「会社を設立して、これから法人口座を開設しようと思っているけれど、ネット銀行ってどうなのか。」
「ネット銀行は、どこを選べばいいか分からない。おすすめのネット銀行を教えて。」
近年、利用者が急増しているネット銀行ですが、「オンライン上の取引」のみという形態であるため、インターネットの操作に不安を感じていたり、そもそもどのような銀行なのかよく分からない人も多いことでしょう。
ネット銀行には、下図のような特長とメリット・デメリットがあります。
上図のとおり、ネット銀行は従来の店舗型銀行よりも、利用コストが低く、時間や場所に縛られることもないため、多くのユーザーから支持を得ています。
ネット銀行は、すべての会社におすすめですが、特に利用に向いているのが下記2つの会社です。
しかし、ネット銀行を利用するにあたり、セキュリティ面で不安に思う人も少なくないでしょう。
ネット銀行は、ユーザーが安心して利用できるよう、さまざまなセキュリティ対策を実施しています。
たとえば、トークンを使ったワンタイムパスワードやFIDO認証など、各社の最新システムを導入し、万全なセキュリティを講じています。
本記事では、ネット銀行の法人口座開設について、次の内容を紹介していきます。
この記事で分かること |
---|
●ネット銀行の法人口座の特長 ●ネット銀行の法人口座のメリット・デメリット ●ネット銀行の法人口座が特に向いている会社 ●ネット銀行の選び方 ●おすすめのネット銀行 |
本記事を読めば、ネット銀行の法人口座について理解でき、ネット銀行を利用するのが最適かどうかを決めることができます。
さらに、ネット銀行を利用すると決めた場合は、自社に合ったネット銀行を選べるようになります。
ぜひ最後まで読んでくださいね。
なお、既にネット銀行で法人口座を開設すると決めており、「どのネット銀行にするか決めたい」という場合は、5.法人口座開設でネット銀行を選ぶときのチェックポイント6つから読み進めてください。
目次
1.ネット銀行の法人口座とは|店舗型銀行との比較
ネット銀行とは、店舗や専用ATMを持たないインターネット専業銀行のことです。利用者は、パソコンやスマートフォン、アプリなどの端末を利用してオンライン上で取引を行います。
より分かりやすく理解するため、店舗型銀行と比較して見てみましょう。
【ネット銀行と店舗型銀行の違い】ネット銀行 | 店舗型銀行 | |
---|---|---|
店舗 | 原則なし | あり |
ATM | 原則専用ATMなし コンビニ等にある提携ATMを利用 |
専用ATM |
営業時間 | 24時間365日利用可能(※) | (原則)窓口平日9時~15時 |
振込手数料 | 同行内:約0~100円 他行宛て:約150~250円 |
同行内:約100~200円 他行宛て:約250~350円 |
インターネットバンキング 月額利用料 |
0円 | 1,000~5,000円 |
口座開設の審査期間 | 約1~2週間 | 約2~4週間 |
預金金利 | 比較的高め | 比較的低め |
紙の通帳 | 原則なし | あり |
知名度 | 低め | 高め |
※システムメンテナンス時を除く
上表のとおり、ネット銀行は、従来の店舗型銀行とは特長が大きく異なります。ネット銀行は、低コストで使い勝手が良いことから注目され始め、近年利用者を大幅に増やしてきました。
東京商工リサーチの調査によると、2023年3月時点でネット銀行をメインバンクとしている企業は前年より25.4%増加と驚異の伸び率を記録しています。
出典:東京商工リサーチ「ネット銀行が「メインバンク」の企業が急増、11年間で6.4倍 コロナ禍もデジタルで先行、利便性で金融機関に一石を投じる | TSRデータインサイト」
今後も利用が広がり、従来の店舗型銀行に引けを取らずシェアを獲得していくでしょう。
インターネットバンキングとは、店舗型銀行が提供している、オンライン上で各種取引ができるサービスのことです。オンラインバンキングとも呼びます。
2.ネット銀行で法人口座を開設するメリット3つ
前章の表をふまえ、ネット銀行の主なメリットを3つ紹介していきましょう。
ネット銀行は、店舗型銀行に比べ、下記のメリットが挙げられます。
【ネット銀行で法人口座を開設するメリット3つ】2.スピーディーに口座開設できる
3.24時間365日いつでも・どこでも利用できる
2-1.手数料が安い
ネット銀行最大のメリットは、なんといっても手数料が安いことです。
【ネット銀行と店舗型銀行の手数料比較】ネット銀行 | 店舗型銀行 | |
---|---|---|
振込手数料 | 同行内:約0~100円 他行宛て:約150~250円 |
同行内:約100~200円 他行宛て:約250~350円 |
インターネットバンキング 月額利用料 |
0円 | 1,000~5,000円 |
振込手数料を見ると、店舗型銀行は他行宛てが平均250~350円であるのに対し、ネット銀行は約150~250円で利用できます。
また、店舗型銀行は、インターネットバンキングの利用に月額利用料1,000~5,000円が発生するのが一般的ですが、大半のネット銀行は、月額利用料がかかりません。
店舗を持たないネット銀行は、店舗運営費や人件費がかからないので、より安価な料金設定を実現できるのです。
振込手数料は、1件ごとの金額差はわずかでも、積み重なると大きな差が生じます。たとえば、振込手数料がA社が150円、B社が250円だとすると、100回振込を行えば、1万円も違いが出てくるのです。
手数料が安いネット銀行を利用することで、毎月の経費を削減できるでしょう。
2-2.スピーディーに口座開設できる
スピーディーに口座開設できるのも、ネット銀行の大きなメリットです。
【ネット銀行と店舗型銀行の口座開設の比較】ネット銀行 | 店舗型銀行 | |
---|---|---|
口座開設の審査期間 | 約1~2週間 | 約2~4週間 |
口座開設の申込 | オンラインで完結 | 店舗にて対面で申込 |
通常、店舗型銀行は、口座開設の審査に約2~4週間かかります。一方、ネット銀行だと約1~2週間で口座開設が可能です。
ネット銀行は、審査プロセスのシステム化を進めることで、審査期間の短縮を実現しています。
店舗型銀行だと書類を紙ベースで用意し、店舗に出向いて面談を受ける場合がありますが、ネット銀行なら、ホームページから申込フォームを入力し、書類もアップロードで提出できます(一部郵送対応あり)。
オンラインで申込が完結するので、手続きも手間なくスムーズです。印鑑も必要ありません。
このように、ネット銀行だとスピーディーに法人口座を申込、開設できるので、いち早く会社の財務体制を整えられ、事業に専念できるようになります。
2-3.24時間365日いつでも・どこでも利用できる
24時間365日いつでも・どこでも利用できるという点も、ネット銀行の強みです。
【ネット銀行と店舗型銀行の口座開設の比較】ネット銀行 | 店舗型銀行 | |
---|---|---|
営業時間 | 24時間365日利用可能(※) | 窓口平日9時~15時 |
※システムメンテナンス時を除く
店舗型銀行だと、原則、窓口が平日の9時~15時(一部17時)の場合が多いです。
ATMなら利用可能時間は増えますが、時間外料金がかかることもあります。
対して、ネット銀行はシステムメンテナンス時を除き、24時間365日利用可能です。日中の業務が忙しくても、深夜や休日に手続きを済ませられます。
手続きはオンライン上で完結するため、わざわざ店舗に出向く必要もありません。自宅からでも移動中でも、パソコンやスマートフォンひとつで手続きは完了です。
このように、ネット銀行だと時間と場所を問わず利用できるので、時間を有効活用しやすくなるでしょう。
店舗型銀行で同じように利用しようと思えば、インターネットバンキングの月額使用料を支払わなければならず、余計なコストがかかってしまう場合もあります。
3.ネット銀行で法人口座を開設するデメリット3つ
ネット銀行の法人口座にはメリットもありますが、下記のようなデメリットも挙げられます。
【ネット銀行で法人口座を開設するデメリット3つ】2.知名度が低い
3.口座振替や税金支払い等のサービスで劣る場合がある
3-1.対面での相談ができない
ネット銀行には、店舗がないため、対面で相談することができません。
店舗型銀行だと、分からないことなどは窓口で気軽に相談でき、事業や融資についてのアドバイスを受けられます。
一方、ネット銀行は、すべてオンライン上でやりとりするため、対面による相談窓口はありません。
金融機関の担当者による手厚いサポートを受けたい人は、ネット銀行の利用は向いていないでしょう。特に地域に根ざした事業を行う場合は、地域情報に詳しい信用金庫や地方銀行の方が安心です。
オンライン中心の事業であるなど、対面サポートをあまり必要としない人は、ネット銀行でも不便を感じないでしょう。
ネット銀行でも、メールやチャットによる問い合わせや、コールバック予約(予約した時間帯に電話がかかってくる)などの相談窓口は設けています。
法人口座の利用について分からないことは、オンラインのサポートサービスを上手く活用して、疑問や不安を解決するようにしてください。
3-2.知名度が低い
ネット銀行は、店舗型銀行、特に都市銀行に比べると、知名度が低いため、取引先からの信頼度がやや下がる場合もあります。
取引先の相手によっては、どこの法人口座を利用しているかをチェックしているところもあります。
ネームバリューがある都市銀行の法人口座を持っていると、会社の信用度が上がり、好印象を持たれるでしょう。
都市銀行は審査が厳しく、会社として実績を十分積んでいないと、口座開設を断られることが多いです。つまり、都市銀行の法人口座を持っているということは、「都市銀行の厳しい審査を通過できた会社」という証明になるのです。
一方、ネット銀行は、都市銀行と比較すると知名度がありません。会社に「ハクをつける」という点では、都市銀行に劣ってしまうでしょう。
法人口座を上手く活用するためには、支払い用にネット銀行、入金用に都市銀行(または地方銀行など)と使い分けるのがベストです。
しかし、設立したばかりの会社だと、都市銀行の審査に通る見込みは低いです。ネット銀行で取引の実績をある程度積んでから、都市銀行に開設申請するようにしましょう。
3-3. 口座振替や税金支払い等のサービスで劣る場合がある
一部のネット銀行では、法人で支払い必須の社会保険料や法人税等の支払いの対応ができない場合もあります。
対応できてもPay-easy(ペイジー)での都度払いの対応であり、口座振替には対応していない場合があります。
また、利用したい法人クレジットカードの支払先口座に対応していない場合もあります。
さらに、ネット銀行を安全に利用するためには、インターネットのセキュリティ対策が欠かせません。
近年、さまざまなネットバンキングによる犯罪が横行しています。
ネット銀行側でも高度なセキュリティ対策を導入していますが、ユーザー側でも対策をしておかないと、犯罪に巻き込まれてしまうおそれがあります。
ネット銀行を利用する際は、下記対策を行うようにしましょう。
【ユーザー側が実施すべきセキュリティ対策】・不審なサイトへアクセスしない
・OSとブラウザは常にアップデートする
・共有のパソコンで利用しない
・パスワード・暗証番号の設定や取り扱いに注意する
など
上記はいずれも、法人口座に限らずインターネットを利用するなら気をつけたい項目です。難しい内容ではないので、必ず実施しておきましょう。
4.ネット銀行で法人口座を開設するのが特に向いている会社
ネット銀行の法人口座のメリットは大きく、デメリットもカバーできる内容であるため、ネット銀行は、すべての会社におすすめです。
その中でも、特にネット銀行で法人口座を開設する方が向いている会社の特長を、2つ挙げていきます。
【ネット銀行で法人口座を開設するのが特に向いている会社】2.振込件数が多い会社
4-1.設立したばかりの会社
設立したばかりの会社は、ネット銀行がおすすめです。
ネット銀行なら、2-2.スピーディーに口座開設できるで挙げたとおり、スピーディーな口座開設が期待できます。
会社設立直後は、まだ個人口座を使用している状態なので、できるだけ早く法人口座を持つべきです。
法人口座を持っていないと、社会的信用を得られず、ビジネスチャンスを逃してしまうかもしれません。また、個人口座のままだと資金管理が難しく、記帳や計算ミスの原因にもなります。
ネット銀行で早期に口座開設して、事業にはずみをつけましょう。
実際に下記アンケートでも、起業予定のビジネスマンの81%が、法人口座の開設申込先としてネット銀行を候補に挙げました。
起業を検討している約120名に、法人口座の開設申込を検討している金融機関を尋ねたところ、81%がネット銀行と回答しました。
アンケート調査対象:創業手帳(起業家向けの無料ビジネス誌)会員さま
調査期間:2023年7月11日~17日
出典:GMOあおぞらネット銀行「2023/08/16 「創業手帳」会員に法人口座開設アンケート実施 起業検討中&創業間もない企業さまが選ぶネット銀行」
上の図を見ると、ネット銀行は創業期の会社に選ばれていることが分かりますね。
ネット銀行は、設立間もない会社の1つ目の法人口座としておすすめです。
4-2.振込件数が多い会社
ネット銀行は、振込件数が多い会社にも向いています。
2-1.手数料が安いで挙げたとおり、振込手数料が安いので、日々の支払いのコストカットが期待できます。振込件数が多い会社ほど、その効果を実感できるでしょう。
実際に多くの企業は、ネット銀行を振込用口座として活用しています。
GMOあおぞらネット銀行で、法人口座を開設した企業さまの事例を見てみましょう。
“GMOあおぞらネット銀行の法人口座を利用するに至ったのは、振込手数料の削減などのコストメリットが大きいと判断したためです。というのも、当社では月間の振込件数が毎月数百件あり、振込手数料の負担がひとつの課題でした。この点を、GMOあおぞらネット銀行の法人口座を利用することで削減できるのではないかと考え、導入を決定した次第です。もともとはコストの削減が目的だったものの、総合振込の時限が当日11時59分まで可能だったという点も非常に魅力的に感じました。”
引用:GMOあおぞらネット銀行「ご利用事例紹介 | 株式会社オークハウスさま | 法人口座の開設」
”少しでも無駄な固定コストを抑えたいと考えていました。”
そこで、インターネット検索で複数の法人口座を比較検討した結果、GMOあおぞらネット銀行の振込手数料が、やはり安いと分かり口座開設に至りました。
<中略>
基本的に社員への給料振込は他行を、お客さまへのお振込はGMOあおぞらネット銀行を使わせてもらっています。
お取引先さまの銀行は、ばらばらなので振込手数料が少しでも安く済むGMOあおぞらネット銀行にしています。
引用:GMOあおぞらネット銀行「ご利用事例紹介 | AZURE・PLUS株式会社さま | 法人口座の開設」
上記事例のとおり、ネット銀行を選ぶことで、振込手数料の悩みを解決できたと、満足している様子が伺えますね。
ネット銀行は、振込手数料を抑えたい会社におすすめです。
5.法人口座開設でネット銀行を選ぶときのチェックポイント6つ
ネット銀行は、どのように選べばいいのでしょうか。
本章では、ネット銀行を選ぶときのチェックポイントを6つ紹介していきます。
【ネット銀行を選ぶときのチェックポイント6つ】2.審査期間は短いか
3.融資限度額は高いか
4.当日振込扱いが24時間可能か
5.税金・社会保険料の納付に対応しているか
6.セキュリティ対策は会社に適しているか
5-1.手数料は安いか
手数料はコストに直結するので、最重要項目です。余分なコストをかけないために、手数料が安いところを選びましょう。
ネット銀行を利用するには、主に下記手数料がかかってきます。
【ネット銀行にかかる主な手数料】項目 | ネット銀行の相場 |
---|---|
振込手数料 | 同行宛て:0~100円 他行宛て:150~250円 |
インターネットバンキング 月額利用料 |
0円~(ネット銀行は月額利用料がかからないところが多い) |
ATM利用手数料 | 0~150円 |
海外送金手数料 | 数千円~ |
各銀行それぞれ、おトクなキャンペーンや特典・プランも用意しています(「開設〇カ月間は振込手数料月〇回まで無料」や「〇回以上利用すれば翌月〇回は基本料ダウン」など)。それらも含めて料金シミュレーションを行い、一番安いところを選ぶようにしましょう。
5-2.審査期間は短いか
スピーディーに法人口座を開設できるよう、審査期間が短いところを選びましょう。
ネット銀行の申込から口座開設までの期間は、およそ1~2週間です。早ければ最短即日で開設できるところもあります。
スピーディーな口座開設には、必要書類の準備や審査対策にかかる時間も重要です。どのような書類や審査対策が必要かも、あわせてチェックしておきましょう。
5-3.融資限度額は高いか
融資を受けることも視野に入れて、融資の限度額も確認しておきましょう。
「融資が必要になったときに、融資条件の良い金融機関を選ぼう」と考えるかもしれませんが、融資は法人口座のある金融機関の方が、審査がスムーズに進みやすくなります。
ネット銀行の融資商品は、限度額が1,000万円~1億円とさまざまで、融資を取り扱っていないところもあります。
いざという時に備えて、融資内容もチェックしておきましょう。
5-4.当日振込扱いが24時間可能か
当日振込扱いが24時間可能なところが、使い勝手がよく便利です。
ネット銀行では、24時間当日振込扱いに対応しているところと、15時までの振込でないと当日扱いにできないところに分かれます。24時間対応でも、追加料金が必要なところもあります。
創業当初は忙しく、振込対応が期日の15時までに間に合いそうにない状況が起きることも考えられます。しかし、振込期限を過ぎてしまうと、一気に信用を落としてしまいかねません。
また、急な支払いが発生したときに、当日対応できないとビジネスチャンスを逃してしまうこともあるでしょう。
当日振込扱いが無料で24時間可能なところを選んでおくと、ビジネスを円滑に進めるための手助けになります。
ただし、着金のタイミングは相手先銀行によりますので、振込日当日中に着金するとは限らない点にあらかじめご注意ください。
5-5.税金・社会保険料の納付に対応しているか
法人になると、必ず支払いが発生するのが法人税と社会保険料の支払いです。
ネット銀行のよくある失敗例として「法人税と社会保険料の支払いに対応しておらず困った」というものです。
税金は、納付書による窓口納付だけでなく、Pay-easy(ペイジー)という電子決済サービスを利用すれば、電子納付も可能です(Pay-easy(ペイジー)とは)。
社会保険料も、納付書以外に口座振替とPay-easy(ペイジー)による納付が可能です。
税金・社会保険料の納付方法とネット銀行の対応の可否について、下表にまとめました。
【税金・社会保険料の納付方法とネット銀行の対応】税金 | 社会保険料 | ||
---|---|---|---|
口座振替 | GMOあおぞらネット銀行、 イオン銀行のみ対応 |
GMOあおぞらネット銀行、 イオン銀行のみ対応 |
|
Pay-easy(ペイジー) (電子納付) |
ダイレクト納付 | ネット銀行は GMOあおぞらネット銀行のみ対応 |
ー |
インターネットバンキング | ネット銀行により 対応が異なる |
ネット銀行により 対応が異なる |
※2024年7月時点
口座振替やPay-easy(ペイジー)に対応していない銀行だと、納付書を持って窓口で納付手続きをしないといけません。時間や手間がかかり、納め漏れが生じてしまうリスクも高まります。
業務の効率化を図るなら、口座振替かPay-easy(ペイジー)に対応している銀行を選ぶようにしましょう。納め忘れの防止にもつながります。
待望の国税や社会保険料・国民年金保険料の口座自動振替4/1~ 対応開始
5-6.セキュリティ対策は会社に適しているか
ネット銀行のセキュリティ対策が万全か、そして自社に合っているかどうかも、必ず確認するようにしましょう。
ネット銀行を利用するなら、安全に利用するためにセキュリティ対策は必須です。
セキュリティ対策が万全でなかったり、会社に合っていなかったりすると、不正ログインやパスワード流出などの深刻な事態を招きかねません。
ネット銀行は、セキュリティ対策に力を入れていますが、内容が若干異なります。
どのセキュリティ方法が最適かは、ネット銀行を利用する人数や、利用環境によって異なります。
各銀行を見比べ、有効に使いこなせそうなセキュリティ対策を実施しているところを選ぶようにしましょう。
ネットバンキングのセキュリティは大丈夫?不正送金の対策を紹介
6.法人口座開設におすすめのネット銀行|GMOあおぞらネット銀行
前章の選び方をふまえ、法人口座開設におすすめのネット銀行を紹介していきましょう。
前章の6項目でチェックして、特にサービスの水準が高かったネット銀行がGMOあおぞらネット銀行です。
GMOあおぞらネット銀行について、次の内容を紹介していきます。
【GMOあおぞらネット銀行】2.GMOあおぞらネット銀行のメリット・デメリット
3.GMOあおぞらネット銀行がおすすめな会社
6-1.GMOあおぞらネット銀行の特長
GMOあおぞらネット銀行は、あおぞら銀行とGMOインターネットグループが共同出資して、2018年7月に誕生した銀行であり、主に法人のお客さまに軸足を置いたサービスを展開しています。
2023年9月、開業からわずか5年余りで法人口座数が10万件を突破し、多くの法人さまに選ばれている銀行です。
GMOあおぞらネット銀行の特長を下表にまとめました。赤太文字は、金融機関全体の中で特にサービス水準が高い項目で、黒太文字はネット銀行の中で特にサービス水準が高い項目を表しています。
【GMOあおぞらネット銀行基本情報】振込手数料 | 当社宛て:0円 他行宛て:145円 ※開設後3カ月間(設立1年未満なら登記上の設立月から12カ月間)は毎月20回まで振込無料回数の特典あり |
---|---|
インターネット バンキング 月額利用料 |
0円 |
ATM入出金手数料 | 110円 |
口座開設審査期間 | 最短即日(※1) |
融資限度額 | 初回契約時最大1,000万円 |
当日振込 | 24時間当日振込扱い(無料)(※2) |
税金・社会保険料の納付 | Pay-easy(ペイジー)による電子納付対応(ネット銀行で唯一ダイレクト納付が可能) |
セキュリティ | ・トークンを使用したワンタイムパスワード ・生体認証 ・ログインロック ・SSL通信暗号化 ・限度額設定、など (詳しくはこちら:GMOあおぞらネット銀行「当社のセキュリティ対策」) |
※1 (1)取引責任者さまと代表者が同一の場合 (2)自撮り動画(セルフィー)での本人確認の場合
※2 着金のタイミングは相手先銀行による
6-2.GMOあおぞらネット銀行のメリット・デメリット
前節の表をふまえ、GMOあおぞらネット銀行には下記のメリット・デメリットが挙げられます。
【GMOあおぞらネット銀行のメリット・デメリット】メリット | ・振込手数料が145円と業界最安水準(※1)で利用できる ・条件を満たせば最短即日で口座開設できる ・安い、早い、便利な海外送金サービス「GMOあおぞらネット銀行海外送金(法人)powered by Wise」 ・24時間当日扱いで振り込める ・年利0.9%~のビジネスローン「あんしんワイド」 ・Pay-easy(ペイジー)対応で税金・社会保険料の納付も簡単便利に行える ・最大1%をキャッシュバック(※2)のビジネスデビットカードを利用できる ・1法人20口座まで開設可能 ・総合振込サービスで、最大9,999件一括で振込処理ができる(無料) |
---|---|
デメリット | ・融資限度額は初回最大1,000万円までである ・口座振替に一部未対応な収納機関がある |
※1 2024年3月時点GMOあおぞらネット銀行調べ。調査対象範囲は、大手行およびインターネット専業銀行のうち法人顧客向け口座を提供している銀行。各社の手数料割引のプログラムや期間限定等のキャンペーン等は除く
※2 税金や公共料金など一部キャッシュバック率が異なる利用先あり
GMOあおぞらネット銀行は、幅広い法人サービスを取り扱い、あらゆる項目で業界トップ水準である点が大きな魅力です。
中でも、各種手数料が安く設定されているのが最大のメリットでしょう。
振込手数料は当社宛て0円、他行宛て145円と、業界最安値水準です。開設後3カ月は毎月20回まで無料という特典もついています。さらに、設立1年未満の会社なら、この特典は登記上の設立月から12カ月間まで利用できます。
また、法人向けの海外送金サービスも、2023年5月に提供を開始しています(GMOあおぞらネット銀行海外送金(法人)powered by Wise)。
Wise Payments Limitedと提携したことで、安くてスピーディーな送金を実現しています。手数料は為替手数料0円で、送金手数料0.43%~、原則1営業日以内に着金可能です。
さらに、年利0.9%~ビジネスローン「あんしんワイド」も利用できます。ネット銀行のビジネスローンは都市銀行や地方銀行、信用金庫からの融資と比べると年利が高い傾向にあるため、メリットだとは感じない方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、「あんしんワイド」においては、0.9%~14%と年利の下限が低いことが特長です。
また、融資枠型のため、利用枠のみの付帯であれば金利負担はかかりません。いざという時のリスクヘッジとして万が一の時に安心して使いやすいビジネスローンだと言えるでしょう。
6-3.GMOあおぞらネット銀行がおすすめな会社
GMOあおぞらネット銀行の特長やメリット・デメリットから、下記にあてはまる会社はGMOあおぞらネット銀行が向いています。
【GMOあおぞらネット銀行がおすすめな会社】・急いで法人口座を開設したい会社
・どの銀行を選べばいいか悩んでいる会社
・コスト削減を考えている会社 ・海外送金のコスト削減を考えている会社
法人口座は用途に合わせて複数の口座をお持ちいただくこともおすすめです。
こちらの記事もおすすめ:法人口座は複数あると便利!資金管理改善&経費削減につながる活用法
上記にあてはまる場合は、ぜひ利用を検討してみてくださいね。
まとめ
最後に、ネット銀行の法人口座について要点を振り返りましょう。
まずは店舗型銀行と比較しながら、ネット銀行の特長を紹介しました。
【ネット銀行と店舗型銀行の違い】ネット銀行 | 店舗型銀行 | |
---|---|---|
店舗 | 原則なし | あり |
ATM | 原則専用ATMなし コンビニ等にある提携ATMを利用 |
専用ATM |
営業時間 | 24時間365日利用可能(※) | (原則)窓口平日9時~15時 |
振込手数料 | 同行内:約0~100円 他行宛て:約150~250円 |
同行内:約100~200円 他行宛て:約250~350円 |
インターネットバンキング 月額利用料 |
0円 | 1,000~5,000円 |
口座開設の審査期間 | 約1~2週間 | 約2~4週間 |
預金金利 | 比較的高め | 比較的低め |
紙の通帳 | 原則なし | あり |
知名度 | 低め | 高め |
※システムメンテナンス時を除く
上表をふまえ、ネット銀行のメリット・デメリット、そして向いている会社の特長を挙げました。
【ネット銀行で法人口座を開設するメリット3つ】2.スピーディーに口座開設できる
3.24時間365日いつでも・どこでも利用できる
2.知名度が低い
3.口座振替や税金支払い等のサービスで劣る場合がある
2.振込件数が多い会社
そして、ネット銀行を選ぶときのポイントと、おすすめのネット銀行をお伝えしました。
【ネット銀行を選ぶときのチェックポイント6つ】2.審査期間は短いか
3.融資限度額は高いか
4.当日振込扱いが24時間可能か
5.税金・社会保険料の納付に対応しているか
6.セキュリティ対策は会社に適しているか
ネット銀行の法人口座は、コスパ&利便性が抜群なのでおすすめです。
以上、本記事をビジネスに役立つ銀行選びにお役立てください。
※ 本コラムは2024年3月21日現在の情報に基づいて執筆したものです。
※ 当社広告部分を除く本コラムの内容は執筆者個人の見解です 。