあおぞらネット銀行は唯一両方の口座振替に対応しています。

最初に口座振替の手続きを行えば、後は自動で引き落とされるので、業務の手間も削減でき、納付漏れの心配もありません

GMOあおぞらネット銀行の口座振替は、下記3つの便利ポイントがあるので、毎月のお支払いをスムーズかつ確実に実行できるでしょう。

【GMOあおぞらネット銀行の口座振替】
・引落日の前日に、口座振替の予定をメールで通知
・残高不足で引き落とせなかった場合は、メールとアプリで通知
・当日4回の引落処理で、確実な支払いをサポート

まとめ

あらためて本文の要点をおさらいしましょう。

ネット銀行で法人口座を持つことには、大きく下記5つのデメリットがあります。

【ネット銀行の法人口座のデメリット5つ】
(1)対面による相談・サービスを受けられない
(2)店舗型銀行と比較すると知名度が高くない
(3)セキュリティ対策を万全に行う必要がある
(4)融資を考えている場合は金利が高い
(5)ATMの利用制限や口座振替等のサービスが限られている

本文では、上記5つのデメリットの内容・影響・軽減方法について解説しました。

ネット銀行にもデメリットはあるものの、すべて軽減することができます。デメリットよりも得られるメリットの方が大きいので、ネット銀行の法人口座はおすすめです。

以上、本記事が法人口座の銀行選びに役立てば幸いです。

※本コラムは2025年1月31日時点の情報に基づいて執筆したものです。
※ 当社広告部分を除く本コラムの内容は執筆者個人の見解です。

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