【読むだけで分かる】会社設立の流れとは?税理士が詳しく解説

法人口座開設を完全ガイド|経営者が失敗しない銀行の選び方とは

初めて会社を設立するときは、分からないことがたくさんあります。例えば、会社を設立するのにどれくらいの時間がかかるかご存じでしょうか。どのような手続きが必要になるか想像もつかない人もいるでしょう。そこで、今回は会社を設立するために必要な行程を準備段階から詳しく紹介します。時系列に沿って手順を解説するので、会社の設立に関する手続きで不安なことがある人は必見です。

1.会社設立の事前準備

会社の手続きに取りかかる前に、済ませておくべきことが3つあります。1つ目は、設立する会社の名前(商号)を決定することです。会社の名前は、基本的にどんなものでも問題ありません。ただし、同一法務局内に同じ商号があると、登記できないので注意しましょう。会社の名前を決めたら、一度法務局に問い合わせて類似商号がないか確認すると安心です。その他、すでに実績がある有名な企業の名前や利用者の混乱を招く名前も付けられません。混乱を招くというのは、例えば証券会社として事業を行わないのに会社名に「〇〇証券」と使用するようなケースです。

2つ目は、会社の資本金額の決定です。株式会社の場合は、会社法上、資本金が1円でも会社を設立できます。しかし、資本金は会社の資金体力を表す大切なお金です。そのため、あまりに資本金が少額だと社会的な信用を得づらいので気を付けましょう。適切な資本金の額は、事業を始めてから3カ月間純利益が出なくても資金繰りに困らない程度です。中・長期的な資金計画を立てて、自社に合った資本金を設定することが重要でしょう。

3つ目は、会社の印鑑の作成です。「印鑑はスピード作成するから大丈夫」いった人もいるかもしれませんが、会社の印鑑は比較的長い時間使用することになります。会社にとって非常に大切なものなので、きちんとした店でしっかりした印鑑を作成するといいでしょう。ただし、それなりの店で印鑑の作成を依頼すると、ある程度の時間がかかります。手続きをスムーズに進めるためにも、会社の印鑑はできるだけ早めに依頼しておくと安心です。

2.会社設立にはどれくらい時間がかかる?

会社を設立するためには、法務局で登記手続きをすることが必要です。この登記が完了するまでにかかる時間は、1〜2週間ほどとされています。会社の設立日は、登記申請をした日になりますが、実際に会社として活動できるのは登記手続きが完了してからになるので覚えておきましょう。そもそも、法務局で会社の登記申請をするまでに1カ月近くかかることもあります。スムーズに会社を設立したいなら、できるだけ早めに登記に必要な書類の準備などに取りかかることが大切です。

3.会社設立の流れ

会社設立を設立するために必要なことを、手続きの流れに沿って紹介します。

3-1.定款作成と定款認証

会社を設立するときは、定款を作成して公証役場で認証してもらう必要があります。定款とは、いわば会社の規則です。会社独自のルールを記載する書面ですが、絶対的記載事項にもれがあると定款の効力がなくなるので注意しましょう。定款の必ず記載しなければいけない項目は、次のとおりです。

・商号
・事業目的
・所在地(本店)
・出資される財産の価額(もしくは最低額)
・発起人の氏名と住所

以上の内容を盛り込んで定款を作成したら、公証役場に行って認証作業をしてもらいます。会社の定款認証は、本店所在地の管轄の公証役場で手続きをしなければいけません。定款認証には、4万円の収入印紙が必要なので忘れずに準備しておきましょう。ただし、定款を電子定款の形式で作成すれば収入印紙が不要になります。会社の設立費用をできるだけ抑えたいなら、電子定款を賢く活用するといいでしょう。

3-2.資本金の振込

続いて、会社で決定した額の資本金を口座に振込みます。この時点で、会社名義の口座は作成できないので、発起人が持つ口座へ振込めば問題ありません。ただし、資本金を振込む口座はあらかじめ1つに絞っておきましょう。先に解説したとおり、資本金は1円でも会社を設立できます。しかし、社会的な信用に関わることなので金額をよく検討することが大切です。具体的な金額でいえば、1百万~1千万円ほどで設定するといいでしょう。

収入がなくても、最低でも3カ月は会社の事業を回せる程度の額を資本金として用意できると安心です。ただし、資本金の額が高ければいいというわけではありません。なぜなら、1千万円以上の資本金を用意すると、会社を設立した初年度から消費税が課税されるからです。

3-3.登記書類の準備と登記申請

そもそも登記とは、社会に会社の存在や事業内容などを公示するために必要な手続きです。登記手続きに必要な書類は、設立する会社のタイプによって異なります。自社が登記時に提出すべき書類が分からない場合は、法務局の窓口や電話で相談してみましょう。手続きに必要な書類は、法務局の公式サイトからダウンロードできます。書類を用意してもれなく記載したら、製本して法務局の窓口に提出しましょう。登記書類の製本は、ホチキス留めするだけで大丈夫です。書類を提出先は、設立する会社の本店所在地を管轄する法務局の窓口です。

4.登記後にすべきこと

登記が完了したあとも、会社を運営するためにやるべきことはまだあります。ここでは、登記後に行う3つのやるべきことについて解説します。

4-1.会社名義の銀行口座の作成

会社の登記手続きと印鑑登録が完了すると、銀行で会社名義の口座を作れるようになります。会社を設立したからといって、必ず法人用の銀行口座が必要になるわけではありません。しかし、個人口座とは別に法人口座を用意すると会社の資金の流れが分かりやすくなるので、作成するといいでしょう。法人口座は、個人口座と違って審査が行われます。銀行によって審査にかかる時間が異なりますが、1~2週間が目安です。口座開設の申込み手続きには、次のようなものが必要になるので忘れずに持っていきましょう。

・定款
・会社の実印
・銀行の届出印
・印鑑証明書
・登記簿謄本(登記事項証明書)

なお、法人口座を開設する銀行は1つに絞る必要はありません。複数の銀行で口座を作って、賢く併用している会社もあります。例えば、メインバンクは親身に相談にあたってくれる地方銀行にして、各手数料が安いネット銀行をサブバンクにすることも方法の一つです。自社にとって使い勝手の良さや、各手数料の値段などを勘案して、法人口座を開設する銀行を検討しましょう。

4-2.税務署への届出

会社を立ち上げると、さまざまな税金を支払う義務が生じます。会社を無事に登記したら、税務署の窓口で届け出をしましょう。会社設立に関する手続きは、会社の所在地の管轄する税務署で行います。税務署への届け出に必要になる主な書類は、次のとおりです。

・青色申告の承認申請書
・法人設立届
・給与支払事務所等の開設届出書
・源泉徴収の納期の特例の承認に関する申請書

会社で取り扱う資産の種類によっては、上記以外の書類が必要になる場合があります。税金に関することなので、少しでも分からないことがあるなら税務署の窓口できちんと確認するようにしましょう。

4-3.社会保険関係の手続き

後回しにしがちですが、社会保険への加入は会社の義務です。後からやるよりも、会社を設立するタイミングでまとめて手続きをしたほうが楽に済ませられるでしょう。会社で従業員を雇わない場合でも、年金事務所で手続きが必要になります。従業員がいる場合は、労災保険と雇用保険に関する手続きが必要です。年金事務所だけでなく、労働基準監督署とハローワークでの手続きも忘れずに行いましょう。

まとめ

会社の設立を考える人の中には、「できるだけ早く設立を完了させたい」と考える人もいるでしょう。しかし、会社を設立するためには、たくさんの慣れない手続きをこなす必要があります。焦る気持ちは分かりますが、落ち着いて手続きをするのが一番の近道です。「どの銀行にするか」「印鑑はどれにするか」など、設立手続き後も長く影響する選択がいくつかあるので慎重に判断しましょう。

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※ 本コラムは2022年4月25日の情報に基づいて執筆したものです。
※ 当社広告部分を除く本コラムの内容は執筆者個人の見解です 。

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