サラリーマンでも会社を設立できる?副業・投資している会社員向けに徹底解説

「副業が軌道に乗ってきたから会社を設立したい」「会社の方が税率が安いと聞いたけれど、会社設立できるのだろうか?」など、サラリーマンだけど会社を設立したいという方は多いのではないでしょうか。

サラリーマンが会社設立を検討する3つのケース

結論から言うと、会社に雇用されているサラリーマン(会社員)であっても会社を設立することは可能です。法的に禁止されているというような事実はありません。

しかしながら、勤務先の会社が「副業禁止」「兼業禁止」という場合には注意が必要です。会社に黙って会社を設立するとバレてしまう可能性が高く、勤務先とトラブルになる可能性があります。

この記事で分かること

●会社設立を検討しても良いサラリーマンはこんな人
●会社設立に向いていないサラリーマンはこんな人

この記事では、「サラリーマンだけれども会社を設立したい」と考えている方にとって必要な情報をさまざまな角度からお届けしていきます。

サラリーマンが会社を設立するメリットとデメリットを解説した後、「どんな人が会社設立に向いているのか」「どんな人に向いていないのか」も詳しく解説していきます。

会社設立を検討しても良いサラリーマンはこんな人

なお、各人により扶養人数が異なるなど、前提条件が違うため、会社設立をして本当に節税できるかどうかは専門家に相談してみることをおすすめします。

目次

1. サラリーマンが会社設立することは可能

1. サラリーマンが会社設立することは可能

結論からいうと、サラリーマン(会社員)であっても、会社を設立することはできます。会社員が会社を設立してはいけないという法律はありません。

実際に、会社に雇われながらも、副業を成功させて会社を設立している人はたくさんいます。また、サラリーマンとして雇われながら、投資で利益を得て「資産管理会社」を設立する方もいます。

ただし、法律に抵触しないとしても、勤めている会社の規定で「副業禁止」が定められている場合には注意が必要です。

会社の規定を無視して会社を設立してしまうと、トラブルに発展する可能性が高いでしょう。最悪の場合、懲戒処分を受けることになるケースもありえます。

これについては、「7. サラリーマンの会社設立はバレる可能性が高いので注意しよう」で後述します。

2. サラリーマンが会社設立を検討する3つのケース

2. サラリーマンが会社設立を検討する3つのケース

サラリーマンが、会社を検討するケースとはどんなケースがあるのかを整理していきましょう。

2-1. 副業の収入が増えてきた場合

副業をしているサラリーマンの場合、副業の収入が増えてきたタイミングで、会社設立を検討することが多いでしょう。

個人の所得税は、収入が増えるほど税負担が重くなるよう累進課税制度となっています。収入が増えるほど税率が高くなり、最大で約55%もの税金が差し引かれます。

一方の法人税の税率は、800万円までの課税所得に対し15%、800万円を超える分には23.2%です。法人住民税を含めても30%前後の税率となるため、課税所得によっては、会社を設立することで大きな節税効果が見込めるのです。

2-2. 資産運用での収入がある場合

不動産投資や株式投資など、資産運用での収入がある場合も、サラリーマンが「資産管理会社」を考えるきっかけとなります。

副業と同様、投資での収入も高くなるほど税負担が重くなり、最大で約55%もの税金が差し引かれます。一方、法人税の税率は、副業で解説したとおり、法人住民税を含めても30%前後の税率となります。

2-3. 節税したい場合

副業や資産運用での収入が多い訳ではなく、単にサラリーマンの収入が多いため、「税金対策としてペーパーカンパニーを設立したい」と考える方もいるかもしれません。

「タックスヘイブン」と呼ばれる、税率が著しく低い国や地域で会社を設立すれば、節税することはできるでしょう。しかしながら、こうしたスキームを使って会社を設立してしまうと、節税の範囲を超えて「脱税」と認識されてしまう危険性があるため注意しましょう。

3. サラリーマンが会社設立するメリット

3. サラリーマンが会社設立するメリット

ここからは、サラリーマン(会社員)が会社を設立するメリットについて解説していきます。

3-1. 会社設立することで節税できる場合がある

サラリーマンが会社を設立する最も大きなメリットは、所得によっては、節税になる可能性が高いという点です。会社設立が節税につながるのは、副業している場合も資産運用での収入がある場合も、どちらにも共通するメリットです。

具体的には、以下のような理由で、会社を設立することが節税につながります。

・個人より会社の方が最高税率が低いので、所得によっては節税につながる
・家族や親族を取締役にして役員報酬を支払えるので、節税できる場合がある
・経費にできる支出が多くなるため、所得を少なくして節税できる場合がある
・赤字の繰越期間が長くなるので、節税できる場合がある
・消費税を2年間免税できる場合がある(※適格事業者でない場合)

会社設立前は所得税率(所得税と住民税を合わせると最高税率は55%)、会社設立後は法人税率(法人住民税を含めても30%前後の税率)が適用されるため、所得が多い方ほど大きな節税効果を感じられます。

ただし、所得によっては、会社設立が節税につながらないケースもあるので注意しましょう。

詳しくは、「5. 会社設立した方が良いサラリーマンはこんな人」で後述しています。

3-2. 節税以外にもさまざまなメリットがある

副業で商売をしている場合は、節税以外にも会社設立によるさまざまなメリットがあります。

・融資や助成金などの選択肢が増えるため、資金調達の幅が広がる
・社会的信用が高まり、ビジネスチャンスが広がる
・会社は原則「有限責任」なので、経営者個人の経済的リスクを軽減できる
・決算日を自由に設定できるので、忙しくなる決算日を閑散期に調整できる
・法人だと代表者が亡くなっても預金口座が凍結されないため、事業承継しやすくなる
・会社設立時のさまざまな支出を経費にすることが可能になる

個人事業主として行っている副業を法人化することで、ビジネスチャンスが広がったり、リスクを軽減できたり、繁忙期が重ならないようにできたり、事業承継しやすくなったりというメリットがあります。

上記のようなメリットに価値を感じる方は、会社設立を前向きに進めていくと良いでしょう。

4. サラリーマンが会社設立するデメリット

4. サラリーマンが会社設立するデメリット

今度は逆に、サラリーマンが会社設立する場合のデメリットについて解説していきます。

4-1. 会社の設立・維持には手間やコストがかかる

サラリーマンが会社を設立するデメリットとして、設立や維持には費用と手間がかかるという点があります。

会社を設立するために必要となる最低限の費用は、株式会社の場合で22~24万円程度、合同会社の場合で6~10万円程度です。

実際には運転資金も含めて資本金を用意するため、株式会社の場合で120万円、合同会社の場合は60万円程度用意することが多いでしょう。

会社設立費用について詳しく知りたい方は、「株式会社120万・合同会社60万円|会社設立の費用を徹底解説!」の記事もぜひ参考にしてください。

また、株式会社を設立した場合には「決算公告の義務」があり、手間も多く発生します。

さらに、会社を解散する時にも費用がかかるため、十分に注意が必要です。

4-2. 会計処理・税務申告が複雑で難しい

会社の会計処理や税務申告は、個人事業主と比べて厳密な処理が求められます。そのため、かなり複雑で難しい処理が必要になります。

今まで副業で得た所得を自分で確定申告していたという方も、会社を設立した後は、専門家に依頼した方が良いケースもあるでしょう。

4-3. 社会保険に加入しなければならない

会社を設立した場合は、一人社長だとしても、社会保険(健康保険・厚生年金など)への加入が必要となります。加入しないと強制加入や罰金などのペナルティの対象となります。

通常であれば、社会保険は会社が半分を負担し、従業員がもう半分を負担します。しかし、自分の会社の場合は、実質全額自分が負担することになります。

また、社会保険に加入するための手続きを行うことで、本業の会社に副業がバレてしまう可能性があります。副業禁止の会社に勤めている方で会社を設立しようとする際には、十分に注意しましょう。

4-4. 赤字でも税金を支払わなければならない

会社を設立すると、事業が赤字で利益が出ていない場合でも、税金を支払う必要があります。

法人税や法人事業税は赤字決算の場合に免除されますが、消費税や法人住民税の均等割の部分は、赤字決算でも免除されません

このように、サラリーマンの会社設立には、コスト面でのデメリットも多いことをしっかり理解しておくことが大切です。

5. 会社設立を検討しても良いサラリーマンはこんな人

5. 会社設立を検討しても良いサラリーマンはこんな人

3章で示したメリットと4章で示したデメリットをまとめると、会社設立が向いているサラリーマンの姿が浮かび上がってきます。

会社設立を検討しても良いサラリーマンは以下のような状況の方です。

会社設立を検討しても良いサラリーマンはこんな人
・副業の所得が900万円を超えた場合
・副業の年商が1,000万円を超えてくる場合
・個人とは取引しない会社と取引したい場合
・サラリーマンの年収が700~800万円を超えた場合

5-1. 副業の所得が900万円を超えた場合

一般的には、副業の年間事業所得(収入から経費を引いたもの)が900万円を超えたあたりが、会社設立を検討し始めるタイミングです。

個人事業主が納税する所得税の税率は、所得の金額が増えるごとに税率が上がる仕組みになっています。所得が増えると、所得税率は最大45%(住民税を合わせると最高税率は55%)となり、かなり税負担が増えてしまいます。

一方で、法人の場合は、800万円までの課税所得に対し15%、800万円を超える分には23.2%です(資本金1億円以下の場合)。法人住民税を含めても30%前後の税率となるため、課税所得が増えるほど会社を設立することで大きな節税効果が見込めるのです。

所得がいくらの時に会社を設立した方が、税金が安くなるかは状況によって異なります。そのため、一概には言えないのですが、サラリーマンの副業の所得が900万円を超えたあたりから、会社設立を考え始めるのがおすすめです。

5-2. 副業の年商が1,000万円を超えてくる場合

副業の年商が1,000万円を安定して超えてきた場合は、会社設立のメリットが大きくなるため、会社設立した方が良いといえるでしょう。

なぜならば、消費税の納税義務が発生したとしても、会社設立後の2年間は消費税の支払いが免除となるからです(※ただし条件があります)。

そもそも消費税は、2年前の年商が1,000万円を超えた場合に納める義務が発生します。年商が1,000万円以下の個人事業主は、「免税事業者」として消費税の納税義務が免除されます(適格請求書発行事業者以外)。

副業の年商が安定して1,000万円を超えてくるタイミングになった時点で会社設立がおすすめです。

※ただし、2023年10月1日から始まったインボイス制度により、適格請求書発行事業者になる場合には、最大2年間の消費税の納税義務の免除を受けられない場合があります。適格請求書発行事業者になるか、ならないかの判断をする必要があるので注意しましょう。

5-3. 個人とは取引しない会社と取引したい場合

「個人事業主とは取引しない」という会社や法人と副業で取引したい場合には、会社設立のメリットはおおいにあるでしょう。

個人事業主が法人化するきっかけのひとつに、この「契約のため」というのがあります。

「法人にしか賃貸物件を貸さない」「法人としかリース契約を結ばない」と決めている会社は、実は少なくありません。

個人事業主には登記の必要や貸借対照表などの公開義務もなく、本人が亡くなったらその事業は終了します。そのため、個人事業主との取引を敬遠する企業も多くあるのが実情です。

大企業ほどその傾向にあるため、今後、副業のビジネスの幅を広げて大きな仕事をしていきたいという方は、会社設立が向いているでしょう。

5-4. サラリーマンの年収が700~800万円を超えた場合

事業や不動産投資の収入などの副業がある場合と合わせて、サラリーマンの年収が700~800万円を超えてきたあたりから、「資産管理会社」を設立して節税できる可能性が出てきます。

個人に課せられる最大55%の所得税率(住民税含む)と、最大30%程度の法人税率(住民税等含む)の有利・不利が入れ替わるのは、副業と合わせた年収が700~800万円程度となるケースが多いといわれています。

6. 会社設立が向いていないサラリーマンはこんな人

6. 会社設立が向いていないサラリーマンはこんな人

ここからは、逆に、会社設立が向いていないサラリーマンの特長について解説していきます。

会社設立が向いていないサラリーマン
・副業禁止の規定がある会社に勤務している方
・会社を設立しても節税につながらない方

6-1. 副業禁止の規定がある会社に勤務している方

副業禁止の規定がある会社で働いているサラリーマンは、会社設立の事実が勤務先にバレてしまうと、規定違反となりトラブルに発展する可能性があります。

会社設立時の社会保険への加入によって、本業の勤務先に会社を設立したことがバレてしまうケースが多くあります。本業の職を失いたくない場合には、会社設立はしないでおくのが良いでしょう。

6-2. 会社を設立しても節税につながらない方

会社を設立しても節税につながらないサラリーマンの方は、メリットが少なくなるので、会社設立が向いていないといえるでしょう。

会社設立には費用も手間もかかるため、大幅な節税メリットを受けられない場合には、「期待しただけの効果が無かった」と後悔する羽目になるかもしれません。

5章で解説した「副業の所得が900万円」や「副業があるサラリーマンの年収が700万円」の方など、会社を設立して節税メリットを受けられるか、受けられないかの曖昧なラインにいる方は、税理士など専門家に相談してみることをおすすめします。

7. サラリーマンの会社設立はバレる可能性が高いので注意しよう

サラリーマンが会社設立をした場合、本業の勤務先に会社設立の事実がバレる可能性は高いといえます。そのため、副業禁止されている場合には、何らかの懲戒処分を受ける可能性があるので注意しましょう。

サラリーマンの会社設立がバレる理由としては、社会保険の通知書が本業の勤務先に届いてしまうというケースがあります。

会社設立して報酬を受け取る場合、本人も社会保険に入らなければなりません。既に本業の勤務先の社会保険に入っている場合には、2つ以上の勤務先があるため、按分計算された明細書がそれぞれの会社に届いてしまうのです。

また、会社設立の事実が伝聞で伝わったり、法務局の登記情報からバレたりする可能性もあります。

100%バレない方法はないため、会社設立で節税したい場合には、副業OKの会社で行うことをおすすめします。

8. サラリーマンが会社設立する手続きの流れ

8. サラリーマンが会社設立する手続きの流れ

サラリーマンの会社設立が向いているケース・向いていないケースを見て、自分の場合はどう判断すべきか明確になってきた方も多いのではないでしょうか。

ここからは、会社設立に向けて準備を進めていきたい方向けに、会社設立する場合の手続きについて解説していきます。

会社には大きく分けて「株式会社」と「合同会社」の2種類があります。株式会社の場合だと、登記費用が高く、手続きの手間もかかるため、節税が目的の場合には合同会社を選択する方が多いのではないでしょうか。

会社を設立する場合には、どちらの会社にするかを決めた後、設立登記の手続きを進めていく流れとなります。どちらが良いか迷う場合には、「会社設立を合同会社にすべき人とは|メリット・デメリットを総解説」の記事もぜひ参考にしてみてください。

合同会社を設立する場合の流れは、以下のような6ステップとなります。

合同会社を設立する場合の流れは、以下のような6ステップとなります。

合同会社設立の流れ6ステップ
・STEP1:会社概要の決定
・STEP2:定款(ていかん)の作成
・STEP3:資本金の払い込み
・STEP4:登記申請書の作成
・STEP5:登記申請書の手続き
・STEP6:設立登記後の手続き

合同会社を設立する場合にかかる費用は、6万円~10万円程度です。実際には運転資金なども含めて50万円~300万円程度の資本金を用意する方がほとんどです。

なお、合同会社ではなく株式会社を設立する際の流れは、「株式会社設立の流れ|法人登記10ステップ+登記後4ステップを解説」の記事をご覧ください。

9. サラリーマンが会社設立した時の法人口座はネット銀行がおすすめ

9. サラリーマンが会社設立した時の法人口座はネット銀行がおすすめ

会社を設立した場合に必要な手続きとして、法人口座の開設があります。
厳密に言えば、法人口座を開設せずに個人口座で取引することは、法的には問題はありません。
しかしながら、せっかく会社を設立して社会的信用を高めることができているのですから、口座も法人口座を開くことをおすすめします。

ここで多くの方が「どこの銀行で法人口座を作ったら良いのか?」という点で悩むことでしょう。
結論から言うと、創業時におすすめなのがネット銀行です。
口座維持費用や振込手数料を抑えることができ、利便性が高いネット銀行は、時間もお金も最低限に抑えたいサラリーマンから起業を考えている方にぴったりといえます。

ここからは、店舗型銀行(都市銀行や地方銀行、信用金庫等)とネット銀行の違いや、会社設立時の法人口座にはネット銀行がおすすめの理由を解説していきます。

9-1. 店舗型銀行と「ネット銀行」の違い

銀行と一口にいっても、店舗型銀行(都市銀行や地方銀行、信用金庫等)とネット銀行に大別できます。

ネット銀行とは、通常の銀行と違い、リアル店舗を持たず、インターネット上での取引を中心としているインターネット専業銀行のことです。

店舗型銀行とネット銀行の違いを、以下のとおり比較表にまとめました。

【店舗型銀行とネット銀行の違い】

店舗型銀行とネット銀行の違い

店舗型の銀行は、実店舗があり、対面での接客や相談に応じてもらえたり、会社設立後に必要となる各種税金や社会保険料の支払いに対応可能であることが最大のメリットです。
ですが、法人口座の審査が厳しく、なかなか審査に通らないというデメリットがあります。

一方で、ネット銀行の場合、店舗はありませんが、振込手数料が安く、法人口座の審査も比較的柔軟なのが最大のメリットです。
ですが、税金や社会保険料の支払いに対応していないネット銀行もあるというのがデメリットです。

9-2. サラリーマンの会社設立時の法人口座はネット銀行がおすすめな理由

サラリーマンの会社設立時の法人口座は、以下3つの理由により、ネット銀行がおすすめです。

サラリーマンの会社設立時の法人口座はネット銀行がおすすめな理由

  1. 法人口座がスピーディーに開設できる
  2. 店舗型銀行と比べて振込手数料が安い
  3. 24時間365日いつでもどこでも利用できる

①法人口座がスピーディーに開設できる
ネット銀行の法人口座開設は、店舗型銀行よりもスピーディーに完了するのが大きなメリットです。必要書類も少なく、オンラインで手続きが完結できるところも多く店舗に行く必要がありません。

例えばGMOあおぞらネット銀行の場合は、以下条件を満たせば最短即日で口座開設が可能です。

GMOあおぞらネット銀行の法人口座の口座開設スピードは、平均約1.5日です(2023年7月法人口座申込企業の実績)。口座開設当日から振込可能なので、すぐに取引をスタートさせたい方や忙しくて手続きに時間が取れないサラリーマンにこそおすすめです。

また、必要書類が最小限で済むのもメリットです。GMOあおぞらネット銀行の場合は、「履歴事項全部証明書(登記簿謄本)」や「印鑑証明書」を準備しなくても口座を開設できるため、スムーズに手続きが完了します。

②店舗型銀行と比べて振込手数料が安い

ネット銀行は、店舗型銀行と比べて振込手数料が安いのも魅力です。

メガバンクなど店舗型銀行の場合は、同一銀行・同一支店内宛ての振込手数料は無料でも、他行宛ての振込手数料が500~600円程度かかることが一般的です。また、月額基本料金がかかる銀行もあります。

ネット銀行なら、月額基本料金は無料、他行宛ての振込手数料も150~300円程度で済む銀行がほとんどです。GMOあおぞらネット銀行の場合は、他行宛ての振込手数料は1件あたり145円と業界最安値水準(※)となっています。

※ 2024年2月時点の各社公表資料等による当社調べ。調査対象範囲は、大手行およびインターネット専業銀行のうち法人顧客向け口座を提供している銀行を対象にしています。また、各社の手数料割引のプログラムや期間限定等のキャンペーン等は除いております。

毎月30件ずつ3万円以上のほか金融機関宛ての振込を行った場合、以下のように、年間にすると大きなコストの差が出ます。

9. サラリーマンが会社設立した時の法人口座はネット銀行がおすすめ

 会社設立当初にコストをできるだけ削減したいサラリーマンには、振込手数料が安いネット銀行がおすすめです。

③24時間365日いつでもどこでも利用できる

システムメンテナンス時を除いて、24時間365日いつでもどこでも専用アプリやブラウザからインターネットバンキングを利用できるのも大きなメリットです。

店舗型銀行の場合は、窓口が閉まる15時以降の振込は翌営業日扱いになることがあります。しかし、ネット銀行だと、原則24時間365日リアルタイムでの手続きが可能です。
※ただし、振込先の金融機関の状況によっては翌営業日扱いになることがあります。

振込以外のさまざまな手続きもオンライン上で、早朝や深夜、土日祝日でも、移動中であっても、スマートフォンやパソコンから簡単に操作できます。

会社設立後の法人口座は、利便性も高く、経済的にもメリットが大きいネット銀行をおすすめします。

【GMOあおぞらネット銀行とほかネット銀行の違い】

【GMOあおぞらネット銀行とほかネット銀行の違い】

\ネット銀行の中でもGMOあおぞらネット銀行がおすすめ/

GMOあおぞらネット銀行は以下のような特長があり、ネット銀行の中でも多くの会社さまに選ばれているおすすめの銀行です。


・口座開設スピードが平均1.5日と早い!(2023年7月法人口座申込企業の実績)
・口座維持費用は一切かからない
・振込手数料は同行間無料、他行宛ても145円と業界最安値水準(※)
・口座開設月の翌々月まで3カ月間、他行宛て振込手数料が毎月20回無料
・各種税金支払い・社会保険料の支払いにも対応可能


※ 2024年2月時点の各社公表資料等による当社調べ。調査対象範囲は、大手行およびインターネット専業銀行のうち法人顧客向け口座を提供している銀行を対象にしています。また、各社の手数料割引のプログラムや期間限定等のキャンペーン等は除いております。



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まとめ

本記事では、サラリーマンの会社設立について解説してきました。最後に、要点を簡単にまとめておきます。

サラリーマンが会社設立することは可能
・ただし「副業禁止」の会社に勤務している場合には注意が必要
サラリーマンが会社設立するメリット
・会社設立することで節税できる可能性が高い
・節税以外にもさまざまなメリットがある
サラリーマンが会社設立するデメリット
・会社の設立・維持には手間やコストがかかる
・会計処理・税務申告が複雑で難しい
・社会保険に加入しなければならない
・赤字でも税金を支払わなければならない
会社設立を検討しても良いサラリーマンはこんな人
・副業の所得が900万円を超えた場合
・副業の年商が1,000万円を超えてくる場合
・個人とは取引しない会社と取引したい場合
・サラリーマンの年収が700万~800万円を超えた場合
会社設立が向いていないサラリーマンはこんな人
・副業禁止の規定がある会社に勤務している方
・会社を設立しても節税につながらない方

なお、サラリーマンが会社設立した場合、社会保険の明細書などから、本業の勤務先にバレてしまう可能性が高いといえます。副業禁止の規定がある勤務先に務めている方は、本業の会社でトラブルになる可能性があるため十分に注意しましょう。

※ 本コラムは2024年2月28日現在の情報に基づいて執筆したものです。
※ 当社広告部分を除く本コラムの内容は執筆者個人の見解です。

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