ご利用事例
- API接続・BaaS
エメラダ株式会社さま
お客さま視点を重視するからこそ選んだAPI接続
GMOあおぞらネット銀行のAPI接続サービスをご利用いただいている「エメラダ株式会社」さまに、利用を検討された経緯やメリットについてお話を伺いました。
エメラダ株式会社さま
日本全国の金融機関・中小企業向け統合キャッシュフロー分析やオンライン融資サービスの金融プラットフォームを提供されている企業さまです。
企業サイト:https://www.emerada.co.jp
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エメラダ株式会社 共同創業者兼COO(取締役) 古川 直樹さま
1985 年生、愛知県出身。2008年早稲田大学卒業。同年ゼネラル・エレクトリック社にて財務・経営管理業務に従事。2010 年ゴールドマン・サックス証券にて証券アナリスト業務。2016 年より現職。
<どんなビジネスをされているのか>ビジネスの資金管理をスマートに
一言でいえば、金融のプラットフォームを提供しております。
大きく2つのサービスがあり、まず一つ目のサービスは、機械学習を用いて日々の入出金明細や残高情報などの解析を行い、お客さまである金融機関さまの業務効率化や営業推進にご利用いただくアナリティクスです。
このサービスでは、演算確率で信用リスクを弾き出せるため、金融機関さまの融資検討や融資後のモニタリング業務効率化、効率的な新規融資先の発掘にお役立ていただけます。
日本全国の地方銀行さまや信用金庫さまで、順調に導入が進んでいる状況です。
そして2つ目のサービスとして、金融機関さまのお客さまである法人企業のキャッシュフローの動きや業績動向をオンライン上で”見える化”できるCRMツールのようなサービスもご提供しております。
従来、金融機関さまではご自身が担当されている企業の資金繰りや業績動向を確認する場合、その企業へわざわざ訪問し決算書や通帳のコピーをもらって確認する方法が一般的でした。
しかし、このツールをご利用いただけば、これまで紙の書類で確認していた情報をすべてオンラインでリアルタイムに把握でき、これを用いてお客さまとのコミュニケーションを効率化していただけます。
また、昨今の新型コロナウイルス感染拡大の影響で、業種によってはコロナ禍以前の財務数値だけでは信用リスクを正確に把握できないという問題が浮上しておりますが、そのような場合にもお役立ていただけます。
<API接続サービスを利用したきっかけ>お客さま視点でのUX観点から銀行APIでダイレクトに接続
当社では、サービスの特性上、金融機関さまへ幅広くご提案をさせていただいており、その中で多くの銀行とAPI接続をしております。
一方で、先ほどお話しした2つ目のサービスにおいて、分散している口座情報をまとめることで資金繰りを可視化したいという当社の課題がありました。当初、この課題解決のために他社サービスを活用して、さまざまな銀行の散らばっている口座情報を集約する方法を考えましたが、この場合、手間とコストがかかります。
このほかにも、介在するサービスが増えると無駄なステップができることでUXも悪くなりセキュリティ面での不安も誘発されてしまいます。そこで、実質的あるいは心理的な観点からダイレクトにAPI接続をした方が良いと考え、GMOあおぞらネット銀行のAPI接続サービスを選択しました。
<こんな風に使われています>参照系APIで、シームレスに情報を閲覧
参照系APIを活用して、GMOあおぞらネット銀行に保有する口座の残高や入出金履歴などの情報をシームレスに閲覧できるようにしています。
これによって、お客さまはインターネットバンキングのIDやパスワードを当社に預けることなく、預金残高の推移や借入余力シミュレーションなどの分析結果、日々の資金繰りの管理といった各種機能をご利用いただくことが可能です。
今回のAPI接続で利用しているのはベーシックなAPIですが、単純につないで終わりということではなく、APIを使ってどのようにお客さまの利便性を向上していくかという、その先の事業を創り上げていくところまでフォーカスされている姿勢を感じ、オープンAPIの精神に則っていらっしゃるのがすばらしいと思いました。
<利用されてみてよかったこと>費用面でのハードルがないから、スピーディな意思決定が可能
当社のようにさまざまな企業と定常的にAPI接続をしている場合、接続テストや書類のやりとりはかなり標準化されてきているため、技術的な面でのトラブルはさほどありませんが、それでも、サポート面や仕様書が原因で問題が発生することがあります。
しかし、GMOあおぞらネット銀行の場合、トラブルなく接続できた点は良かったです。
その背景には、API接続の問題にありがちな、契約締結後まで仕様書が閲覧できないということがなく、事前に開示されていたことがあるかもしれません。
一方で、作業面ではクリアしたとしても契約までに時間がかかってしまう最たる要因は経済条件の部分です。
API関連のサービスを提供する企業の中には、接続するだけで料金がかかってしまうこともあれば、さらに月額の従量課金など、イニシャルコスト・ランニングコストがかかるケースがあります。
これには、APIの基盤構築をSIerさまや開発ベンダーさまに依頼されていることが要因として考えられるため、サービスの利用料がかかってしまうのは仕方のないことだと思います。
しかし、GMOあおぞらネット銀行は自社でAPI接続サービスを開発されているため、基本APIは無償で提供されています。なので、最もスムーズかつスピーディに意思決定ができました。
<今後の取り組み>お客さまのニーズを充足させるための取り組みを拡充していきたい
今回は、参照系APIを活用しましたが、今後、当社のお客さまである金融機関さまから、例えば預金者の口座振込や振替といった資金移動にまつわる更新系APIに関する要望があれば、利用するかもしれません。
最も重要なのは、当社のお客さまが何を求めているかという点に尽きます。
当社では、まずは既存の2つのサービスを全国の金融機関さまに広げていくことに注力したいと考えています。
APIの仕組みも整い、コロナ禍という外的な要因もあり、非対面で利用できるサービスのニーズはより増していくと思われるため、引き続きお客さまの要望にお応えしていきたいと思っています。
また、今回のAPI接続をきっかけに、お客さまだけでなく当社の決済手段としてGMOあおぞらネット銀行の利用機会も増えていくと考えています。
本インタビューは2020年10月に実施したものです。