「バーチャルオフィスで銀行口座は開設可能なのか。」
「バーチャルオフィスだと口座開設に不利になると言う噂を聞いた。本当なのか。」
バーチャルオフィスとは、「仮想のオフィス」を意味します。
バーチャルオフィスの住所で法人登記をした法人は、その住所を作業場にして活動しているわけではありません。ですが、オフィスがないと不便なこともあり、実際には作業場ではない空間をオフィスと見立てることで、郵便物の受取や電話番号の利用など、オフィスの一部作業場として利用しているのがバーチャルオフィスです。
近年、コロナ禍の影響やITビジネスの拡大により、特定のオフィスを作業場として利用しない働き方が広がる中、バーチャルオフィスで起業をする人も増えています。
そんな新しい働き方の1つである、バーチャルオフィスの利用で法人口座が開設しづらいと聞いて、不安に思う人も多いのではないでしょうか。
バーチャルオフィス利用でも、しっかりと事業に取り組んでいれば、法人口座は開設できます。
とはいえ、銀行によっては、「バーチャルオフィス利用の場合は開設不可」という見解のところも少なくありません。
バーチャルオフィスを利用していて法人口座を開設したい場合は、バーチャルオフィスでも申込可能な銀行を選ぶようにしましょう。そのうえで、審査対策も万全に行う必要があります。
審査の厳しさについては各銀行によって差がありますが、ネット銀行がおすすめです。
ネット銀行は、バーチャルオフィスでも、比較的柔軟に対応してくれるところが多いからです。
ネット銀行以外だと、「バーチャルオフィスでも申込は可能」という見解を示している銀行であっても、そもそもの法人口座開設の審査基準が厳しい傾向にあります。特に、設立したばかりの会社だと、さらに審査通過の難易度は上がるでしょう。
そのため「バーチャルオフィス可」という基準だけで銀行を選んでいると、口座開設が遠のいてしまいかねません。バーチャルオフィス利用での口座開設審査の通過率を上げたいなら、ネット銀行にしぼって申し込むことが近道です。
本記事では、バーチャルオフィス利用の法人口座開設について、下記の内容をお伝えしていきます。
この記事で分かること |
---|
●バーチャルオフィス利用でも法人口座を開設できるかどうか ●バーチャルオフィス利用でも法人口座を開設しやすい銀行 ●バーチャルオフィス利用でも法人口座の開設確率が上がるポイント ●法人口座を開設しやすいバーチャルオフィスの選び方4つ |
本記事を読めば、バーチャルオフィス利用でも法人口座を開設できる方法が分かり、自社に合った銀行を選べるようになります。
ぜひ、最後まで読んでくださいね。
目次
1.バーチャルオフィスでも法人口座を開設できる!
会社の住所がバーチャルオフィスでも、法人口座を開設することは可能です。
確かにバーチャルオフィス利用による口座開設は、事務所を借りて事業を行う場合より審査が厳しくなる傾向があります。
しかし、しっかりと事業に取り組み、口座開設の準備を適切に行えば、大半の会社は法人口座を開設できるでしょう。極端に不安になる必要はありません。
実際に、バーチャルオフィスを利用していて法人口座を開設できている人はたくさんいます。
なぜバーチャルオフィスだと法人口座開設が難しいと言われているのか?
→世間で「バーチャルオフィスだと法人口座を開設できない」と言われているのは、バーチャルオフィスで開設した法人口座が、犯罪に利用されてしまうケースが頻発しているからです。
バーチャルオフィスは比較的誰でも借りやすいので、バーチャルオフィスの住所で法人口座を開設し、犯罪で得た資金をそこへ入金するという手口が横行しました。
犯罪防止の観点より、警察や金融庁は各銀行に、開設審査の厳格化を求めるようになりました。その結果、各銀行において、住所がバーチャルオフィスの場合は、慎重に審査を行うようになったのです。
しかし、近年はリモートワークが普及し、バーチャルオフィスの利用者が急増しています。そうした時代変化を受けて、柔軟に対応する銀行も増えてきたのです。
一時期はバーチャルオフィスに対して非常にシビアに判断している銀行も多くありましたが、現在は「バーチャルオフィスだから」という理由だけで開設を断られることも減りました。
2.バーチャルオフィスで法人口座を開設したいなら、銀行選びと審査対策が重要!
バーチャルオフィスで法人口座を開設したいなら、銀行選びと審査対策が重要です。
実際のところ、バーチャルオフィスに対する銀行の対応はさまざまです。
バーチャルオフィスに対して柔軟な銀行も増えてきましたが、Webサイトではっきりと「バーチャルオフィスは申込不可」と明記している銀行も少なくありません。
法人口座を開設するためには、まずはバーチャルオフィスでも法人口座を開設しやすい銀行を選ぶようにしましょう。
申し込む銀行を決めたら、次は審査対策を徹底して行う必要があります。
「バーチャルオフィスでも申込OK」という見解の銀行でも、実際には住所がバーチャルオフィスと書かれていると、より厳しくチェックを行うでしょう。
口座開設の審査時は、事業内容、資本金、代表者の経歴などをくまなくチェックして、最終的な判断を下します。
審査を通過するためには、書類や面談を通して「真面目にビジネスに取り組んでいる」姿勢を見せて、銀行の信頼を得ることが大切です。
3.バーチャルオフィスで口座開設するならネット銀行がおすすめ
まずは銀行選びから見ていきましょう。
銀行は、大きく都市銀行・地方銀行・信用金庫・ゆうちょ銀行・ネット銀行と、5つの種類に分類されます。
バーチャルオフィスで法人登記をした場合、法人口座の開設ならネット銀行がおすすめです。その理由について、次の順で紹介していきます。
【バーチャルオフィスで口座開設するならネット銀行がおすすめ】2.ネット銀行は使い勝手とコスパの良さも魅力
3-1.ネット銀行は《バーチャルオフィス×設立直後》でも開設可能なところが多い
5種類の銀行の中で、「バーチャルオフィス×設立直後」なら、ネット銀行が最も口座開設がスムーズに進みやすいでしょう。
バーチャルオフィス利用と設立直後、それぞれの要素について、各銀行の審査の傾向を下表にまとめました。
【各銀行の審査の傾向】銀行 | バーチャルオフィスへの対応 | 設立したばかりの会社への対応 |
---|---|---|
都市銀行 | 〇 一部柔軟な銀行もある |
× かなり厳しい |
地方銀行 | △ 厳しい |
△ やや厳しい |
信用金庫 | △ かなり厳しい |
△ やや柔軟 |
ネット銀行 | ◎ かなり柔軟 |
◎ 柔軟 |
バーチャルオフィスを利用する場合、ネット銀行ならバーチャルオフィスでも口座開設が可能なところが多くあります。
一方、地方銀行・信用金庫はバーチャルオフィスに厳しく、口座開設に至るには難易度が高いでしょう。
設立直後の会社に関しては、ネット銀行と信用金庫が口座開設の審査において比較的柔軟に対応していることが多い傾向にあります。
それに対し、都市銀行は設立直後の会社が開設するのは厳しいです。門前払いのところも少なくありません。
以上のことから、バーチャルオフィスで法人設立をしたばかりの会社なら、一番初めにネット銀行の口座開設審査に申込をしてみることをおすすめします。
ネット銀行は設立年数や事業形態にこだわらず、事業の内容や実績を重視することにより、門戸を広げて新規ユーザーを獲得し、競争力を高めてきました。
従来の審査方法にとらわれず、独自の審査プロセスを採用することで、バーチャルオフィス利用や設立直後であったとしても、「真面目で健全な会社」を見極められるようになってきたのです。
POINT!
一部の都市銀行も≪バーチャルオフィス×設立直後≫を支援している!
ネット銀行以外の一部の都市銀行では、創業期を支援している銀行もあり、中にはバーチャルオフィスでも柔軟に対応しているところもあります。
3-2.ネット銀行は使い勝手とコスパの良さも魅力
ネット銀行は開設審査の柔軟さだけではなく、提供しているサービスにも大きなメリットがいくつかあります。
【ネット銀行のメリット】・口座開設までがスピーディー
・24時間365日(※)いつでもどこでも利用できる
上記のメリットを、分かりやすいよう店舗型銀行(都市銀行や地方銀行、信用金庫等)と比較して下表にまとめました。
【ネット銀行と店舗型銀行との比較】ネット銀行 | 店舗型銀行 | |
---|---|---|
振込手数料 | 同行内:約0~100円 他行宛て:約150~250円 |
同行内:約100~200円 他行宛て:約250~600円 |
口座開設の審査期間 | 約1~2週間 | 約3~4週間 |
営業時間 | 24時間365日利用可能(※1) | 原則窓口平日9時-15時(※2) |
※1:システムメンテナンス時を除く
※2:インターネットバンキングを別途契約している場合は窓口利用時間と異なる
振込手数料が安いのは、「バーチャルオフィスでコストを抑えたい」というユーザーのニーズとマッチしています。
口座開設までの審査期間が短い点やオンライン上で24時間365日取引できる点も忙しい経営者さまにとって助かりますね。
このように、ネット銀行は大変使い勝手が良い銀行です。ネット銀行を選ぶことによって、事業をより円滑に進められるようになるでしょう。
4.ネット銀行はどこがいい?|バーチャルオフィス利用者の口座開設実績多数!GMOあおぞらネット銀行は使い勝手&コスパも抜群
ネット銀行なら、どの銀行を選べばいいでしょうか。
GMOあおぞらネット銀行では、多くのバーチャルオフィス利用者さまが法人口座を開設している実績があり、バーチャルオフィス利用でも口座開設の審査に不利になることはありません。
出典:GMOあおぞらネット銀行「ご質問詳細 | よくあるご質問」
GMOあおぞらネット銀行では、バーチャルオフィスを利用した場合でも法人口座開設は可能です。
Webサイトに「登記されている法人所在地がバーチャルオフィス(レンタルオフィス)であっても口座開設」と明記しています。
グループ会社のGMOオフィスサポート(株)が、バーチャルオフィスを運営しているので、バーチャルオフィスへの理解が深いのです。
詳細:バーチャルオフィスで銀行法人口座は開設出来る?! 〜開設実績をご紹介〜
そのほかにも、GMOあおぞらネット銀行の各種サービスのうち、特におすすめできるポイントについて、下記3点を紹介していきましょう。
2.スピーディーで簡潔な口座開設|条件を満たせば最短即日で口座開設可能
3.急ぎの支払いにも対応できる!振込は24時間当日扱い
4-1.各種手数料が安い!振込手数料は業界最安値水準145円
GMOあおぞらネット銀行では、安い手数料で各種サービスを利用できます。
特に、振込手数料については、他行宛ての振込手数料は、1回につき145円~と業界最安値水準(※)です。
※2024年2月時点の各社公表資料等による当社調べ。調査対象範囲は、大手行およびインターネット専業銀行のうち法人顧客向け口座を提供している銀行を対象にしています。また、各社の手数料割引のプログラムや期間限定等のキャンペーン等は除いております。
さらに、誰でも口座開設月の翌々月までの3カ月間は他行宛て振込手数料が毎月20回無料、また、設立1年未満の会社だと、登記上の設立月から12カ月、間他行宛て振込手数料が毎月20回無料です。
同行間同士の振込手数料と月額利用料は発生しません。
振込手数料(当社宛て) | 0円 |
---|---|
振込手数料(他行宛て) | 145円 ※口座開設月から3カ月間(設立1年未満なら設立月から12カ月間)は月20回まで振込無料回数の特典あり |
口座維持費用 | 0円 |
法人ともなれば取引件数も多く、意外に振込手数料もかかるもの。GMOあおぞらネット銀行ではあれば経費削減にも効果的です。
4-2.スピーディーで簡潔な口座開設|条件を満たせば最短即日で口座開設可能
GMOあおぞらネット銀行では、スピーディーで簡潔な口座開設で、条件を満たせば最短即日に開設することも可能です。
最短即日の口座開設のために必要な条件は下記3つです。
【最短即日の口座開設に必要な条件】・取引責任者さまと代表者さまが同一であること
・取引責任者さまが運転免許証・運転経歴証明書・マイナンバーカード・在留カード・特別永住者証明書のいずれかを持っていること
申込に必要な書類は「本人確認書類・事業内容を確認できる書類1点以上」の2点のみ(※)で、完全オンライン完結なので、場所や時間も問いません。
すきま時間で申込手続きができ、審査に通ればすぐに利用できるようになるので、忙しい経営者にとっては大変便利でしょう。
※申込内容によって必要書類は異なります
4-3.急ぎの支払いにも対応できる!振込は24時間当日扱い
GMOあおぞらネット銀行では、24時間当日扱いで振込が可能(※1)です。
店舗型銀行では、15時を過ぎたら翌営業日扱いになることが多く、相手側への入金が一日遅れてしまうと、事業に支障が出てしまうことも考えられるでしょう。
GMOあおぞらネット銀行なら、当日中の振込は追加料金なしで、リアルタイムに受取人口座への振込が完了(※2)します。
これにより、急な振込が発生しても当日中に入金することができ、事業をストップさせることなく円滑に進めやすくなります。
※1メンテナンス時除く
※2振込先金融機関や受取人口座の状況によっては翌営業日扱いになります
ほかにも便利でおトクなサービスがいっぱい!あらゆる項目で業界トップ水準
GMOあおぞらネット銀行では、上記3つのメリット以外にも、便利でおトクなサービスを提供しております。
・使った分だけおトクな最大1%キャッシュバック(※1)のビジネスデビットカードを無料で発行可能
・最低金利 年0.9%~創業期・赤字でも借入可能な融資(利用)枠型ビジネスローン「あんしんワイド」
・ネット銀行初!ダイレクト納付に対応。Pay-easy(ペイジー)対応で税金・社会保険料の納付も簡単便利に行える
・安い!早い!便利な海外送金サービスGMOあおぞらネット銀行海外送金(法人)powered by Wise」
※1 税金や公共料金など一部キャッシュバック率が異なる利用先あり。
ビジネスに便利なサービスのラインアップが充実しており、忙しい経営者のみなさまを強力にサポートします。
5.バーチャルオフィスでも法人口座の審査通過率が上がるポイント5つ
申込銀行が決まったら、次は審査対策をしていきましょう。
バーチャルオフィスを利用していても、審査基準を総合的にクリアしていれば、法人口座開設の審査通過率は上がります。
本章では法人口座を開設するためのポイントを5つ紹介していきます。
【バーチャルオフィス利用でも法人口座の審査通過率が上がるポイント5つ】2.事業内容と事業目的を明確にする
3.資本金を100万円以上にする
4.Webサイトを作成する
5.複数の銀行に申込をする
5-1.必要書類は不備なく準備する
法人口座の開設審査に必要な書類は不備なく準備するようにしましょう。
ネット銀行の法人口座開設の申込に必要な書類は主に下記のとおりです。
【ネット銀行の法人口座開設で必要な書類(一例)】・事業内容が分かる書類(取引先の契約書や請求書、発注書など)
・会社の実態が分かる書類(バーチャルオフィスの利用契約書や法人設立届出書、許認可証など)
・法人の印鑑証明書
など
※申込に必要書類は各銀行によって異なりますので申込前に必ずWebサイト等で確認してください。
書類に不備があると、信頼性に欠けると見なされて審査が通過しにくくなります。
書類と実態、または書類同士でも整合性が取れていることも重要です。たとえば、申込書の登記内容が違っていたりすると、不審に思われてしまうでしょう。
書類はミスや矛盾がないよう、十分に確認してから提出するようにしてください。
5-2.事業内容と事業目的を明確にする
事業内容と事業目的を明確にして、しっかりと事業に取り組んでいるということを銀行にアピールしましょう。
事業内容や事業目的が不明瞭だと、適当に書いたと思われて、口座を不正利用されるのではないかと疑われるからです。
法人口座開設の申込する際、事業内容や事業目的を申告する欄があります。
事業内容に関しては、商品やサービスの具体的な説明はもちろん、独自の価値や、顧客層、市場のニーズなども盛り込むと、よりイメージしやすくなるでしょう。
事業目的に関しては、あれもこれもと欲張って書かず、5項目ほどにしぼった内容を整理して書くようにしてください。
事業内容と事業目的は審査において特に重視される項目のひとつです。しっかり書き込むようにしましょう。
5-3.資本金を100万円以上にする
資本金は業種にもよりますが、100万円以上用意しておくのが理想です。
資本金が少ないと、「事業をする気がないのでは」と疑われて、審査で不利になるおそれがあります。
法律上、資本金は1円からでも会社設立が可能ですが、実際に1円でできる事業はほぼありません。
事業を始めるのにふさわしい金額の資本金を用意するようにしましょう。
5-4.Webサイトを作成する
Webサイトを作成しておくと、審査でプラスに働くこともあります。
特に、ネット銀行の審査は必要書類が少ないので、Webサイトは重要な判断材料となります。
Webサイトで事業内容や会社の所在地が確認でき、さらに実際に運営や販売に活用していることが分かるような内容だと、しっかりと事業を行っていることが伝わり、審査にプラスに働くでしょう。
ただし、無料ブログのようなものや、トップページのみなどの形だけのものは、審査対象としては認められません。
自身で作成するのが難しい場合は、外部に依頼するなどして、コンテンツが充実したものを作るようにしましょう。
5-5.複数の銀行に申込をする
審査基準とは関係ありませんが、複数の銀行に申込をするのも、口座開設の確率が上がるポイントです。
同じネット銀行でも、銀行によって審査方法や基準は異なります。そのため、「A銀行は審査に落ちたけど、B銀行は通った」ということはよくあるのです。
「A銀行に申し込む→1~2週間結果を待った結果、落ちてしまった→別の銀行に申し込む」では時間がかかり過ぎてしまいます。
法人口座は複数持つこともおすすめですので、本記事で紹介した4行のうち、2、3行を選んで申し込んでみましょう。
どうしても審査に通らなかったときはどうすればいい?
「複数の銀行に申込をしたけど、すべて落ちてしまった」という場合は、しばらくは個人口座で事業実績を積み、半年か1年ほど経過してから再度申請してみましょう。法人としての十分な実績があれば法人口座開設の確率は大きく上がります。
6.法人口座を開設しやすいバーチャルオフィスの選び方4つ
どのようなバーチャルオフィスを選ぶかによっても、法人口座開設の可能性は大きく変わります。
ここでは、法人口座を開設しやすいバーチャルオフィスの選び方を4つ紹介していきます。
これからバーチャルオフィスを選ぶという人は、ぜひ本章を参考にしてから選んでくださいね。
【法人口座を開設しやすいバーチャルオフィスの選び方4つ】2.法人口座の開設実績がある
3.懸念事項がなく、事業にふさわしい住所である
4.提供サービスが充実している
6-1.法人口座の紹介制度がある
バーチャルオフィスは、法人口座の紹介制度があるところが断然おすすめです。
バーチャルオフィスによっては、みずほ銀行・GMOあおぞらネット銀行・住信SBIネット銀行などと連携しており、バーチャルオフィス経由で申し込むことができます。
「銀行と連携できる優良なバーチャルオフィス」であるため、開設申込がスムーズに進みやすくなるでしょう。
ただし、紹介を受けたからといって、審査が甘くなるわけではないのでご注意ください。
6-2.法人口座の開設実績がある
法人口座の開設実績があるかどうかも確認しておきたいポイントです。
実績が十分にあるところを選べば、法人口座を開設できる可能性も高まるでしょう。
バーチャルオフィスはアピールポイントのひとつとして、Webサイトに法人口座の開設実績を掲載しています。
公開してない場合は、そのバーチャルオフィスを利用している人の話を聞いたり、口コミをチェックしてみたりして、調べるようにしてください。
6-3.懸念事項がなく、事業にふさわしい住所である
バーチャルオフィスの住所も重要です。
過去にその住所で犯罪が起きたことがあると、銀行の信用を得られず、審査に落ちてしまう可能性もあります。
インターネットで検索ワードに住所を入力してみて、犯罪に関する情報が出てこないかを確認するようにしましょう。
また、住所に傷がなくても、へんぴな場所であったり、バーチャルオフィスとして不適切な建物であったりすると、やはり金融機関に警戒されます。
住所に懸念事項がなく、事業にふさわしいところを選ぶようにしましょう。
6-4.提供サービスが充実している
提供サービスが充実しているバーチャルオフィスも便利でおすすめです。
バーチャルオフィスではさまざまなサービスを提供しており、下記のようなサービスがあると、会社設立や口座開設の時に役立つでしょう。
【バーチャルオフィスの主な法人設立サポート内容】・設立登記サポート
・郵便物転送・FAX転送
など
銀行によっては、固定電話がないと口座開設の申込ができない銀行もあるので、携帯電話で十分事業を行える会社にとっては、固定電話の貸出があると助かりますね。
7.よくある質問
7-1.法人口座とは何か?
法人口座とは法人(会社)名義の口座になります。
法人口座を作成できる銀行は、都市銀行、地方銀行、信用金庫、ゆうちょ銀行、ネット銀行で作成可能です。
銀行員が教える!銀行の選び方~審査対策まで|法人口座開設完全ガイド
7-2.法人口座開設はなぜ厳しいのか?
審査が厳しいことの大きな理由は、法人口座が不正に利用されることを防ぐためです。
近年、振り込め詐欺をはじめ、還付金詐欺、フィッシング詐欺など、金融犯罪が横行しています。また、銀行口座の売買、マネー・ローンダリング、口座の不正利用など、色々なところで銀行口座が狙われています。
※マネー・ローンダリングとは、犯罪で得た資金の送金を転々と繰り返し、出所や所有者を分からないようにする行為です。
法人名義の口座開設が厳しくなった理由は、口座がテロ等の犯罪資金のローンダリングに利用される恐れがあることが1つ挙げられます。マネー・ローンダリングやテロリストへの資金供給を防ぐ対策の基準を作る国際組織であるFATF(Financial Action Task Force)をはじめ、世界規模で犯罪資金に対する規制が強化されています。
このような流れを受けて銀行口座を作成する際には、審査が厳重かつ、慎重に行われています。
参考:マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策の現状と課題-金融庁
まとめ
あらためて本記事の内容をまとめていきます。
まず、バーチャルオフィスでも、しっかり事業に取り組んでいれば、法人口座を開設できます。
法人口座を開設するためには、「銀行選び」と「審査対策」が重要です。
申込銀行は、「バーチャルオフィス×設立直後」でも口座開設審査が比較的柔軟に対応しているネット銀行がおすすめです。
銀行を選んだら、バーチャルオフィスでも審査の通過率が上がるよう、下記5つのポイントをおさえておきましょう。
【バーチャルオフィス利用でも法人口座の審査通過率が上がるポイント5つ】2.事業内容と事業目的を明確にする
3.資本金を100万円以上にする
4.Webサイトを作成する
5.複数の銀行に開設の申込をする
以上、本記事をもとに、スムーズに法人口座を開設できることを願っております。
※ 本コラムは2024年3月8日現在の情報に基づいて執筆したものです。
※ 当社広告部分を除く本コラムの内容は執筆者個人の見解です。