ご利用事例
- API接続・BaaS
住友生命保険相互会社さま、スミセイ情報システム株式会社さま
振込依頼APIの活用で、従来はチャレンジしづらかった新たなサービスリリースを実現
GMOあおぞらネット銀行のかんたん組込型金融サービスをご利用いただいている「住友生命保険相互会社」さまに、当社のかんたん組込型金融サービスを活用するに至った経緯やご利用いただいている銀行APIについてお話をうかがいました。
住友生命保険相互会社さま
「人」と「デジタル」でお客さまを支え、「Well-being(ウェルビーイング)」に貢献する「なくてはならない」生命保険会社を目指す住友生命。主力商品である健康増進型保険「Vitality」は累計販売件数が100万件を突破し、「ウェルビーイングを提供する会社」へと進化し続けている。
企業サイト:https://www.sumitomolife.co.jp
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住友生命保険相互会社
情報システム部
理事 デジタルオフィサー
岸 和良さま生命保険基幹システムの開発・保守、システム企画、システム統合プロジェクト、生命保険代理店の新規拡大やシステム標準化などを担当後、健康増進型保険“住友生命「Vitality」”の開発責任者を担当。現在はデジタルオフィサーとして、デジタル戦略の立案・執行、社内外のDX人材の育成活動などを行う。
スミセイ情報システム株式会社さま
住友生命グループのIT戦略実現に向けた中核企業としてグループ全体のIT推進を実施。ユーザ系IT企業の強みを生かしつつ、幅広いビジネスフィールドで多方面に事業を展開中。
企業サイト:https://www.slcs.co.jp
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スミセイ情報システム株式会社
次期PAL開発推進部
次期保険システムグループ長 後藤 将樹さまスミセイ情報システムで生命保険基幹システムの開発・保守に10数年従事したのち、住友生命に出向。VitalityプロジェクトのIT担当として未知の世界を体験しDXの洗礼を受ける。現在はスミセイ情報システムに戻り、その経験を活かして住友生命のDXプロジェクトやシステム更改プロジェクトのシステム責任者を担当。
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スミセイ情報システム株式会社
次期PAL開発推進部
コンサルタント 三反田 悠さまスミセイ情報システムで生命保険基幹システムの開発・保守を10数年従事したのち、住友生命のDXプロジェクトに参画。新システムの導入や熱中症お見舞い保険の開発などデジタル完結型保険のシステム開発推進リーダーを担当。
<どんなビジネスをされているのか>新しい顧客体験価値を付加したサービスをお客さまへお届け
住友生命保険相互会社では、ほかの保険会社との差別化を図るため、「リスクに備える」という従来の生命保険の価値に加え、「リスクそのものを減少させる」という新たな価値を提供する「住友生命Vitality」という革新的な商品をリリースしました。
直近では、これまでの営業担当者や銀行等において提案・販売する保険商品に加え、スマートフォンなどのデジタルデバイスで申込から保険金の請求までをオンライン完結できる「熱中症お見舞い金保険」開始しました。「熱中症お見舞い金保険」を開発した背景には、日常生活のデジタル化が関係しています。例えば、商品の購入をECサイトで行ったり、映画を映画館ではなくスマートフォンからサブスクリプションサービスを利用して鑑賞するなど人々の行動様式が、オンライン完結型にシフトしていることが挙げられます。
保険商品においても、こうしたデジタル化の流れを取り入れようと、最新の技術力を駆使し開発されたのが「熱中症お見舞い金保険」です。
<GMOあおぞらネット銀行の口座開設をしたきっかけ>従来とは一線を画した商品リリースの実現のため
従来の保険サービスにはない新しい価値を提供していこうとする中で、開発においても従来の考え方にとらわれない方法を考える必要がありました。今回、熱中症お見舞い金保険を短期間でデジタル完結できるサービスとしてリリースするための課題解消や、商品開発を進める中で、より付加価値を生む出すために各種サービスや情報検索を行っていたところ、GMOあおぞらネット銀行の「かんたん組込型金融サービス」にたどり着きました。
既に取引がある企業なども含め複数社のサービスを比較をしましたが、GMOあおぞらネット銀行が提供する「sunabar(スナバー)」のように、仮想のインターネットバンキング上で、開発されたアプリケーションを無料で試すことができるサンドボックス環境を提供している銀行や企業が見当たりませんでした。
また、実際に開発の内容を聞いてもやはり従来型のやり方とスケジュール感、かつ高額なコストがかかるご提案ばかりでした。
GMOあおぞらネット銀行のAPIは、驚くほど安価で、短期間でネット完結できるサービスのリリースが可能という今回のお取り組みの目的を達成できるということが分かり、利用することにしました。
<こんな風に使われています>振込依頼APIで24時間365日いつでもどこでもお見舞い金の請求を受付
「熱中症お見舞い金保険」のご契約者さまからの保険金の請求に対して、支払い業務を自動化するために「振込依頼API」を利用しています。この銀行APIを利用することで、お客さまに保険金を支払うまでの期間を短縮し、ネットバンキングへのログインや振込といった人的リソースがかかる保険金支払い業務の効率化を図ることができています。熱中症お見舞い金保険のコンセプトは、デジタル完結です。
お客さまから、24時間365日いつでも、どこからでも請求を受け付けることができる環境が理想でした。
例えば、出勤前に自宅でお見舞い金(保険金)を請求して、通勤時間帯に電車からスマホで自分の銀行口座を確認したらお見舞い金が振込まれているというイメージです。
<利用されてよかったこと>低コストな銀行APIによって従来は難しかったチャレンジャブルなサービスの実現が可能に
4月にサービスをリリース後、振込依頼APIで、休みの日でも朝でも夜でも、査定が終わり支払い決定をするだけでお見舞い金の支払いが行えるため、不便さを全く感じません。
当社で銀行APIを利用した履歴とネットバンキングの履歴を付け合わせ送金確認ができるため、送金漏れや口座名義の相違などがあった場合でも特定しやすく、事務手続きを担当している部署においても便利になったように思います。
これまで、熱中症お見舞い金保険のような今までにないサービスはサービスクローズのリスクもあるため、開発期間やコストを考えるとなかなかチャレンジすることができないサービスでした。
しかし、GMOあおぞらネット銀行は、一般的にかかる開発コストとは比べものにならないほど安価で、短期間での開発が可能であったためサービスリリースをすることができました。
コストに関しては、あまりにも安いことから、「サービスの品質が良くないのではないか」との心配の声が社内で上がったほどでした。
サービスの品質に関しても、銀行APIの仕様書をかなり細かくオープンにされているだけでなく、銀行APIを無料でを試すことができるsunabarが利用できるため事前に接続内容を確認できたことも安心材料となりました。
多くの場合、このような開発は開発前の段階では問題なさそうだと思っていても、実際に開発に着手すると上手くいかないことがありますが、契約前でも確認できる仕様書やsunabarのおかげで、開発するエンジニアへ早い段階から開発内容を連携できたため非常にスムーズだった点も満足しています。
<今後の取り組み>DXを加速するためにGMOあおぞらネット銀行と一緒に取り組みたい
今回、保険金をお支払いする仕組みは低コストで整備することができたため、今度は保険料をいただく部分をより人の手を介さずにできるシステムを構築していきたいと考えています。
ほかにも、振込入金口座(バーチャル口座)を活用することで、保険料の振込に関するオペレーションをさらに効率化できるのではないかと考えています。
当社は生命保険だけでなく、さまざまなサービスやお客さまの生活シーンを考慮した体験価値を提供し、保険会社のサービスそのものを変えていこうとしています。
その取り組みの中で、今後もかんたん組込型金融サービスを活用し、当社のDXをさらに加速させていきたいと思います。スピード感をもって対応いただけるGMOあおぞらネット銀行には期待しています。
本インタビューは2022年7月に実施したものです。
※「かんたん組込型金融サービス」は2023年9月15日「BaaS by GMOあおぞら」にサービス名称を変更しております。