会社設立時は社会保険加入が必須!手続きを全解説

「会社を設立するけど、社会保険はどうすればいいのだろうか?入らなきゃいけないのか?」

会社設立時の社会保険加入について、法律に反しないよう適切に対応したいと思いつつも、手続きや支払い面で負担に感じている人も多いのではないでしょうか。

法律により、会社設立時は社会保険に加入することが義務付けられています。社長1人の場合でも、必ず加入手続きをするようにしましょう。

設立時に加入すべき社会保険は、主に下記の4種類です。

加入すべき社会保険は、主に下記の4種類

いずれも、手続きの期限が短いので注意が必要です。

スムーズに手続きできるようにするためには、会社設立前から準備を始め、効率良く進めていかなければいけません。

例えば、近年はほとんどの書類がオンラインでダウンロードや申請ができますが、一部窓口や郵送で取得しないといけないものもあります。時間のかかるものから取得していくようにしましょう。

また、そろえる順番も重要です。例えば雇用保険の手続きは、労災保険の必要書類を提出してからでないと進められません。

手続きに手間取り、そろえる順番を間違えてしまうと、その分加入が遅れてしまいます。

加入できていない状態が長引くと、必要な公的サポートが受けられないばかりか、助成金も受給できないままです。

社会保険未加入によるリスクを避けるためにも、事前に加入手続き期限のルールや必要書類の取得方法・所要期間などをよく理解しておきましょう。

【本記事で分かること】
・会社設立時は社会保険に加入しなければいけない理由
・加入すべき社会保険の種類
・各社会保険の加入手続き(必要書類・期限・提出方法)
・各社会保険の負担額

本稿を読めば、会社設立時の社会保険加入に関する必要知識が身につき、効率良く手続きを進められるようになります。

ぜひ最後まで読んでください。

1.会社設立時の社会保険への加入は義務!

1.会社設立時の社会保険への加入は義務!

会社を設立した場合、社会保険に加入することが法律で義務付けられています。

たとえ1人社長でも法人化するときは、必ず加入しなければいけません。

もし未加入のままでいると、次のようなトラブルを引き起こすことになります。

【社会保険未加入で起こり得るトラブル例】
・強制加入となり、最大過去2年分の保険料を徴収される
・悪質な場合は6カ月以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられる(健康保険法第208条
・従業員や元従業員から損害賠償を請求される可能性がある
・助成金を受給できない

社会保険に未加入のままでいると、まず年金事務所から電話や文書で加入要請がきます。

それも放置していると、次は立入検査の警告文書が届きます。この段階で社会保険に加入すれば問題ありません。

しかし、警告文書までも無視していると、上記のようなペナルティが課されることになります。

社会保険加入の手続きや保険料の負担は大きいですが、未加入のまま放置しておくデメリットははかり知れませんね。

社会保険に加入することは、設立する会社を安定的に運営していくうえでも必要不可欠です。必ず加入するようにしましょう。

POINT!

役員報酬がない場合は加入できない場合もあり!
役員報酬がゼロ、または著しく低い場合は、加入を断られるケースがあります。その場合は、国民健康保険と国民年金に加入しましょう。

それぞれ分かりやすく解説していきましょう。

2.会社設立時に加入すべき社会保険の種類

1.会社設立時の社会保険への加入は義務!

社会保険とは、健康保険(介護保険)・厚生年金・労災保険・雇用保険など、公的な保険の総称です(健康保険・介護保険・厚生年金だけを指す場合もあります)。

まず、会社設立時に必ず加入すべき社会保険が、健康保険と厚生年金の2種類です。

そして、従業員を1人でも雇う場合に加入しなければいけないのが、労災保険と雇用保険の2種類です。

各社会保険の基本情報を下表にまとめました。

【社会保険の種類と基本情報】
保険名 内容 対象 加入手続き期限
健康保険 病気やケガの治療・診察費の負担減 すべての法人 事実発生から
5日以内
厚生年金 老齢・障害・死亡時の年金受給 すべての法人 事実発生から
5日以内
労災保険 仕事や通勤を原因とするケガ・病気・死亡時の給与補償 ・従業員が1人以上 (早いものから)
事実発生から
10日以内
雇用保険 失業や休業時の給付金受給 ・従業員が1人以上
・労働時間20時間以上/週
・31日以上雇用見込み
(早いものから)
事実発生から
10日以内

雇用保険は、雇用する従業員が、「1週間の所定労働時間が20時間以上」かつ「31日以上雇用されることが見込まれる」場合に、加入義務が生じます。

上表を見て分かるとおり、すべての手続き期限が短く設定されています。

会社設立の前後で忙しいと思いますが、できるだけ早めに進められるようにしましょう。

それではひとつずつ保険の詳細と加入手続きについて紹介していきます。

①健康保険・②厚生年金>>3.健康保険と厚生年金の加入手続き
③労災保険>>4.労災保険の加入手続き
④雇用保険>>5.雇用保険の加入手続き

POINT!

手続きは①~④、順番どおりかつ、並行して早めに進めよう!

手続きは期限日の短い①~④の順で着手していきますが、同時に準備を進めていかないと間に合いません。
また、④雇用保険の手続きは、③労災保険の手続きを行わないと進まないので、必ず③→④の順で進めましょう。

3.健康保険と厚生年金の加入手続き

まずは健康保険と厚生年金から見ていきましょう。

▼健康保険とは
健康保険とは、病気やケガなどをしたときに、医療費のサポートを受けられる公的な医療制度のことです。病院で支払う医療費が原則自己負担3割となります。
▼厚生年金とは
厚生年金とは、老齢や障害になったときや、亡くなったときに年金が受け取れる制度のことです。日本では20歳になると全員国民年金保険に加入しますが、会社に勤務する場合は、さらに厚生年金保険料も支払わなければいけません(厚生年金保険料に国民年金保険料が含まれている)。

健康保険と厚生年金は、まとめて加入手続きを行います。

加入手続きを進めるにあたり、次の内容を順に確認していきましょう。

【健康保険・厚生年金の加入手続き】
・必要書類
・提出方法
・提出後の流れ
POINT!

40歳を超えると、自動的に介護保険制度にも加入

介護保険制度とは、要介護認定または要支援認定を受けた場合に介護サービスを受けられる制度です。40歳~64歳までの健康保険加入者が、健康保険料にプラスして介護保険料を納付します。健康保険に付随して自動的に加入するため、手続きは必要ありません。

3-1.必要書類

では、健康保険と厚生年金の加入に必要な書類を確認していきましょう。

下表の書類は提出対象者が多い主な書類をまとめたものです。個別のケースに応じて追加で添付書類が求められる場合があります。

【健康保険・厚生年金の必要書類】
書類名 対象 入手方法
届出書 健康保険・厚生年金保険 新規適用届 全員 日本年金機構のWebサイトからダウンロード
健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届 全員
健康保険 被扶養者(異動)届 家族を被扶養者にする場合
保険料口座振替納付申出書 保険料を口座振替で納付する場合
添付
書類
会社の登記事項証明書 ①の添付書類
全員
法務局
(オンライン可)
法人番号指定通知書 ①の添付書類
全員
国税庁
(画面印刷可)
扶養家族の収入要件確認のための書類 ③の添付書類 市町村役場など

参考:健康保険・厚生年金保険 新規加入に必要な書類一覧

書類のほとんどはオンラインで入手可能ですが、一部は市町村役場などに出向く必要があるので、早めに取り寄せるようにしてください。

ではひとつずつ見ていきましょう。

①健康保険・厚生年金保険 新規適用届

新規適用届は、会社が健康保険・厚生年金保険の適用を受けるための届出書で、会社設立時に届出必須のものです。

日本年金機構のWebサイトからダウンロードして必要事項を記載しましょう。見本も同ページから確認できます。

ダウンロード>>事業所を設立し、健康保険・厚生年金保険の適用を受けようとするとき

②健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届

被保険者資格取得届とは、従業員(役員も含む)が、健康保険・厚生年金保険の被保険者になるための届出書で、こちらも会社設立時は届出必須です。

従業員・役員の人数分提出が必要で、その後新たに従業員を雇うたびに提出しなければいけません。

同届出書も日本年金機構のWebサイトから、用紙と見本をダウンロードできます。

ダウンロード>>従業員を採用したとき|日本年金機構

③健康保険 被扶養者(異動)届

被扶養者(異動)届とは、従業員(役員も含む)に扶養家族がいる場合、その家族が被扶養者となるために必要な届出書です。

その後、被扶養者に追加・削除・変更があるたびに提出する必要があります。

同届出書も日本年金機構のWebサイトから、用紙と見本をダウンロードして必要事項を記入してください。扶養の範囲など、詳細についても同ページで確認できます。

ダウンロード>>被扶養者となっている家族に異動があったとき

④保険料口座振替納付申出書

保険料口座振替納付申出書は、保険料を口座振替で納付したい場合に提出する届出書です。

こちらの申出書だけは、金融機関に提出します。

なお、納付方法としては、金融機関窓口・口座振替・電子納付(Pay-easy)の3種類が認められています(詳細は「7.会社設立時の社会保険に関する豆知識」で解説)。 クレジットカード払いは不可なのでご注意ください。

申出書は日本年金機構のWebサイトからダウンロードしていただけます。

ダウンロード>>健康保険・厚生年金保険 保険料関係届書・申請書一覧

⑤会社の登記事項証明書(①の添付書類)

登記事項証明書は、「①新規適用届」の必須添付書類で、90日以内に発行された原本でなければいけません。

原本は法務局から取得するので、下表を参考にして手続きを行うようにしてください。

窓口・郵送でも可能ですが、オンラインが「安い・早い・便利」でおすすめなので、ここではオンラインの請求方法を紹介します。

【登記事項証明書の取得方法(オンライン)】
利用可能時間 8:30~21:00
費用 郵送受取:500円
窓口受取:480円
所要日数 郵送受取:1週間以内
窓口受取:即日
その他 会社法人番号の入力が必要
(会社法人番号は、法人番号の最初の数字を取った12ケタの数字)

参考:登記事項証明書(会社・法人)を取得したい方:法務局

郵送受取だと1週間程度かかります。後述しますが、各種必要書類の提出期限は非常に短いため、窓口受取にした方が確実でしょう。窓口受取は、どの地域の法務局でも可能です。

⑥法人番号指定通知書(①の添付書類)

法人番号指定通知書も「①新規適用届」の添付書類で、こちらはコピーでOKです。

法人番号指定通知書は、設立登記が完了してから約1週間で送付されます。

まだ通知書が届いていない場合は、「国税庁法人番号公表サイト」の法人情報の画面を印刷したものでも問題ありません。

通知書がない場合>>国税庁法人番号公表サイト(事業所名称・法人番号・所在地が掲載されているページを印刷)

⑦扶養家族の収入要件確認のための書類

扶養家族の収入要件確認のための書類とは、収入が130万円未満であることを証明する書類のことです。

家族が扶養に入るためには、原則年間収入が130万円未満である条件を満たさないといけません。

下表の中であてはまる項目の書類を準備するようにしましょう。

【扶養家族の収入要件確認のための書類】
退職した場合 退職証明書または雇用保険被保険者離職票(コピー)
雇用保険失業給付受給中または
受給終了の場合
雇用保険受給資格者証または雇用保険受給資格通知(コピー)
年金受給中の場合 年金額の改訂通知書など(コピー)
自営・不動産による収入がある場合 直近の確定申告書(コピー)
上記以外 課税(非課税)証明書
出典:健康保険被扶養者(異動)届

家族が16歳未満、または被扶養者(異動)届の【事業主確認欄】に〇をつけた場合は、書類の提出が不要です。詳細は日本年金機構のWebサイトでご確認ください。

3-2.提出方法

必要書類をそろえたら、次は提出方法を確認しましょう。

【健康保険と厚生年金の必要書類提出方法】
提出先 日本年金機構 (所轄の年金事務所を探す>>年金事務所管轄区域
提出期限 事実発生(会社の設立登記を申請した日)から5日以内
提出方法 ・窓口
・郵送
・電子申請

提出方法としては窓口・郵送・電子申請の3つの方法がありますが、電子申請が24時間どこからでも申請できて便利です。ぜひご活用ください。

電子申請利用方法>>電子申請・電子媒体申請(事業主・社会保険事務担当の方)|日本年金機構

POINT!

実務上5日以内の提出は厳しい!書類はそろい次第すぐに提出すべき!

提出期限は「事実発生(会社の設立登記を申請した日)の5日以内」と定められていますが、実際には会社設立時から5日以内に提出するのは厳しい状況です。

なぜなら、会社の設立登記を申請してから、登記完了までに約1週間かかるからです。
(ただしオンライン申請なら最短24時間以内で登記完了が可能)
登記が完了しないと法人番号も分からず、登記事項証明書も取得できません。

そのため、5日以内と定められてはいますが、実際には「書類がそろい次第すぐに提出する」というのが実情です。

5日過ぎたらすぐにペナルティが課されるわけではありませんが、なるべく早く提出できるよう、他の書類の準備を進めておきましょう。

3-3.提出後の流れ

必要書類を提出したら、数週間~1ヵ月ほどで審査が完了します。

無事に審査が完了すると、各種証明書や案内書が届きます。

保険料の支払いが始まるのは、加入が認められた月の翌月からです。例えば、4月に加入が認められた場合、5月から保険料の支払いが始まります(保険料は6章で解説)。

4.労災保険の加入手続き

4.労災保険の加入手続き

次に労災保険について見ていきましょう。

▼労災保険とは
労災保険とは、労働者が仕事や通勤を原因としてケガ・病気・死亡した場合に給付が受けられる制度のことです。従業員が1人でもいる場合は、必ず加入しなければいけません(パート・アルバイトも対象)。

労災保険と雇用保険両方に入る場合は、先に労災保険の加入手続きを進めなければいけません。雇用保険の手続きで、労災保険の書類が必要になるためです。

加入手続きを進めるにあたり、次の順に解説していきます。

【労災保険の加入手続き】
・必要書類
・提出方法
・提出後の流れ
POINT!

労災保険・雇用保険の書類の提出先は、事業内容によって異なる!
労災保険と雇用保険(合わせて労働保険)は、事業内容によって一元適用事業と二元適用事業に区別され、書類の提出先が若干異なります。
◎一元適用事業:下記以外
◎二元適用事業:農林漁業・土木建設業・港湾運輸事業

ここでは大多数である一元適用事業として解説するので、二元適用事業については厚生労働省:労働保険の成立手続きでご確認ください。

4-1.必要書類

労災保険の加入に必要な書類を下表にまとめました。

【労災保険加入の必要書類】
書類名 対象 入手方法
届出書 保険関係成立届 従業員が1人以上 労働基準監督署あるいはハローワークの窓口、または郵送
労働保険概算保険料申告書

参考:厚生労働省:労働保険の成立手続き

上表のほかに個別のケースに応じて追加で添付書類が求められる場合があります。

ではひとつずつ見ていきましょう。

①保険関係成立届
保険関係成立届とは、会社が従業員を雇用し、法律上保険関係が成立したことを届け出る書類です。成立届を提出した後、労働保険番号が割り振られます。

届出書は、特別な用紙を使用しているため、Webサイトからはダウンロードできないので、労働基準監督署あるいはハローワークの窓口まで取りに行くか、郵送してもらわなければいけません。

記載例は厚生労働省のWebサイトから確認できます。
記載例>>保険関係成立届(様式第1号)

②労働保険概算保険料申告書
労働保険概算保険料申告書とは、その年度分の労働保険料(労災保険+雇用保険)の概算を記載した用紙です。

申告書と一緒に、初年度の概算労働保険料を納付します(保険料は6章で解説)。

労働保険料は、年度分をまとめて前払いする仕組みです。次年度以降は6月1日~7月10日の間に納付しますが、その時に前年度の過不足を調整することになっています。

申告書は、Webサイトではダウンロードできません。保険関係成立届を提出したときに、労働基準監督署で受け取るようにしましょう。

記載例は厚生労働省のWebサイトから確認できます。
記載例>>厚生労働省:概算保険料申告書の記入見本

4-2.提出方法

各種必要書類の提出方法は次のとおりです。

【提出手順(一元適用事業の場合)】

STEP1.①保険関係成立届を10日以内に提出
STEP2.②労働保険概算保険料申告書を50日以内に提出
【労災保険の必要書類提出方法(一元適用事業の場合)】
提出先 ①保険関係成立届 労働基準監督署
(所轄の労働基準監督署を探す>>全国労働基準監督署の所在案内 |厚生労働省
②労働保険概算保険料申告書 労働基準監督署または都道府県労働局・日本銀行
提出期限 ①保険関係成立届 保険関係が成立した日(初めて雇い入れた日)の翌日から10日以内
②労働保険概算保険料申告書 保険関係が成立した日(初めて雇い入れた日)の翌日から50日以内

参考:厚生労働省:労働保険の成立手続き ※二元適用事業の場合は公共職業安定所にも提出が必要

順番としては、最初に①保険関係成立届を提出します。

①保険関係成立届を提出すれば労働保険番号が割り振られるので、その番号を②労働保険概算保険料申告書に記入して提出します。

ケースによっては、同時に手続きが行える場合もあるようです。詳細は労働基準監督署にお問い合わせください。

POINT!
 
①保険関係成立届はできるだけ早く提出すべき!
雇用保険にも加入する場合、雇用保険の届出も提出期限が10日となっています。雇用保険の書類を記入するためには、先に①保険関係成立届を提出して労働保険番号を取得しなければいけません。そのため、保険関係成立届の期限は10日となっていますが、手続きを急ぐようにしましょう。

5.雇用保険の加入手続き

次に雇用保険について見ていきましょう。

▼雇用保険とは
雇用保険とは、労働者が失業や育児・介護などで働けなくなったときに、給付を受けられる公的保険制度のことです。従業員が1人(「1週間の所定労働時間が20時間以上」かつ「31日以上雇用されることが見込まれる」者)でもいる場合は、必ず加入しなければいけません。

加入手続きを進めるにあたり、次の順に解説していきます。

【雇用保険の加入手続き】
・必要書類
・提出方法
・提出後の流れ

5-1.必要書類

雇用保険の加入に必要な書類を下表にまとめました。

【雇用保険加入の必要書類】
書類名 対象 入手方法
届出書 雇用保険適用事務所設置届 《下記すべてを満たす場合》
・従業員が1人以上
・従業員の1週間の所定労働時間が20時間以上
・従業員の雇用が31日以上続くことが見込まれる
ハローワーク(厚生労働省)のWebサイトからダウンロード
雇用保険被保険者資格取得届
添付
書類
会社の登記事項証明書 法務局(オンライン可)
事業所の実在を確認できる書類 会社で準備
事業実態を確認できる書類
雇い入れ日の確認できる書類
労働条件を確認できる書類

参考:《《 提出書類と必要書類 》》|厚生労働省

上表のほかに、個別のケースに応じて追加で添付書類が求められる場合があります。

ひとつずつ見ていきましょう。

①雇用保険適用事務所設置届
雇用保険適用事務所設置届は、会社が雇用保険の適用事務所として認定を受けるための届出書です。

届出書には労災保険加入で取得した労働保険番号を記載します。

届出書はハローワークのWebサイトからダウンロードが可能です。

ダウンロード>>雇用保険適用事業所設置届

②雇用保険被保険者資格取得届
雇用保険被保険者資格取得届は、雇い入れた従業員が雇用保険の被保険者となるための届出書です。

従業員に提示してもらった雇用保険被保険者証または離職票、マイナンバーカードを見ながら記載するようにしましょう。

同書もハローワークのWebサイトからダウンロードできます。

ダウンロード>>雇用保険被保険者資格取得届

③会社の登記事項証明書(①の添付書類)
登記事項証明書の取得方法は3-1.必要書類をご確認ください。

④事業所の実在を確認できる書類(①の添付書類)
事業所の実在を確認できる書類とは、次の書類のいずれかを指します。

・事業所の建物・部屋を所有している場合:「不動産登記事項証明書」または「公共料金請求書」
・事業所の建物・部屋を借りている場合:「賃貸契約書」など

不動産登記記載証明書は法務局のオンライン手続きで取得可能です。

⑤事業実態を確認できる書類(①の添付書類)
事業実態を確認できる書類とは、次の書類を指します。

・営業許可証
・営業登録証
・開設許可証
・開業証明書
・代理店契約書
・請負契約書
・事業の中身が分かる原料買付・出荷・売上伝票と事業の中身が分かる納品・請求・領収書

上記のうち、あるものをすべて添付するようにしてください。

⑥雇い入れ日の確認できる書類(②の添付書類)
雇い入れ日の確認できる書類とは、次の書類を指します。

・労働者名簿
・出勤簿(タイムカード)
・雇入通知書

⑦労働条件を確認できる書類(②の添付書類)
労働条件を確認できる書類とは、次の書類を指します。

・労働条件通知書または雇用契約書

5-2.提出方法

各種必要書類の提出方法は次のとおりです。

【健康保険と厚生年金の必要書類提出方法】
提出先 公共職業安定所
(所轄の公共職業安定所を探す>>都道府県労働局(労働基準監督署、公共職業安定所)所在地一覧|厚生労働省
提出期限 ①雇用保険適用事務所設置届と添付書類:
設置の日(従業員を初めて雇い入れた日)の翌日から10日以内
②雇用保険被保険者資格取得届と添付書類:
資格取得の事実があった日(入社日など)の翌月10日まで
提出方法 ・窓口
・郵送
・電子申請

参考:厚生労働省:労働保険の成立手続き

①雇用保険適用事務所設置届と、②雇用保険被保険者資格取得届は提出期限が異なりますが、会社設立時はまとめて提出するのが一般的です。

POINT!

「雇用保険被保険者証」を受け取ったら、すぐ従業員に渡そう
必要書類を提出したら、「雇用保険被保険者証」が発行されます。同証は会社で保管するケースが多いようですが、「雇用保険被保険者証」はハローワークが労働者に交付したものなので、速やかに渡すようにしてください。

従業員自身が雇用保険に加入していることを確認できるように、発行後ただちに従業員に交付するよう、厚生労働省からも通知が出ています。(出典:事業主の皆様へ

6.社会保険はいくら支払う?ケース別シミュレーション

6.社会保険はいくら支払う?ケース別シミュレーション

社会保険の手続きが分かったところで、社会保険料の負担額がいくらになるのかを見ていきましょう。

各保険料の仕組みと、負担額の目安を紹介していきます。

【社会保険料】
・4つの社会保険料の仕組み
・負担額の目安①社長1人・東京都の場合
・負担額の目安②従業員1人・東京都の場合

6-1.4つの社会保険料の仕組み

それぞれの社会保険料の負担額は、下表のとおりです。

健康保険の料率は都道府県によって異なるので、ここでは東京都の基準を採用しています。
(なお、全額事業者負担の拠出金もありますので割合はこのとおりではない場合もあります。)

【社会保険料の仕組み】
保険名 料率 会社負担割合 個人負担割合
健康保険
(東京)
40歳未満 報酬×10% 半分 半分
40歳以上
(介護保険含む)
報酬×1.82% 半分 半分
厚生年金 報酬×18.3% 半分 半分
雇用保険(※1) 報酬×1.55% 0.95% 0.6%
労災保険 事業の種類によって異なる
(0.25%~8.8%)
全額負担 負担なし

※1:事業の種類が農林水産・清酒製造の場合は1.75%、建設業の場合は1.85%

4種類とも、報酬額に料率をかけた金額を保険料として支払う点は同じです(細かな計算方法は異なる)。

健康保険と厚生年金は、会社と個人が半分ずつ負担しますが、雇用保険は会社が0.95%、個人が0.6%を負担します(一部事業内容によって異なる)。

労災保険に関しては、会社が全額負担です。事業の種類によって料率は大きく異なり、平均値は約0.45%です。

6-2.負担額の目安①社長1人・東京都の場合

前節の表をふまえて、実際の保険料負担額をシミュレーションしてみましょう。

まずは社長1人・東京都の場合で、報酬額30万円・50万円・80万円別に保険料を算出しました。

自分のケースに近い報酬額の数字を参考にしてくださいね。

【社会保険料の目安(1カ月):報酬額月30万円の場合】
項目 全額 会社負担 個人負担
A健康保険料 10% 30,000円 15,000円 15,000円
B厚生年金料18.3% 54,900円 27,450円 27,450円
C 30歳以上合計(A+B) 84,900円 42,450円 42,450円
D介護保険料 1.82% 5,460円 2,730円 2,730円
F 40歳以上合計(C+D) 90,360円 45,180円 45,180円
【社会保険料の目安(1カ月):報酬額月50万円の場合
項目 全額 会社負担 個人負担
A 健康保険料 10% 50,000円 25,000円 25,000円
B 厚生年金料18.3% 91,500円 45,750円 45,750円
C 30歳以上合計(A+B) 141,500円 70,750円 70,750円
D 介護保険料 1.82% 9,100円 4,550円 4,550円
F 40歳以上合計(C+D) 150,600円 75,300円 75,300円
【社会保険料の目安(1カ月):報酬額月80万円の場合】
項目 全額 会社負担 個人負担
A 健康保険料 10% 80,000円 40,000円 40,000円
B 厚生年金料18.3% 146,400円 73,200円 73,200円
C 30歳以上合計(A+B) 226,400円 113,200円 113,200円
D 介護保険料 1.82% 14,560円 7,280円 7,280円
F 40歳以上合計(C+D) 240,960円 120,480円 120,480円

※1 全額会社負担の拠出金もあるのでこのとおりではない場合もあります。
出典(上記3表):令和5年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表

6-3.負担額の目安②従業員1人・東京都の場合

続いて、従業員を1人雇った場合の社会保険料の目安を、報酬額ごとに30万円・40万円・50万円別にまとめました。

会社としての負担額は、前節の「負担額の目安①社長1人・東京都の場合」に、下表の会社負担額をプラスした金額になります。

【社会保険料の目安(1カ月):従業員の報酬額月30万円の場合】
項目 全額 会社負担 個人負担
A 健康保険料 10% 30,000円 15,000円 15,000円
B 厚生年金料18.3% 54,900円 27,450円 27,450円
C 雇用保険料
(会社0.95%・個人0.6%)※1
4,650円 2,850円 1,800円
D 労災保険料(会社0.45%)※2 1,350円 1,350円 なし
E 30歳以上合計(A~D) 90,900円 46,650円 44,250円
F 介護保険料 1.82% 5,460円 2,730円 2,730円
G 40歳以上合計(E+F) 96,360円 49,380円 46,980円
【社会保険料の目安(1カ月):従業員の報酬額月40万円の場合】
項目 全額 会社負担 個人負担
A 健康保険料 10% 40,000円 20,000円 20,000円
B 厚生年金料18.3% 73,200円 36,600円 36,600円
C 雇用保険料
(会社0.95%・個人0.6%)※1
6,200円 3,800円 2,400円
D 労災保険料(会社0.45%)※2 1,800円 1,800円 1,800円
E 30歳以上合計(A~D) 121,200円 62,200円 59,000円
F 介護保険料 1.82% 7,280円 3,640円 3,640円
G 40歳以上合計(E+F) 128,480円 65,840円 62,640円
【社会保険料の目安(1カ月):従業員の報酬額月50万円の場合】
項目 全額 会社負担 個人負担
A 健康保険料 10% 50,000円 25,000円 25,000円
B 厚生年金料18.3% 91,500円 45,750円 45,750円
C 雇用保険料
(会社0.95%・個人0.6%)※1
7,750円 4,750円 3,000円
D 労災保険料(会社0.45%)※2 2,250円 2,250円 なし
E 30歳以上合計(A~D) 151,500円 77,750円 73,750円
F 介護保険料 1.82% 9,100円 4,550円 4,550円
G 40歳以上合計(E+F) 160,600円 82,300円 78,300円

※一般の事業(農林水産・清酒製造・建設の事業以外)で適用 ※年間差引賃金総額⁼賃金×12ヶ月、労災保険料律は0.45を採用した場合の、1ヶ月あたりの納付額で算出

出典(上記3表):令和5年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表令和5年度雇用保険料率のご案内労災保険率表

7.会社設立時の社会保険に関する豆知識

7.会社設立時の社会保険に関する豆知識

社会保険料については、下記のことも理解しておくようにしましょう。

会社設立時に知っておくべきことを3点紹介していきます。

【会社設立時の社会保険に関する豆知識】
7-1.社会保険料の支払い方法は口座振替も可能
7-2.社会保険料の支払いタイミングは意外とタイト
7-3.社会保険見直しのタイミングは毎年7月&変動の都度

7-1.社会保険料の支払い方法は口座振替も可能

社会保険料を納める方法としては、下記3つの選択肢があります。

【社会保険料の支払い方法】
・現金納付(金融機関の窓口など)
・口座振替
・電子納付(Pay-easy)

この中では口座振替か電子納付(Pay-easy)がおすすめです。

現金納付だと、金融機関などの窓口に行かなければいけません。金融機関は平日の日中しか空いていないため、会社設立時で忙しい中、納付手続きをするのは負担ですよね。

口座振替なら、自動で引き落とされるので、納付の手間もなく、納め忘れる心配もありません。

また、電子納付(Pay-easy)なら、パソコンやスマートフォンで、24時間いつでもどこでも納付が行えます。

7-2.社会保険料の支払いタイミングは意外とタイト

健康保険と厚生年金の納付は、納付書が届いてから支払い期日まで、日数にあまりゆとりがありません。

限られた日数の中でもきちんと納付できるよう、あらかじめスケジュールに組み込んでおきましょう。

保険料は、毎月20日頃に納付書が送られてきますが、支払い期日は月末です。

しかし、会社設立時は業務に追われて忙しく、タイムリーに納付書を受け取れないことも少なくありません。

うっかり期日を過ぎてしまうことがないよう、事前に納付手続きの時間を確保するようにしましょう。

7-3.社会保険見直しのタイミングは毎年7月&変動の都度

社会保険料は、年金事務所と労働局の方から、毎年一度7月に見直しまたは更新が行われます。

健康保険と厚生年金については、この時期以外でも、給与額が大きく変わったときは、随時改定の手続きが必要になります。

例えば次のようなケースです。

・昇給などで基本給に変動があった
・引越しや異動で通勤手当に変動があった

上記のようなケースで標準報酬月額が2等級以上変動した場合は、変動後の賃金振込が3ヶ月過ぎたタイミングで、月額変更届を出さなければいけません。

給与や労働形態に変更が生じたときは注意するようにしましょう。

8.会社設立時はネット銀行が便利!

8.会社設立時はネット銀行が便利!

社会保険料納付のことも考慮すると、設立したての会社ならネット銀行が便利でおすすめです。
ネット銀行と大手・地方の実店舗ありの銀行では、それぞれ下表のような特徴があります。

  ネット銀行 店舗型銀行(都市銀行や地方銀行、信用金庫等)
店舗 原則なし あり
ATM 原則専用ATMなし
コンビニ等にある提携ATMを利用
専用ATM
営業時間 24時間365日利用可能 窓口平日9時-15時
手数料 低め
無料のケースもあり
高め
口座開設の審査期間 短め 長め
金利 高め 低め
通帳 原則なし あり

【ネット銀行と店舗型銀行の特長・違い】

上記のような違いがある中で、これまで多数の会計ソフトと連携しているのが大手・地方銀行の強みでしたが、近年はネット銀行でも対応可能なところが増えてきました。

上表を踏まえて、会社設立時におけるネット銀行の主なメリットを見ていきましょう。

【ネット銀行のメリット】
8-1.振込手数料・インターネットバンキング利用料が安いことが多い
8-2.24時間365日振込や決済ができる(※システムメンテナンス時を除く)

8-1.振込手数料・インターネットバンキング利用料が安いことが多い

振込手数料やインターネットバンキング利用料はネット銀行の方が安い傾向があります。

主な大手・地方銀行とネット銀行を比較してみました。

【ネット銀行と大手・地方銀行の振込手数料:30,000円未満の場合】
    同一銀行の同一支店内 他金融機関宛て
インターネット
バンキング
GMOあおぞらネット銀行 無料 145円
A 無料 145円
B 52円 150円
C 55円 160円
大手・地方銀行
(ATM利用)
D 110円 275円
E 220円 270円
F 110円 220円

出典:各金融機関のWebサイト
※2023年11月時点での情報です。

上表のとおり、ネット銀行では振込手数料が安く設定されており、「月〇回まで無料」というサービスを実施しているところも多くあります。またインターネットバンキングの月額利用料も無料のネット銀行が多いです。

会社運営では社会保険料の納付だけでなく、従業員の給与など、振込を利用する場面が多くあります。また、設立当初は資金にゆとりもなく、お金の動きも不安定でしょう。

振込手数料も積み重なれば大きな額になります。支出を抑えるためにも、振込手数料やインターネットバンキング利用料ができるだけ安い銀行を選ぶようにしましょう。

8-2.24時間365日振込や決済ができる(※システムメンテナンス時を除く)

ネット銀行なら、24時間365日振込や決済を行うことができます。

会社設立時は、お金の動きが不安定であるため、いつでも利用できる銀行の方が便利でしょう。

例えば、社会保険料は口座振替で納付できると前述しましたが、引落直前に「口座に残金がない!」という状況になることも考えられるでしょう。

そんなとき、口座にお金を入金しようにも、大手・地方銀行なら夜中や土日祝だと原則利用できません。

しかし、ネット銀行なら、24時間365日利用できるため、このような非常事態にも対応可能です。

会社の口座には、いつでも・どこでも・すぐ利用できる銀行が便利でおすすめです。

会社設立時の法人口座開設ならGMOあおぞらネット銀行

法人口座の開設を検討されているのであれば、GMOあおぞらネット銀行の法人口座がおすすめです。

会社を設立して新たなビジネスの一歩を踏み出した経営者の多くの皆さんは、社会保険料の支払いをはじめ、事業を効率良くスピーディーに回していきたいと考えているかと思います。


【GMOあおぞらネット銀行ならではのおすすめポイント!】
電子納付(Pay-easy)対応済のため、パソコンやスマートフォンで、24時間いつでもどこでも納付可能!
ネット銀行初!ダイレクト納付対応済みで、事前の支払い設定で支払い漏れもなく安心。
・業界最安値水準の振込手数料145円で、経費削減できる(※1)
・24時間365日振込対応可能!(※2)15時を過ぎても当日振込にできる(※3)

※1 2023年12月時点GMOあおぞらネット銀行調べ。調査対象範囲は、大手行およびインターネット専業銀行のうち法人顧客向け口座を提供している銀行。各社の手数料割引のプログラムや期間限定等のキャンペーン等は除く。
※2 システムメンテナンス時を除く
※3 着金は相手先銀行によります。


上記以外にも、会計ソフトとの連携やセキュリティ対策なども万全なので、より安心・信頼して法人口座をご利用できます。

会社設立直後から、事業をスムーズに進めてスタートダッシュを決めたい経営者の方は、GMOあおぞらネット銀行での法人口座開設をぜひご検討ください。

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まとめ

最後に、本文の内容をもう一度おさらいしましょう。

会社設立時は、必ず社会保険に入らなければいけません。

健康保険と厚生年金はすべての法人に加入義務があり、労災保険と雇用保険は従業員を雇う場合に加入する必要があります。

【社会保険の種類と基本情報】
  保険名 内容 対象 加入手続き期限
健康保険

病気やケガの治療・診察費の負担減

すべての法人 5日以内
厚生年金

老齢・障害・死亡時の年金受給

すべての法人 5日以内
労災保険

仕事や通勤を原因とするケガ・病気・死亡時の給与補償

・従業員が1人以上

(早いものから)
10日以内
雇用保険

失業や休業時の給付金受給

・従業員が1人以上
・労働時間20時間以上/週
・31日以上雇用見込み

(早いものから)
10日以内

各社会保険料の支払いについては下記の仕組みとなっています。ただし、都道府県や業種などによって料率が変わってくるで、詳細は各機関にご確認ください。

【社会保険料の仕組み】
保険名 料率 会社負担割合 個人負担割合
健康保険
(東京)
40歳未満 報酬×10% 半分 半分
40歳以上
(介護保険含む)
報酬×1.82% 半分 半分
厚生年金 報酬×18.3% 半分 半分
雇用保険(※1) 報酬×1.55% 0.95% 0.6%
労災保険 事業の種類によって異なる
(0.25%~8.8%)
全額負担 負担なし

※1:事業の種類が農林水産・清酒製造の場合は1.75%、建設業の場合は1.85%

以上、必要な社会保険にスムーズに加入でき、順調に会社設立を進められるよう、本記事が役に立てば幸いです。

※ 本コラムは2023年12月20日現在の情報に基づいて執筆したものです。

※ 当社広告部分を除く本コラムの内容は執筆者個人の見解です。

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