クラウドファンディングをご存じでしょうか?クラウドファンディング(Crowdfunding)とは、インターネットを通じてやりたいことを発表し、賛同者から広く資金を調達する方法です。目的は、資金調達がメインですが、テストマーケティングや販路開拓といった幅広い分野でも活用されています。
目次
1.クラウドファンディングの種類は4パターン
起業家にとって、開業資金の調達は、起業における関門の一つです。その関門をクリアする一助になってくれるのが、クラウドファンディングです。
クラウドファンディングは、大きく分けて、投資を目的とする「投資型」と、そうではない「非投資型」があります。さらに「投資型」と「非投資型」から、下記の表のとおり、それぞれ2つのタイプに分けることができます。
クラウドファンディングのカテゴリ | 種類 | 支援者へのリターン |
---|---|---|
投資型 | 融資型 | 分配金 |
株式型 | 株式・配当 | |
非投資型 | 寄付型 | なし |
購入型 | 商品やサービス |
1-1.投資型クラウドファンディング
投資型クラウドファンディングには、融資型と株式型があります。融資型は、ファンドというところに集めたお金を起案者へ貸し出します。支援者は、分配金という形でリターンを受け取ります。株式型は、支援者のお金を起案者は出資という形で受け取ります。支援者は、リターンとして株式を受け取り、利益がでれば株主配当を受け取ることができます。
※ 投資型クラウドファンディングは金融商品取引法の規制対象となり、勧誘を行うためには金融商品取引業者として登録を受ける必要があります。
1-2.非投資型クラウドファンディング
非投資型の2パターンのうち、寄付型は支援者へのリターンは基本的にありません。リターンがある場合も、お礼のメールやWebにて進捗状況を伝えるといったものになります。主に非営利目的のための資金調達として使われており、NPOなど非営利団体が、環境保護や人道支援などを行う場合に利用することが多いです。
一方、購入型クラウドファンディングは、支援者がお金を出す見返りに、プロジェクトが提供する何らかの商品やサービスの提供を受けることができます。クラウドファンディングの大半は、この購入型が主流ともいえます。CAMPFIRE(キャンプファイヤー)やREADYFOR、Makuakeといったサイトが代表的な例です。
2.クラウドファンディングといえば購入型
クラウドファンディングの主流は購入型です。以降は、その購入型の内容について解説します。
クラウドファンディングのメリットは、以下の5つが挙げられます。
・新たな資金調達手段
・テストマーケティング
・販売・販促手段
・ファンをつくる
・実績が客観的な評価になる
特に開業時は、新規販売先の開拓や自社商品のファンづくりといった着手しなければいけないことのほか、経験と実績が不足しています。クラウドファンディング購入型を行うことによって、市場からのニーズが、どの程度あるのかを調査するテストマーケティングにもなります。
クラウドファンディング購入型は、お金を出してもらう対価として、自社の商品やサービスなどを支援者に提供します。起業家などがクラウドファンディングのサイト上で、商品やサービスをPRし、支援者は気に入った商品やサービスに資金を提供して、商品やサービスを事前に購入します。商品やサービスの提供を伴うため、BtoCのビジネスと相性が良いといえます。
3.クラウドファンティングを始めるには
クラウドファンディングを始めるには、計画作成・資金計画・目標金額・スケジュール作成・プラットフォーム選定・プラットフォーム側の審査と決めなければならないことがたくさんあります。起業時にクラウドファンディングを活用して資金調達するには、創業融資や、会社設立、許認可など、起業全体のスケジュールを管理しながら進めていくことが必要です。
4.プロジェクトの成功率を高めるためには
プロジェクトを成功させるためには準備がとても大事です。以下、4つのフェーズについて見ていきましょう。
4-1.プロジェクトスタート前
スタート前の準備が、とても重要です。1人ですべて行うよりは、協力者を募りプロジェクトチームを組成した方が良いでしょう。SNSフォロワー、インフルエンサー、家族・友人・知人などが協力者になります。
4-2.プロジェクトスタート直後
スタート直後が肝心です。理想は、1週間で目標の30%を達成することです。スタートダッシュが切れると、調子の良いプロジェクトと認識され話題性が作れます。
4-3.プロジェクト序盤・中盤
SNSを中心に定期的な拡散が必要です。プロジェクトへの熱い想い、ページのリンク、インフルエンサーや知人にお願いするなど、積極的に活動しましょう。また、更新日にページビューが上がる傾向にあるので、プロジェクトページのレポート更新も欠かさず行いましょう。さらに、プロジェクトページの修正・変更に加えて、最後の1週間までに目標の80%を達成しましょう。
4-4.プロジェクト終盤
最後の1週間で追い込みをかけましょう。最後のお願いや、カウントダウン投稿など、最後まで資金調達をあきらめない姿勢をみせましょう。最後の1週間は、特に支援が集まりやすい傾向にありますので、最後まであきらめずに取り組みましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。起業家の資金調達の手段は、自己資金や融資が中心ですが、クラウドファンディングは新たな資金調達の手段として注目されています。新たな資金調達手段を検討されている方は、特徴をよく理解して行ってみてはいかがでしょうか。
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※ 本コラムは2022年11月21日現在の情報に基づいて執筆したものです。
※ 当社広告部分を除く本コラムの内容は執筆者個人の見解です 。