【徹底比較】個人口座と法人口座の違い|サービス・費用・口座開設

法人口座開設を完全ガイド|経営者が失敗しない銀行の選び方とは

「会社を設立したら法人口座を開設した方がいいと言われたけど、個人口座と法人口座にはどのような違いがあるのだろうか。」

法人口座開設の必要性について考えたとき、まずは個人口座と何がどう違うのかが気になりますよね。

個人口座と法人口座は、サービス・費用・口座開設において、大きな違いがあります

法人口座では、経営相談や総合振込、ビジネスデビットカード発行など、ビジネスに役立つサービスが充実しています。

一方で、手数料や開設のハードルが高いため、「やはりしばらくは個人口座を使い続けよう」と考える人も多いでしょう。

しかし、法人口座を早めに開設しないと、経営の課題解決や効率化、ビジネスの成長を妨げることになりかねません。

たとえば、個人口座だと社会的信用度が低いため、取引を避けようとする法人・団体もあり、ビジネスチャンスを逃してしまうおそれがあります。

また、融資を受けたいと思ったときに、法人口座での取引実績がないと、希望する条件で借入できなかったり、入金の時期が遅くなってしまったりすることも考えられます。

この先の経営を考えると、法人口座を持っていた方が会社にとってプラスになるので、会社を設立したらすぐに法人口座を開設するようにしましょう。

この記事で分かること
●個人口座と法人口座の違い
●法人口座を開設すべき理由
●法人口座の選び方の重要性と金融機関別のおすすめ会社

本記事を読めば、個人口座と法人口座の違いと、法人口座開設の重要性について理解できるようになります。

ぜひ最後まで読んでいってくださいね。

ネット銀行ならGMOあおぞらネット銀行

GMOあおぞらネット銀行の法人口座は

・振込手数料の無料回数付き
・各種会計ソフトと無料で連携可能
・国税・社会保険料の口座振替可能

と経営者さまに役に立つサービスが満載です。

1.ビジネスを左右する個人口座と法人口座の違い5つ

個人口座と法人口座にはどのような違いがあるのでしょうか。

個人口座は個人のお金を扱い、生活や将来のために、管理や入出金、貯蓄、運用に利用することを目的として開設します。

それに対し、法人口座では会社のお金を扱い、経営のための管理や入出金、貯蓄、運用に活用します。

意義や目的の違いから、2つの口座には下表のような違いがあります。

【法人口座と個人口座の違い】
項目 法人口座 個人口座
名義・審査対象 法人 個人
利用に
ついて
サービスの
特長
融資や総合振込など、
経営に役立つサービスが充実
生活に役立つサービスが中心
口座維持費用 平均3,000~15,000円/月 平均0円~数千円/月
開設に
ついて
審査の難易度 個人口座よりも厳しく、断られる可能性もあり 審査あり
必要書類 ・本人確認書類
・会社の実態や事業内容に関する書類2点~8点
本人確認書類など2~4点
審査期間 約1~4週間 約1週間(窓口だと即日の場合も)

各項目について、次章以降で具体的に見ていきましょう。

2.個人口座と法人口座の違い《1》サービスの特長

まず、個人口座と法人口座で最も大きく異なる点が、金融機関が提供している商品・サービスです。

振込や海外送金など基本的な機能は共通ですが、個人口座ではほかにも住宅ローンや貯蓄預金など、生活に役立つサービスが提供されています。

対して、法人口座ではビジネスに役立つサービスが充実しており、その種類も多いです。

例として、GMOあおぞらネット銀行が展開している商品・サービスを下表にまとめました。

【GMOあおぞらネット銀行の個人口座と法人口座における、ビジネスに関する商品・サービスの違い】
サービス名 法人口座 個人口座
振込・振替
一括振込 〇※999件まで 〇※99件まで
総合振込 ×
口座振替 〇※収納機関によって異なる 〇※収納機関によって異なる
Pay-easy(ペイジー)
デビット付キャッシュカード 〇※ビジネスデビットカード
海外送金
外貨預金
FX
アプリ
振込入金口座 ×※ただし、つかいわけ口座の利用が可能
複数口座 ×※ただし、つかいわけ口座の利用が可能
ビジネスID管理・電子証明書 ×

上表から、振込等の基本的な提供サービスは法人口座も個人口座も変わらないものの、法人口座では経営していくうえで便利なサービスが充実していることが分かりますね。

なお、法人向けサービスの内容は、金融機関によって大きく異なります。金融機関ごとのサービスの特長については下表を参考にしてください。

【金融機関ごとの法人向けサービスの特長】
金融機関の種類 法人向けサービスの特長
ネット銀行 テクノロジーを生かしたサービス
都市銀行 上場支援や資産運用など、大企業向けのサービス
地方銀行・信用金庫 地域の情報網を生かした中小企業支援のサービス

このように、各金融機関ではそれぞれの強みを生かしたビジネスサービスを提供し、利用者の事業発展に貢献しています。

3.個人口座と法人口座の違い《2》費用

2つ目の違いは、口座利用にかかる費用です。

一般的に、法人口座の方が個人口座よりも料金設定が高いところが多いです。

個人口座では平均的な利用状況だと毎月数千円以内におさまりますが、法人口座だと1カ月に約3,000~15,000円ほどかかるでしょう。

実際に、よく利用する「インターネットバンキング」と「振込手数料」の2項目において、主要な金融機関の料金を比較してみましょう。

【検証:個人口座と法人口座の3万円以上の振込手数料比較】
  インターネットバンキング利用料 振込手数料(3万円以下)
個人口座 法人口座 個人口座 法人口座
同一支店宛て 他行宛て 同一支店宛て 他行宛て
GMOあおぞら
ネット銀行
無料 無料 無料 75円 無料 145円
ネット銀行A 無料 無料 無料 145円 52円 229円
都市銀行B 無料 2,200円 無料 165円 110円 495円
地方銀行C 無料 2,200円 無料 165円 無料 385円
信用金庫D 無料 3,300円 無料 264円 無料 264円

※インターネットバンキングは標準的なプランを採用
※振込手数料はインターネットバンキング利用による
※割引プランやキャンペーンを除く

上表からも分かるとおり、個人口座はほとんどがインターネットバンキング利用料を無料にしていますが、法人口座だと有料で数千円に設定しているところが多くあります。

振込手数料も、法人口座は個人口座の倍近い料金設定のところが大半です。一方で、両者で振込手数料が変わらない金融機関も一定数存在します。

料金についても、商品・サービスと同様、金融機関によって大きなバラつきがあります。

4.個人口座と法人口座の違い《3》口座開設の難易度

3つ目の違いは、口座開設の難易度です。

もちろん個人口座も法人口座も金融機関が設ける一定の条件や基準を満たさなければ、口座の開設を断られることがあります
さらに法人口座の場合は事業内容の確認や提出書類が個人口座の作成よりも多い等、法人ならではの審査もあります。

「法人口座に関するアンケート(出典:創業手帳「経営者はどうやって法人口座を選んでいるのか? 」)」によると、法人口座を開設した人の中で、開設時に困ったこととして、23.7%の人が「開設を断られた」と回答していました。

法人口座は審査が厳格に行われ、その結果開設を断られるケースも少なくありません。
審査が厳しいことの大きな理由は、法人口座が不正に利用されることを防ぐためです。

近年、振り込め詐欺をはじめ、還付金詐欺、フイッシング詐欺など、金融犯罪が横行しています。
また、銀行口座の売買、マネー・ローンダリング、口座の不正利用などいろいろなところで銀行口座が狙われております。

※マネー・ローンダリングとは、犯罪で得た資金の送金を転々と繰り返し、出所や所有者を分からないようにする行為です。

法人名義の口座開設が厳しくなった理由は、口座がテロ等の犯罪資金のロンダリングに利用される恐れがあることが原因の1つです。

テロ資金供与を防止するための国際間合意であるTATF(Financial Action Task Force)をはじめ、世界規模で犯罪資金に対する規制が強化されております。

このような流れを受けて銀行口座を作成する際には、審査が厳重かつ、慎重に行われております。

審査基準は各金融機関によって異なりますが、一般的には下記にあてはまる会社は、断られる可能性が高いでしょう。

【法人口座開設を断られやすい会社の特長】
1.事業の実績がない
2.事業内容や目的が分かりにくい
3.資本金が少ない
4.代表者が信用性にかける
5.登記した住所で事業を行っていない

また、審査の難易度について各金融機関は公表していないため、難易度は分かりません。
ただ、一般的にネット銀行は店舗型銀行と比較すると柔軟に対応してくれる傾向があります。

5.個人口座と法人口座の違い《4》開設の必要書類

4つ目の違いは、口座開設申込時の必要書類です。

法人口座の方が必要な書類が多く、準備に時間がかかる書類が求められることもあります。

理由は、書類を通じてどのような会社か慎重に見極めるためで、審査が厳格化した背景は前節でお伝えしたとおりです。

個人口座と法人口座では必要書類にどのような違いがあるのか、一般的に求められることが多い書類を下表にまとめました。

【一般的な金融機関の開設に必要な書類】
個人口座 法人口座
・銀行印(ネット銀行では不要)
・本人確認書類(運転免許証など)
・住所を確認できるもの
下記の内2点~8点の書類の提出を求められることが多い
・履歴事項全部証明書
・法人の印鑑証明書
・本社確認書類(不動産の登記事項証明書・賃貸借契約書など)
・事業内容確認書類(会社案内・パンフレットなど)
・事業実態確認書類(契約書・請求書など)
・法人設立届出書(税務署受付印があるもの)
・法人番号指定通知書
・許認可証(飲食業・建設業・宿泊業など一部の業種)
・銀行印(ネット銀行では不要なところも)
・代表者等の本人確認書類(運転免許証など)

※申込する銀行によって必要書類は異なります。必ず申込する前に各銀行のWebサイトでご確認ください。

上記のとおり、個人口座開設に必要な書類は少なく、すぐ準備できるものばかりです。

一方、法人口座は必要書類が多く、法務局や税務署から取り寄せる必要がある書類もあります。

たとえば、「履歴事項全部証明書」は、法務局から取得しなければいけません。法務局に訪問する場合は手間がかかり、郵送などで取り寄せる場合は時間がかかります。

このように、法人口座の必要書類は、そろえるだけでもある程度の手間と時間がかかるでしょう。

しかし、必要書類は金融機関によって大きく差があり、中には条件を満たせば本人確認書類だけで申し込める銀行も存在します。

6.個人口座と法人口座の違い《5》開設の審査期間

最後5つ目の違いは、口座開設にかかる審査期間です。

個人口座は、窓口の場合だと即日で開設できることもありますが、法人口座は開設まで約1~4週間かかります

これも理由は前節・前々節と同じで、審査を慎重に行うからです。

審査期間についても、下表のとおり金融機関によって幅があります。

【審査期間の目安】
金融機関 開設審査期間
ネット銀行 1~2週間
(最短即日のところもあり)
都市銀行・地方銀行 3~4週間
信用金庫 2~3週間

ネット銀行は、総じて審査期間が短い傾向があります。申込から書類提出まで原則オンラインで完結でき、一元化されたデータ処理で審査が行われるため郵送や待ち時間などのタイムロスもないためです。

7.会社設立したなら法人口座を早めに開設すべき!個人口座を使い続けることのデメリット3つ

ここまで個人口座と法人口座の違いを解説してきましたが、会社を設立したなら法人口座を早めに開設すべきです。

法人口座の開設は義務でなく任意であり、料金の高さや開設へのハードルの高さから、ためらいを感じる人も多いでしょう。

しかし、これらのデメリットは金融機関の選び方次第で回避できます(金融機関の選び方は後述)。

それよりも個人口座を使い続けることのデメリットの方が大きいので、速やかに法人口座を開設するようにしましょう。

本章ではその理由について解説していきます。

【個人口座を使い続けることのデメリット3つ】
1.社会的信用を得にくい
2.資金管理がしにくい
3.融資を受けにくい

7-1.社会的信用を得にくい

個人口座を使い続けていると、社会的信用を得にくくなります。

個人口座は、前述したとおり審査があるものの、法人口座より難易度は低いです。しかし、法人口座は厳格な審査を通過しないと開設できません。

つまり、法人口座を持っていることは、金融機関から認められた会社であることを証明することになるのです。

会社の社会的な信用度が向上するので、取引先などから印象が良くなるでしょう。

逆に言えば、個人口座しか持っていないと、「法人口座を開設できないレベルの会社」と見なされてしまうおそれがあります。

具体的にどのようにビジネスに影響するのか、例を挙げて見てみましょう。

【個人口座を使い続けるA社の例】
とある会社がA社のサービスに興味を持ったが、上層部から「法人口座を持っていないところとは取引しない」と言われ、契約に至らなかった
【法人口座を開設したB社の例】
会社設立と同時にC銀行の法人口座を開設。取引先との請求書に法人名義の口座の記載ができ、取引先とスムーズに取引できた。

上記の違いのように、個人口座を使い続けることは、事業拡大とスムーズな経営を妨げる一因となります。

早めに法人口座を開設して、会社の信用度を安定させましょう。

7-2.資金管理がしにくい

個人口座を使い続けていると、正確な資金管理が難しくなる場合があります。

個人口座で事業のお金も取り扱うと、プライベートのお金と混ざってしまう可能性もあり、後々の経理業務にも影響がある場合があります。

法人口座を作れば、事業のお金だけを管理できるので、正確かつスムーズに経理業務を進められるようになるでしょう。

具体的に資金管理面でどのような違いが出るのでしょうか。

【個人口座を使い続けるA社の例】
・会社のお金とプライベートのお金を分ける作業が発生し、手間ひまもかかるうえに、ミスも起こりやすい
・通帳を見ただけでは、会社のキャッシュフローや財務状況を把握できない
資金の流れが不明瞭ということで税務署から疑われ、税務調査が入った
・税理士に税務処理を任せたいが個人口座を使用しているため、個人口座の利用履歴を提出しなければならず、ビジネスへ専念できない
・ほかの従業員に見せられないため、代表者自身だけで資金管理しなければいけない
【法人口座を開設したB社の例】
・会社のお金の入出金しかないので、お金の動きが一目で分かる。管理しやすく、経営の課題も見つけやすい
・会計ソフトと連携し、経理業務もスムーズに

上記のような個人口座の使い方だと、経理業務全体に悪影響を及ぼすことが分かりますね。

法人口座を開設することで、経理業務が改善され、効率的で健全な経営を行えるようになるでしょう。

7-3.融資を受けにくい

法人口座がないと、融資を受けにくいというデメリットもあります。

融資の審査では「貸したお金をきちんと返せるか」どうかが、融資可否の判断基準です。審査の申込では、「銀行取引明細表」の提出が求められ、どの金融機関で・どのくらい・どのように取引しているのかをチェックします。

事業の取引実績を積んでいる法人口座があると、融資元から「この会社は堅実に経営しているので、返済能力がある」と信頼を得られ、融資の審査に通りやすくなります

特に、法人口座を持っている金融機関からは、有利な条件で融資を受けられる可能性が高いでしょう。

個人口座しか持っていない場合、融資の審査で断られてしまうケースが珍しくありません。借入できたとしても、金額が低いなど、条件の希望がかなわない可能性があります。

融資のシーンを比較してみましょう。

【個人口座を使い続けるA社の例】
資金繰りに困り、融資条件の良いD銀行に融資を申し込んだが、断られてしまう。そこで、個人口座を持つE銀行に申し込んだら、法人口座を開設することを条件に審査に通った。
最終的には融資を得られたが、銀行巡りや法人口座開設に時間がかかり、借入が予定より遅くなってしまった。入金されるまで仕入先に代金を払えず、迷惑をかけてしまった。
【法人口座を開設したB社の例】
会社設立とほぼ同時に法人口座を開設。2年後、事業拡大のため、融資を申し込んだ。法人口座の入出金履歴も問題なく、無事審査を通過。金額などの条件もほぼ希望どおりに受けられることになった。

上記のように、個人口座だとスムーズに融資を受けられない可能性があり、事業がストップしてしまったり、支払が遅れたりするおそれがあります。

法人口座を作っておけば、いざというときに迅速に資金調達しやすいので、経営の助けになるでしょう。

 POINT! 

どうしても個人口座を使い続ける場合は、会社用とプライベート用を完全に分けて
一部業種によっては設立直後は法人口座を必要としない事業もあるでしょう。また、法人口座を作ろうとしたものの、開設審査に通らないケースも考えられます。
その場合は、個人口座を2つ用意して、会社用とプライベート用とそれぞれ完全に分けて使うようにしましょう。

8.ビジネス成長につなげるためには「金融機関選び」が重要|金融機関別の向いている会社

法人口座開設をビジネスの成長につなげるためには、金融機関選びが重要です。

個人口座と法人口座の違いにおいても、金融機関ごとにその特長は大きく変わることをお伝えしてきました。

もし会社に合っていない金融機関を選ぶと、事業にも生かせず、経理業務も改善されず、ただ手数料を払い続けるだけになってしまいます。

法人口座を最大限活用するためにも、各金融機関の特長を理解し、会社に合った金融機関を選ぶようにしましょう。

金融機関は大きく都市銀行・地方銀行・信用金庫・ネット銀行に分けられます。

それぞれの特長と、向いている会社について詳しく見ていきましょう。

【金融機関の特長と向いている会社】

上記リンクから、該当の金融機関に移動していただけます。

8-1.ネット銀行|手数料を抑えたい・早く開設したい会社

ネット銀行とは、店舗や専用ATMを持たず、オンライン上で取引を行うインターネット専業銀行です。

【ネット銀行の特長】
  位置づけ 詳細
ネームバリュー 高くはない
手数料 インターネットバンキング利用料目安:0円/月
振込手数料(他行宛て)目安:約145~300円/件
口座開設の難易度 設立直後でも開設できる可能性が高い
開設審査期間 約1~2週間、最短即日や翌営業日に開設できるところもある
融資 取扱いがないところもある。利用限度額が低かったり、金利が高い場合も

ネット銀行は、店舗を持たないため人件費がかからず、手数料が圧倒的に安く設定されています。インターネットバンキング利用料は原則かかりません。

インターネットバンキングも原則24時間365日利用可能(※)です。一元化したデータ処理で、審査もスピーディーに行われます。

一方で、店舗がないため対面によるサポートサービスには対応していません。

以上の特長から、ネット銀行が向いている会社は下記のとおりです。

【ネット銀行が向いている会社】
・設立直後の会社
・オンラインを中心に事業を行う会社
・手数料を安くしたい会社
・早く法人口座を開設したい会社
・時間や場所を選ばず法人口座を利用したい会社

(※システムメンテナンスを除く)

8-2.都市銀行|大企業・ハクをつけたい会社向け

都市銀行とは、全国的に支店展開している銀行のことで、下記のような特長があります。

【都市銀行の特長】
  位置づけ 詳細
ネームバリュー 知名度が高いので、会社の信用力もより高まる
手数料 インターネットバンキング利用料目安:約1,000~4,000円/月
振込手数料(他行宛て)目安:約500~600円/件
口座開設の難易度 事業実績がないと厳しいため設立直後の会社だと難しい場合も
開設審査期間 約3~4週間
融資 審査は厳しいが、限度額は高額であり、かつ金利が低い場合が多い

都市銀行は知名度が高いので、メイン口座に使用すると会社にハクがつき、取引先からも一目置かれるでしょう。

一方で、開設や融資審査の難易度は高く、設立したばかりの会社だと断られることも少なくありません。手数料も高く設定されています。

以上の特長から、都市銀行が向いている会社は下記のとおりです。

【都市銀行が向いている会社】
・設立から年数が経った会社
・ハクをつけたい会社

8-3.地方銀行|地域の中小企業・融資を希望する会社

地方銀行とは、特定の地域を中心に営業する、地域に根差した銀行です。

【地方銀行の特長】
  位置づけ 詳細
ネームバリュー 地域の人・法人からの印象が良い
手数料 インターネットバンキング利用料目安:約1,000~3,000円/月
振込手数料(他行宛て)目安:約500~600円/件
口座開設の難易度 ある程度事業実績がある方が望ましい
開設審査期間 約2~3週間
融資 審査は都市銀行と比較すると比較的柔軟で、条件によっては高額融資も可能

手数料や口座開設と融資の難易度、各商品・サービスの規模において、都市銀行と次に紹介する信用金庫の間ぐらいの位置づけです。

そのため、下記にあてはまる会社が地方銀行に向いています。

【地方銀行が向いている会社】
・地域の中小企業
・融資を受けたいと考えている会社

8-4.信用金庫|設立間もない、地域密着型の中小企業

信用金庫とは、地域住民や中小企業の利益を最優先し、相互扶助を基本理念とした非営利法人です。地方銀行と同じく、地域密着型の金融機関ですが、取引先はより規模の小さい中小企業が中心です。

法人口座を開設するためには会員になる必要がありますが、会員になれるのは従業員数300人以下または資本金9億円以下の法人のみと決まっています。

【信用金庫の特長】
  位置づけ 詳細
ネームバリュー 高くはないが、安心感がある
手数料 インターネットバンキング利用料目安:約1,000~3,000円/月
振込手数料(他行宛て)目安:約200~500円/件
口座開設の難易度 都市銀行や地方銀行と比較するとやや柔軟に対応してくれる
設立直後でも開設できる可能性が高い
開設審査期間 約2~3週間
融資 地方銀行と比較すると、審査は比較的柔軟だが、利用限度額が低く、金利も高い場合も

信用金庫は、「地域社会の繁栄」や「中小企業の健全な発展」を経営理念としており、地域で頑張っている起業家を応援しています。

そのため、口座開設と融資の審査難易度も低く、相談会や人材紹介など、経営者に寄り添ったサービス展開が魅力です。反面、小口案件が多く人件費がかかるので、手数料はやや高く設定されています。

以上の点から、信用金庫が向いている会社は下記のとおりです。

【信用金庫が向いている会社】
・設立間もない中小企業
・地域に根差した事業を行う会社
・経営の相談をしたい会社

上記の特長のとおり、どの金融機関にもメリット・デメリットがあります。
それぞれの特長を活かしながら複数の口座を持つこともおすすめです。


9.ネット銀行ならGMOあおぞらネット銀行|業界最安値水準&スピード開設

GMOあおぞらネット銀行は、多くの経営者さまに選ばれているネット銀行です。
(出展:おかげさまで法人口座開設10万件突破!期間限定 新規法人口座開設キャンペーンをスタート

テクノロジーを生かしたサービスが強みで、下表のとおりほかのネット銀行よりも高水準のサービスを提供しています。

【GMOあおぞらネット銀行とほかのネット銀行との違い】
  GMおあおぞらネット銀行 ネット銀行A ネット銀行B
同行宛て
振込手数料
同行内:0円 同行内:52円 同行内:55円
他行宛て
振込手数料
他行宛て:145円 他行宛て3万円未満:150円
他行宛て3万円以上:229円
他行宛て:160円
口座開設の
審査期間
最短即日 1~2週間 最短3~10日
社会保険料
口座振替
× ×
経営セーフティ共済口座振替 × ×

GMOあおぞらネット銀行が選ばれる理由について、詳しく紹介していきましょう。

【GMOあおぞらネット銀行が選ばれる理由】
1.おトクな利用料でコスト削減!振込手数料は145円で業界最安値水準
2.条件を満たせば最短即日~平均2営業日で口座開設!手間なくスピーディー!
3.充実した高水準のサービス展開

9-1.おトクな利用料でコスト削減!振込手数料は145円で業界最安値水準(※1)

GMOあおぞらネット銀行は、おトクな利用料で各種サービスを提供しているのが最大の強みです。

GMOあおぞらネット銀行の主な利用料について下表にまとめました。

【GMOあおぞらネット銀行の手数料】
振込手数料(当社宛て) 0円
振込手数料(他行宛て) 145円
※口座開設月の翌々月まで3カ月間、他行宛て振込手数料が毎月20回無料
インターネットバンキング利用料 0円
ほか ・総合振込・一括振込
・定額自動振込
・海外送金
・ビジネスデビットカード発行(※2)
・銀行API接続
・振込入金口座(バーチャル口座)
など
上記すべて別途料金なしで利用可能

他行宛ての振込手数料は145円/件と、業界最安値水準でご利用いただけます。当行宛て振込手数料とインターネットバンキング利用ならびに口座維持費はかかりません。

さらに設立1年未満の会社なら、登記上の設立月から12カ月間、他行宛て振込手数料が毎月20回無料です。
設立1年になるまで月20回無料の期間が続くので、設立直後の会社は特におトクにご利用いただけます。

ほかにも、各種法人向けサービスを別途料金なしで提供しています。たとえば、総合振込は追加料金が別途必要なところも多いですが、GMOあおぞらネット銀行では振込手数料のみでご利用いただけます。

※1 2024年8月時点GMOあおぞらネット銀行調べ。調査対象範囲は、大手行およびインターネット専業銀行のうち法人顧客向け口座を提供している銀行。各社の手数料割引のプログラムや期間限定等のキャンペーン等は除く。
※2 盗難紛失等で再発行する場合は発行手数料がかかります。

9-2. 条件を満たせば最短即日~平均2営業日で口座開設!手間なくスピーディー!

GMOあおぞらネット銀行なら、手間なくスピーディーに法人口座を開設できます。

【GMOあおぞらネット銀行の法人口座開設】
・条件を満たせば、最短即日~平均2営業日(※)で法人口座開設が可能
・オンラインで完結
・必要書類は身分証明書と事業内容確認書類1点以上のみ(個別の状況に応じて追加書類あり)
・印鑑レス・ペーパーレス・郵送レス

※2024年2月実績値

最短即日の口座開設の条件は下記3つです。大半の人は問題なく条件を満たせるでしょう。

【最短即日の口座開設に必要な条件】
・スマートフォンで顔をセルフィー動画で撮影できること
・取引責任者さまと代表者さまが同一であること
・取引責任者さまが運転免許証・運転経歴証明書・マイナンバーカード・在留カード・特別永住者証明書のいずれかを持っていること

スピーディーに口座開設できることで、会社の経理体制が素早く整えられるようになります。

また、開設申込のための準備も少ないので、創業期で忙しい経営者でも、手間なく開設手続きを進められます。

<ご注意事項>
・審査の状況によりお時間がかかる場合がございます。あらかじめご了承ください。
・当社休業日にお申し込みいただいた場合は、当日の口座開設はできませんのであらかじめご了承くださいますようお願いいたします。
・ビジネスデビットカードは当日ご利用いただけません。後日転送不要の簡易書留にてご登録法人住所宛てにお送りいたします。
・当社から送付する郵便物をお受け取りいただけない場合、口座の利用制限やカード・口座解約となる場合がございます。

9-3. 充実した高水準のサービス展開

GMOあおぞらネット銀行は、法人のお客さまに便利なサービス展開も強みのひとつです。

【GMOあおぞらネットの銀行の法人用サービス】
・Mastercardビジネスデビットカードは最大1.5%をキャッシュバック(※)
・総合振込は追加料金なし最大9,999件処理可能
・1法人につき最大20口座開設可能(代表口座1口座+追加口座19口座)
・各種会計ソフトと無料で連携できるので業務効率化にも
税金・社会保険料等の各種口座振替に対応
など

※税金や公共料金など一部キャッシュバック率が異なる利用先がございます。キャッシュバック率の詳細はこちら
※詳しくはこちら:法人・個人事業主のお客さま向け Mastercardビジネスデビットカードのサービスを強化!海外加盟店のご利用で最大1.5%キャッシュバックを常設プログラムとして開始

また、ネット銀行のデメリットである税金・社会保険料の口座振替や経営セーフティ共済の口座振替にも対応しております。

上記のサービスをうまく活用することで、コスト削減と業務改善を実現でき、よりスムーズに事業を運営できるようになるでしょう。

まとめ

あらためて本記事の内容をまとめていきます。

個人口座は個人の生活や将来のために利用する口座であるのに対し、法人口座は経営のために利用する事業専用口座です。

2つの口座には主に下表のような違いがあります。

【法人口座と個人口座の違い】
項目 法人口座 個人口座
名義・審査対象 法人 個人
利用に
ついて
サービスの
特長
融資や総合振込など、
経営に役立つサービスが充実
生活に役立つサービスが中心
口座維持費用 平均3,000~15,000円/月 平均0円~数千円/月
開設に
ついて
審査の難易度 個人口座よりも厳しく、断られる可能性もあり 審査あり
必要書類 ・本人確認書類
・会社の実態や事業内容に関する書類2点~8点
本人確認書類など2~4点
審査期間 約1~4週間 約1週間(窓口だと即日の場合も)

法人口座の開設は義務ではありませんが、会社を設立したら早めに法人口座を作るようにしましょう。

なぜなら、事業用口座が個人口座のままだと、下記デメリットがあるからです。

【個人口座を使い続けることのデメリット3つ】
1.社会的信用を得にくい
2.資金管理がしにくい
3.融資を受けにくい

法人口座を開設するときは、金融機関選びが重要です。それぞれの金融機関の特徴を理解し、自社に合ったところを選ぶようにしましょう。

【金融機関の特長と向いている会社】
1.ネット銀行|手数料を抑えたい・早く開設したい会社
2.都市銀行|大企業・ハクをつけたい会社向け
3.地方銀行|地域の中小企業・融資を希望する会社
4.信用金庫|設立間もない、地域密着型の中小企業

以上、本記事をもとに法人口座を開設でき、ビジネスの役に立つことを願っております。

※ 本コラムは2024年8月28日現在の情報に基づいて執筆したものです。
※ 当社広告部分を除く本コラムの内容は執筆者個人の見解です 。

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