会社設立に必要な印鑑の種類のまとめ!印鑑の役割や注意点までを解説

会社設立時にかかる費用は?株式会社と合同会社それぞれの場合を解説

起業に必要な準備は何でしょうか。ビジネスのアイディアはもちろんのこと、事業に必要な物品を揃えたりと、細々とした作業がとても大切となってきます。中でも、印鑑は会社設立後も使用する大切なもの。しかし、意外と起業を考えている人の中で、しっかりと印鑑について把握している人は少ないのではないでしょうか。本記事では、会社設立の際に用意しておくべき印鑑の種類や使用上の注意点を紹介します。

なお、印鑑の準備から会社設立までの一連の流れを詳しく知りたい方は以下の記事もおすすめです。
>>会社設立に必要な印鑑とは?種類や使い方、印鑑登録の方法まとめ

1.会社にとって印鑑の必要性とは

独立開業や新規事業を起こす場合、法人登録はもとより、その後のいろいろな手続き・申請・契約など、さまざまな場面で印鑑が必要となります。印鑑廃止が進んでいるとはいえ、印鑑は、会社としての責任と意思を証明する非常に重要なアイテムです。印鑑の種類にもよりますが、社内・社外を問わず、目に触れる機会が多いものでもあります。素材などにこだわった印鑑を持つことは、仕事の道具にしっかり注意を払ったビジネスマナーを尊重している経営者であるという証明にもなるでしょう。

2.会社設立時に必要な印鑑の種類

印鑑と一口に言っても、代表者印・社印・銀行印・ゴム印などさまざまな種類があります。本段落では、会社設立時に必要な印鑑の種類を紹介していきます。

2-1.代表者印

法務局に登録申請を行う際や重要な契約を締結する際などに用いられるのが、代表者印です。実印、会社実印、丸印とも呼ばれ、会社を代表する印鑑といっても過言ではありません。代表者印は、法務局に登録する必要があり、その際の制限として「一辺の長さが1cmを超え、3cm以内の正方形に収まる」ものと規定されています。この条件を満たしていれば、ほかに決まりはありませんが、一般的には18mmの丸印が使用されるケースが多いです。代表者が交代した場合でも変える必要はありません。そういった意味では、常に経営者の手元にある会社の代表者の印とも言えるでしょう。会社設立前に作っておくと、後の手続き対応がスムーズに行えます。

2-2.社印

社印は角印とも呼ばれ、請求書や領収書の発行などの日常業務の中で使われる印鑑のことを言います。必ずしも会社設立の際に作る必要はありませんが、代表者印と区別することで悪用されるのを防ぐ効果があるので便利です。社印は、サイズや形など特に規定はありません。社外の人間の目に触れることが多い印鑑でもあるので、会社の個性をここでアピールするのも良いでしょう。

2-3.銀行印

銀行印は、銀行の口座を開設するのに必要となる印鑑です。社印と同様に、代表者印でも代替可能で、必ずしも作る必要はない印鑑です。ただ、銀行取引は、会社にとって重要なものなので、代表者印が悪用されるリスクを考えると、銀行取引専用の印鑑を作っておいた方が安心です。また、各種リース契約や銀行口座から引き落としをする時も、この印鑑を使用するので、別に作る場合は、代表者印と混同しないように注意しましょう。ネットバンクなら銀行印が不要なところも多いので、印鑑を作る前に銀行に確認するといいでしょう。

口座引き落とし手続きなどで印鑑を間違えてしまうと、書類の差し戻しで思わぬタイムロスが生じることがあります。こういった事態を避けるには、代表者印と区別しやすいように、代表者印会社実印よりも一回り小さくし、外側の円に会社名、内側の円に「銀行之印」を描いて作るという方法があります。

2-4.ゴム印

ゴム印は印鑑としての機能は果たしませんが、署名欄に自筆のサイン代わりに押したり、郵便物の宛名や社内の稟議書にサインしたりする際に便利です。座判と呼ばれることもあります。実務的には社印に次いで活躍する印鑑となるでしょう。ゴム印を押した横に、代表社印をはじめとしたさまざまな印鑑が押されるなど、他の印鑑とセットで使われることも多い印鑑です。

一般的には、会社名や本店所在地、代表者名、電話番号、FAX番号などが彫られています。それぞれの項目ごとに、セパレートになっているタイプもあります。横書きタイプと縦書きタイプの両方を準備しておくことで、書類の形式を問わず、組み合わせて使用することができ、手書きの煩雑な作業を軽減することができます。ゴム印も特に規定はなく、起業当初は、会社名、本店所在地、代表者名を要求される書類が多いので、表記する内容が決まり次第、早めに作ることで後のさまざまな手続きが楽になることでしょう。

3.印鑑証明の登録・取得方法

代表社印が効力を持つためには、法人で印鑑登録をすることが必要です。個人の場合は、居住している市役所ですが、法人の場合は、法務局へ印鑑届書と実印を用意し、提出することで印鑑登録を行います。この際、印鑑カード交付申請書を同時に提出することで、印鑑カードを発行してもらうことができます。それ以降は、印鑑カードと代表者の情報があれば、誰でも法人の印鑑証明書を取得することができます。印鑑カードは、実印同様、大切に保管するようにしてください。

4.会社における印鑑使用上の注意点

会社の印鑑は、会社の顔です。使用方法を間違えただけでも、大きな損失を被ってしまうリスクがあります。ここでは、会社における印鑑を使用する際の注意点を紹介していきます。

4-1.三文判の印鑑を会社では使わない

三文判とは、文具コーナーなどで陳列されているような、簡単に入手できる印鑑のことをいいます。大量生産されているという特長から、基本的に低価格で売られていることが多いでしょう。確かに魅力的ですが、悪意を持った第三者が簡単に入手できてしまうという危険性も秘めています。会社と同じ印鑑を入手した第三者に会社の名前を勝手に使われるなど、さまざまな悪事に利用されてしまうかもしれません。

悪意を持った第三者が会社のふりをして契約をし、トラブルを起こしてしまった場合でも、同じ印鑑を使用しているということで、会社が責任を取らねばならないという事態に発展してしまう可能性があります。このようなトラブルを避けるためにも、手彫りでオーダーメイドの印鑑を公式の印鑑として会社で使うようにしましょう。

4-2.捨て印や白紙委任状への押印は避ける

捨て印とは、契約書で訂正する箇所が出てきてしまった時を想定し、あらかじめ欄外に押しておく印鑑のことをいいます。白紙委任状は、代理人や委任内容部分が白紙の委任状のことをいいます。つまり、その書類に押印してしまった後で、相手方がこちらの確認なく好きに内容を改変したり、代理人や委任内容を作成したりすることができてしまうのです。当然、トラブルの温床となります。日ごろから、会社内でどれほど厳重に印鑑を管理していても、これでは印鑑を無下に扱ってしまっていることと同じです。

よって、これらへの押印は、絶対に避けるべきですが、実務においては、大企業であっても契約書類に捨て印欄を設けており、そこに押印を要求していることは少なくありません。また、どれだけ確認をしても、ケアレスミスによって、こちらが契約書類の訂正が必要な状態を引き起こしてしまうこともゼロではありません。そのため、捨て印の押印が必要な場面もありますが、改変などのリスクがあることをあらかじめ把握しておくことが必要です。原則として、捨て印は押印すべきではありませんが、やむを得ない場合は、押した時点の契約書をコピーするなどして、仮に改変されたとしても対抗できるようにしておくべきでしょう。白紙委任状に関しては、いかなる場合も押印すべきではありません。その強要を迫られた場合は、相手方との取引自体を少し考えた直した方が良いでしょう。捨て印と白紙委任状は、相手方の企業風土を見抜くのにも有効な手段です。

4-3.銀行印

銀行印は、銀行の口座を開設するのに必要となる印鑑です。社印と同様に、代表者印でも代替可能で、必ずしも作る必要はない印鑑です。ただ、銀行取引は、会社にとって重要なものなので、代表者印が悪用されるリスクを考えると、銀行取引専用の印鑑を作っておいた方が安心です。また、各種リース契約や銀行口座から引き落としをする時も、この印鑑を使用するので、別に作る場合は、代表者印と混同しないように注意しましょう。ネットバンクなら銀行印が不要なところも多いので、印鑑を作る前に銀行に確認するといいでしょう。

口座引き落とし手続きなどで印鑑を間違えてしまうと、書類の差し戻しで思わぬタイムロスが生じることがあります。こういった事態を避けるには、代表者印と区別しやすいように、代表者印会社実印よりも一回り小さくし、外側の円に会社名、内側の円に「銀行之印」を描いて作るという方法があります。

4-4.ゴム印

ゴム印は印鑑としての機能は果たしませんが、署名欄に自筆のサイン代わりに押したり、郵便物の宛名や社内の稟議書にサインしたりする際に便利です。座判と呼ばれることもあります。実務的には社印に次いで活躍する印鑑となるでしょう。ゴム印を押した横に、代表社印をはじめとしたさまざまな印鑑が押されるなど、他の印鑑とセットで使われることも多い印鑑です。

一般的には、会社名や本店所在地、代表者名、電話番号、FAX番号などが彫られています。それぞれの項目ごとに、セパレートになっているタイプもあります。横書きタイプと縦書きタイプの両方を準備しておくことで、書類の形式を問わず、組み合わせて使用することができ、手書きの煩雑な作業を軽減することができます。ゴム印も特に規定はなく、起業当初は、会社名、本店所在地、代表者名を要求される書類が多いので、表記する内容が決まり次第、早めに作ることで後のさまざまな手続きが楽になることでしょう。

まとめ

印鑑は、手のひらに収まる小さなアイテムです。しかし、起業した後は「信頼の証」として活躍し、会社の命運を握るものとなっていきます。経営者にとっては、自分の分身ともいえるでしょう。だからこそ、自分の中で納得できるよう、しっかり吟味して大切に選び、選んだ時の初心を忘れずに、印鑑を粗末に扱わないように心がけましょう。

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※ 本コラムは2022年1月31日の情報に基づいて執筆したものです。
※ 当社広告部分を除く本コラムの内容は執筆者個人の見解です 。

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